最近、カップルでカウンセリングに来られる方がずいぶん増えました。
僕らも二人でやっていますから、夫婦二組で色んな話をさせていただくのですが、
色々と気付かされることもたくさんあります。
ご相談内容も多岐に渡るんですが、皆さんが悩まれているのは
“お互い一生懸命やっているのにうまくいかない”ということ。
「ケンカしたいわけじゃないのにケンカしてしまう。」
「セックスもしたいのに、いざとなるとその気になれない。」
「浮気してるわけじゃないのに、すごく気になってしまう。」
「仕事は一生懸命しているのに、私のことは愛してくれているように感じない」
などなど。
例えば、結婚や出産を境にご主人が前以上に仕事人間になってしまったというケース。
奥さんは寂しくてしょうがないし、子育ても一人でやらなきゃいけなくてしんどい、と。
ところがご主人は「家族を食わすために今まで以上に仕事に精を出さねば。やるぞ!」
という気持ちでいっぱいで、そんな奥さんの嘆きを理解できなかったりします。
一般的に男性は、結婚や出産を機に、今まで以上の稼ぎを得て家族に経済的な安心や
自由を与えることで愛情を示そうとします。
一方、女性の多くは一緒に居て、スキンシップがあったり、一緒に子育てをしたりする
ところで愛情を感じます。
そうすると、お互い一生懸命やってるのに愛情がすれ違ってしまうんですね。
それで、不満を溜め込んでしまいケンカやセックスレス、果ては浮気、離婚という
問題を作り出していきます。
大人になると男性も女性も自立していきますから、自分なりの考え方ややり方があり、
それを実行することを誠意や愛情として考えます。
そして、相手もきっと自分と同じだろう、と都合のいい思い込みをしていたりします。
仕事や家事などが忙しくて、相手のことを思いやる余裕がなくなってしまっている点も
見逃せませんね。
そうすると夫婦の間にある信頼関係や絆が、自分が思っている以上に脆いことに、
問題が起きて初めて気付いたりもするんです。
それで「うちは大丈夫だろうと思っていたのに・・・」なんて嘆いたりします。
ここで、大切なのは「自分のやり方を手放して、二人の新しいやり方を創ろう」という
意識なんですね。
先ほどの例でも、お互いに自分にとって何が愛情で、相手に対してこういう風に
愛情を表現しているつもりだ、ということを理解していたとしたら、
あんまり大きな問題を必要とはしないだろうと思うんですね。
(問題、ってのは、お互いの絆を深めるためのものだから)
二人のやり方を築いていく一歩目が「相手の愛し方を学ぶ」ということ。
「あ、そうか・・・。彼はこうして愛情を表現してくれるんだな・・・」と
感じられるようになれば、余計な不安や疑いを持たなくても済みます。
それには、相手の性格や態度、考え方、価値観などを知る必要もあるし、
相手を研究する必要もあるでしょう。
難しそうに思うでしょう?
でも、この研究成果を活用すると、彼の愛情が感じられるだけでないんですね。
彼から自分が欲しいものを色々と与えてもらえるようにもなってしまうんです。
だって、その成果には「彼は誉められると弱い」といった嬉しい弱点もきっと
入っているはずだから。
たくさん誉めてあげることで、新しいコートくらいは手に入るかもしれませんね。
お互い頑張って、素敵な関係を築いて行きましょうね。
by 根本裕幸