こんにちは、原です。
このあいだ彼女と『ブリジット・ジョーンズの日記』という映画を見に行ってきました。
イギリスでベストセラーになったコラムが、映画化されたもので、
イギリスでは”とってもブリジット的”という流行語まで生まれたほどの大人気ぶり。
(思わず吹き出してしまう失敗を指するときにつかうそうです)
主人公のブリジットは ”シングルトン=独りで立派にいきていく独身者”
彼女の目標は体重と煙草とお酒の量をへらし、キャリアアップすること。
そしてもっとも大切なのは、良識のある恋人をみつけること。
その為にブリッジットは毎日、日記をつけることを決意する。
けれど彼女は毎日大ドジを踏んでは、やけ食い、やけ酒、一晩寝て朝がきては反省、
そしてまた目標にむかって努力する毎日、この映画はそんな彼女のラブスト―リー。
この物語には二人の男性が登場する。
独りはマークという弁護士。もう独りは、ブリッジトの上司のダニエル。
クリスマスパーティで出会った堅物な弁護士のマークへの第一印象は最悪、
恋に落ちるどころかマークのことが大嫌いになってしまう。
ブリジットはセクシーでプレイボーイの上司ダニエルに恋し始める。
ところが大嫌いなマークから『ありのまま君が好きだ』という告白をされる。
その日からブリジットの心はマークにひかれていくという物語。ラストは・・・・・・??
マークの告白した『ありのまま君が好きだ』この口説き文句、
心理学的に分析しても大変よろしゅうございます。
と太鼓判をおせる口説き文句だと思います。
原初療法、インナーチャイルドなどその他、多くの心理学の本にも書かれているのですが、
私たちは小さな子供のころ『ありのままの自分では愛されない』
という誤解による思い込みをしてしまいます。
なぜこんな思い込みをするかというと、私たちは生まれたばかりの赤ちゃんの頃は、
大きな声で泣けばおむつをかえてくれたり、ご飯をボロボロこぼしても
「よく食べまちたね〜」とほめられたり、それはそれはいたれりつくせりの時期があります。
しばらくして大きくなると「おしっこはトイレでしなさい」「またボロボロこぼして」
としつけが始まります。
でも子供にすれば『この間まで良くたべまちたね〜って言うとったやん、なんでやねん』
『はっは〜んさては僕のこと嫌いになったでちゅかー』と思ってしまいます。
『昔みたいにえらいえらいって言ってもらうにはどうしたらいいでちゅかね???』と、
考えた末に編み出した方法が、お手伝いをしたり、勉強をがんばったり、騒がずおとなしくしたり、
大好きなお父さんお母さんにとってのいい子になること、をおぼえ始めます。
嫌なことでも好きになってもらう為には一生懸命がんばっていい子になろうとします。
この頃から犠牲ということを覚え始めます。
“ありのままの自分ではなく、いい子になれば愛される”と思うのです。
ありのままの自分は愛されないというパターンは大人になっても身にしみついています。
大好きな人ができると、その人が好きなタイプの人になろうとしたり、
「あなたの為ならなんでもするわ、嫌なところがあったら言ってね」と言ってみたり、
ダイエットしてみたり、作り笑いをしてみたり、美容整形をしたり、
いろいろとがんばってしまうのです。
大人になってもこのパターンが残るほど、私たちの心にしみついているのです。
弁護士のマークが言った『ありのまま君が好きだ』というこの口説き文句は、
私たちの心の奥にしみついている『ありのままの私では愛されない』という思い込みを、
心の奥から揺さぶっていくわけで、心の奥底から愛されているという感覚を伝えられる、
効果のあるくどき文句になっていると思います。
大好きな人にはぜひ言ってあげたい素敵な言葉ですね
このコラムを書いていて頭を悩ましたことがありました。
コラムでこの口説き文句のことを書いてしまうと、せっかくすっごくいい言葉を覚えたのに、
しばらくは彼女に『ありのまま君が好きだ』って言えないなぁと思い、
映画をみてから2週間の葛藤の末このコラムを掲載します(笑)