正月に実家に帰ったことです。
しばらく実家に帰っておらず考えてみると約半年振りの帰省でした。
実家に帰ると母がいつも、僕の好きな食べ物を用意してくれています。
久しぶりに息子が帰ってくるのが嬉しいんでしょうね。
そして、嬉しそうに食事をだしてくれる母親を見ると、何歳になっても
母親の中にはお腹を痛めて産んだ子供だという気持ちがあるんだろうな
と思います。
もう、おっさんと呼ばれてもいいような歳になってるんですが、
母親的には、どっかで昔と同じ子供のままの感覚があるんでしょうね。
「これも食べ、あれも食べ」と言う母を見ると、
そんなに、かまわんでも勝手に食べるからいいよと思うこともあります
が、まぁ、嬉しいそうにしてくれるからいいかと思います。
そんな我が家の料理のことなんですが・・・
僕は茶碗蒸が好きなんですね、前に一度帰省した時に、
「茶碗蒸し美味しいねぇー、大好きやわー。」
と言ったことがあったんですね。
それから半年後に帰省した時のことです。
帰省すると母が茶碗蒸しを作ってくれてました。
しかし茶碗蒸しの器は茶碗ではなく、丼でした。
巨大茶碗蒸し・・・
「どうしたん、これ?」
少し動揺しながら母に質問すると・・・
「好きって言ったやろ。」の一言が返ってきました。
好きなんだけど・・・やりすぎ・・・・。。。
そう、突っ込みたい気持ちが喉まででかけましたが、母の僕を喜ばした
い一心でしたことを考えるとそれは言えません。
僕は心の中で、『受け取ろう受け取ろう・・・』と念仏のように唱えて
ました。
また別の時のことです。
「カニ美味しいね、彼女がカニ、エビ、貝って苦手やからあんまり食べ
へんねん。久しぶりやわー」
と言ったことがありました。
「そう、買ってきといて良かったわーいっぱい食べとき」
そんな会話がありました。
それから半年後・・・・
実家に帰ると
カニ、エビ、ホタテを使ってのお鍋の用意がしてました。
「今日は、いとこの○○ちゃんもくるから。」
そう言う母の言葉を聞いて僕はこう思いました。
『お母さん+僕+従兄弟=3人やよなー、でもこの材料6人前以上は、
あるんですけど・・・やりすぎなのでは・・・。』
つっこみたい気持ちは、唇の手前まで出てきましたが、
母の僕を喜ばしたい一心でしたことを考えるとそれは言えません。
またもや、心の中で、『受け取ろう受け取ろう・・・』と念仏のように
唱えることにしました。
母といると『受け取ろう受け取ろう・・・』と念仏のように唱えること
が多いんですよね。
そう考えると、僕の母は、僕を受け取り上手にする為の養成ギブスみた
いなものかもしれません。
皆さんの周りにも母、父、パートナー等、受け取り上手養成ギブスにな
る人がいるかもしれませんね。
僕は、そんな母に感謝したいと思います。
by 原裕輝