毎週毎週、本当に何人の方とお話しているんだろうな?って思います。
面談や電話、メールのカウンセリングで、また、カウンセラーの仲間と、それから、すっかりご無沙汰してしまった学生、サラリーマン時代の友人と。
幸いスケジュール帳はかなり真っ黒です。
有難いことです。
僕はとっても寂しがり屋なので、人との出会いというのを、とてもありがたいし、大切にしたいと思っています。
なかなか信じてもらえないことも多いんですけど(笑)、僕は恥ずかしがり屋で、やり方もへたくそなので、そうは思っていてもなかなか口に出したり、行動に移すことが出来ないところがあるんです。
だから、大切にしたい繋がりがふと切れてしまうこともあって、地団駄踏むことも少なく無いですね。
僕の今の課題の一つです。
だから、人との出会いってすごく多いですし、そこから学べることもやっぱりたくさんあります。
なかなか無いですよね、出会いがいつもあるってこと。
有難いことです。
今日はそんな人との出会いに関する二つの話をさせていただきたいな、と思います。
東京出張中に渋谷で数年ぶりに学生時代からの親友と再会しました。
色々と話をしながら、彼なりに僕の知らない空白な数年間を一生懸命考え、頑張ってやってきたことが伺えます。
そうした、時代の流れを聞いていると、それが俗に言う愚痴だったとしても、不思議に引き込まれるものがあります。
そして、自分のその時代時代を振り返って照らし合わせてと、面白い符号が見つかったりします。
「へえ、俺が会社辞めたときって、お前も彼女と別れようか、考えて決心してたんや。そう思ったらお互い、同じような時期に冒険したんやなあ」
「そういや、俺が女の問題でばたばたしてた時、お前せせら笑ってたよなあ、ふらふらしとるって。でも、そういってたお前が、同じ悩みにはまるとはなあ」
そうお互い酒を飲み交わしつつ笑いながらも、まだお互いの心の中に野望というか、夢を失っていないことを確認して、心底、嬉しくなったりもします。
「俺、会社行くたびに、ここら辺(胸の辺り)がうずうず動いて『これは俺の居場所やない』って言う声を毎日聞いてるんや。なんちゅうか、ホンマ、そこ(今の会社)は俺を俺じゃなくする場やって思うねん。でも、今のままではケジメ付かんから、あと1、2年踏ん張って、何とかしてやろうって思ってんねん」
こう活字にすると熱いけれど、実際は渋谷のお洒落なビアバーで、淡々と語られたメッセージでした。
彼のこの言葉はとても嬉しかったです。
彼の本質を知って尊敬しているから、とてもぞくぞくしましたね。
何やってくれるんだろう?ってわくわくします。
だから、全面的に彼を応援したいし、お互い張り合って生きていきたいって思えるんやな、と帰りのタクシーの中でしみじみ思ったんです。
面談に来られるお客様。
どきどきしながら、電話をかけてこられるお客様。
当たり前ですけど、みんな必死ですよね。
だから、自然と僕もその勢いを受け止める姿勢になっています。
構えてしまうとお互い緊張してしまうから、できるだけ僕がリラックスしていることも大切ですけどね。
キレイなお顔を引きつらせて必死に涙を我慢していらっしゃる方がいます。
男くさい顔をくしゃくしゃにしながら、奥さまへの思いを口にされる方がいます。
本当はすごくしんどいくせに、笑顔で、笑いながら状況を説明してくださる方がいます。
淡々と、でも、熱いハートを心の内に秘めて自分の夢を語ってくれる方がいます。
もうどこにも行き場がなくて、必死にすがるような目で僕を見てくれる方がいます。
「怖い、怖い」と震えながら、一生懸命チャレンジしてくださる方がいます。
怒りに満ちた目で、でも、忘れられない人への思いを方って下さる方がいます。
心をひどく傷つけながらも、大好きな彼を助けたいと訴える方がいます。
みんな、生きているんだなあ、と思います。
自分なりに必死に、一生懸命に。
誰も悩みたくて悩んだり、問題抱えてるわけじゃないって、そんな方々と向き合いながら確信してきました。
必死に生きて、でも、そこに何か見落としたもの、気付かないもの、忘れてしまったこと、何かがあるんだ、と。
自分にとっては当たり前のことが問題を作ってるんじゃないか?って最近思いはじめたりもします。
僕の仕事というのは、その当たり前の何かを見つけて、伝え、補い、援助させて頂くものなんだろうと思います。
だから、生半可な気持ちではできないですよね。
何とかできないか?そんな思いが駆け巡ります。
まあ、その分、オフタイムはすっかり別人のようになって無口になったり、無愛想だったり、ぼーっとしてることも少なく無いんですけどね。
もちろん、僕はどちらかというと闘志を内に秘めるタイプなので面談中に露骨に熱くなることはあんまり無いんですよね。
それに、主役はあくまでお客様ですから。
僕はその人生の一幕を担当させていただく黒子みたいなものかもしれません。
まあ、良く良く言ってしまえば“演出家”かもしれませんね。
どうしたら、その人がその人生っていう舞台で輝けるのか、その人の良さが滲み出て、いいストーリーが作れるか?を演出する人。
もちろんお客様が主役です。
因みに僕は映画やCDの製作に関わった人の名前を必ずチェックする人なんです。
俳優やアーティストよりも注目することもあるくらい、黒子な人達に共感する性質なんですよね。
だから、その方の笑顔を見た時、すごくホッとするんです。
とっても。
辛い時の顔を知っているからこそ嬉しいですよね。
奇跡もたくさん見せていただきました。
正直「解決には時間かかるだろうし、相当困難なプロセスだろうなあ」と思っていた方が、あれよあれよという間に問題を解決されていく姿を何度も見ました。
本当に頭の下がる思いがしますし、自分の先見の無さを恥じたりします。
人間って捨てたもんじゃないんですよね。
それくらい人の力ってものすごいものだなあ、と思うんです。
どんな風にも変われるし、どんな人生でも自分次第で創って行けるものなんだ、と実感したりもします。
だから、そんな一面に関われるってのは有難いことですよね、本当に。
明日も朝からお客様とお会いします。
どんな出会いになるのか、とても楽しみです。
根本裕幸