●自己愛

私が心理学に出会った頃というのは、”自己愛”というものから程遠い状態でした。
自己嫌悪が強く自分に自信を全然持てずにいました。
自分に自信がないので、人との付き合いで自分を表現できない私がいました。
それはとても窮屈で、不自由な感じでした。
「自分の殻を破りたい!でも破れない・・・」という葛藤がありました。
どうして私って自信がないのだろう・・?いつの間にか私の中に深く根付いていた”私はダメな子”という レッテルをどうやってはがせばいいのかわかりませんでした。
心理学を勉強していくうち私の”自己嫌悪”は親との問題からきていることがわかり出しました。
それがわかった頃は「もっと親が私に愛を一杯注いで、表現してくれたらこんなことにはならなかったのに!!」という怒りがありました。
が、さらに理解を進めていくと親には親の事情があって、それでもできる限り私を愛して育ててくれたことに気が付きました。
親に対しての理解、許しが進んでいく中で随分楽にはなりましたが、依然として私の中にはまだ自己嫌悪が残っていました。
この次はどうすればいいんだろう・・?
そこから私のさらなる探求が続きました。
そして、とうとう気が付きました。
どんなに親が愛してくれようと、パートナーが愛してくれようと、それを頑なに拒んでいる自分がいたのです。
自分で自分を愛せない私がいました。
自分で自分を愛せない分、周りの人に「もっと私を愛して!認めて!」と思っていたのでした。
そして周りの人を自分を犠牲にしてでも愛する代わりに、私をもっと愛して頂戴と無意識的に思っていました。
でも、それではどんなに周囲の人が愛してくれようと、満たされないのです。
振り返ってみると、何をするにしても周りを優先していて自分のことを後回しにしている私がいました。
それは、周りから愛されたいからでもあり、一般的に美徳とされているから、という感じでした。
私にとって、自分を優先する、大切にするということは、傲慢になってしまう恐れがありました。
本当は全然別ものなのですが・・・。
それからは”自分を大切にしよう”と決めました。
自分を犠牲にして人を大切にするのではなく、自分も大切にしようと。
さて、今までしたことがないので一体どうしたらいいのか??と考えました。
私がまずやったことは、今自分がしたいことは何か?と自分に問うことでした。
例えば、自分の自由な時間がある時、今自分が飲みたい飲み物は何だろう?この時間で自分が楽しむには何をしてあげたらいいだろう?と日常で自分がより心地よく、楽しくなることを叶えてあげることでした。
もう一つは、自分が自分で貼ってしまっている数々のネガティヴなレッテルを外していくことをしました。
それは、自分が作り出した思い込みなんだから、自分で変えていくことができるんですね。
自分を否定する気持ちが出てくる度に「あ、まただ。やめよう。」「私は変わりたい。自己否定をやめよう。」と自分に語りかけるんです。
それを繰り返していくうちに、自分への気持ちが徐々に変化していきました。
自分にやさしくすると、人にもよりやさしくできるんです。
人にやさしい自分って気分がいいですよね?こうして、良い循環の輪ができてきます。
私が思うのは、自分にやさしくすることで自分の中にある、温かい愛がこんこんと湧き出ている泉を見つけることができると思うんです。
それを見つけられた時、何とも言えない満たされた、安らぐような感覚がします。
始めは疑いがあってもかまわないんです。
もし、今自分が少し愛から離れた存在であったとしても、自分を愛して、愛情がたくさんある人として扱う事で本当にそうなれると思うんです。
今はただ、泉が見つけられなくて迷っているだけなのかもしれません。
自分を愛し始めると、周りの人達からの愛情も今まで以上に、より感じることができます。
もうむやみやたらと誰かに「愛を頂戴!」と思う必要がないので、人といてもリラックスできて楽しめるようになります。
皆さんは自分を大切にできていますか?
何でも自分の事は一番後回しということはありませんか?
自分を甘やかすのではなくて、本当の意味で大切に思えるようになる時、とっても楽で自由で、満たされている自分になることができます。
本当は自分を大切にすることこそが、あなたにとっても、周囲の人にとっても一番の贈り物だと思うんです。
自分にやさしくできたら、気分が良くなって心にゆとりができます。
そして、体もより健康になるでしょう。
始めは「そんなこといっても、私にはムリ!」と余計に抵抗がでてくると思います。
でも、そこでやめないで下さい。
”好転反応”という言葉がありますよね?良くなる前は一時、余計状態が悪くなったりするものです。
自分を愛し始めた時、あらゆる問題の糸がそこからほどけていくと、私は思うんです。
自分を愛することで、自分もそして周りの人とも、より幸せになっていきませんか?
根本理加

この記事を書いたカウンセラー

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