男性にしては少し高音で、丸みのおびた僕の声は、人が聞くとやさしい声に聞こえたり、
ほっとする声に聞こえるそうです。
今でこそ、人から原さんの声を聞くとほっとすると言われるとすごく嬉しいのですが
昔は自分の声が大嫌いでした。
その訳は、高めの声は僕にとってまるで男らしくないように感じていたからです。
僕は幼い頃は色の白い可愛らしい子供でした。
色が白くて、声が高くて、かっこいいというより可愛らしい顔立ちをしている子供で、
黒いランドセルを背負っているのに女の子によく間違われていました。
「お譲ちゃん、駅に行くにはどっちに歩いていくといいか知ってる?」
「お譲ちゃん可愛いね」
小学校の登下校中、道端であう見知らぬおじいさん、おばあさんによく声をかけられた
ものでした。
僕にとっては「可愛い」と褒められたと感じず、男らしくないと言われているように
感じていました。
そしてそれはコンプレックスになっていきました。
今思えば、剣道や柔道などの武道を学んでいたのも男らしいというのを証明したかった
のかもしれません。
高めのこの声が「お譲ちゃん可愛いね」と思わせるんだと声が男らしくないという
ことにコンプレックスになっていきました。
そして自分の声が大嫌いになっていました。
その大嫌いだった声が、カウンセラーになった今クライアントさんに優しい印象を
もってもらったり、ほっとしてもらえたり、安心感をあたえる才能になっています。
今はこの声に生んでもらってよかったなと思えます。
皆さんも今持っているコンプレックスが意外な才能に変わる日がくるかもしれませんね。
by 原裕輝