◇後悔

あなたには大切な人がいますか?
それは家族ですか? パートナーですか? 友人ですか? 仲間ですか?
先日「奇跡体験、アンビリーバボー!」を見ました。
私はこの番組が大好きで
いつも見ているんですが、先日はこんなお話でした。
高槻市の元市長である江村さんのお話で、奥さんは結婚当時からとても献身的だっ
たんですが、江村さんはお給料のほとんどを飲み代に使ってしまうほどに好き勝手
をしていたようです。
そんな生活が何十年も続いたある日、奥さんは骨粗鬆症で足
が不自由になり、入院。そしてしばらくすると江村さんに「どなたですか?」とい
うようなことを口走るようになったんです。
脳の老化現象による痴呆でした。
家族やヘルパーがいたにもかかわらず、江村さんへの反応が一番いいということか
ら、彼は自宅介護を決意し、お昼休みになると自転車で奥さんの介護に帰る生活を
続けるようになりました。
もちろん自分は戻ってお昼を食べる時間はありません。
だけど痴呆が進行して、この時はすでに奥さんは江村さんのことがほとんどわから
ない状態にあったんです。
だけどある日、
「いつもすみませんねぇ。でも、きっともうお別れですね。ありがとう。」
と江村さんに言いました。
結婚50年余りで家庭をかえりみなかった生活を江村さん
は後悔し、
「妻の介護に専念したい。市長の代わりはいるが、夫の代わりはいない。」
と記者会見で宣言し、市長を辞任されたそうです。
この話は当時、とても話題になり、たくさんの人に感動を与えたそうです。
何かあったとき、私たちは多く「後悔」することが多いようです。
「あの時こうしてあげればよかった。」
「あの時、ああしていたらよかったのに。」
後になって悔やむことが多いと思います。
私自身も、そんな思いをたくさんして来ました。
友人に嫌われたと感じたとき、
父が亡くなったとき、
母が入院したとき、
彼と別れたとき、
離婚したとき、
そしてそんな「後悔」は、大切だった人だからこそ、強くそう思います。
「後悔」するようなことがないと、なかなか気づかなかったりします。
「あの時、こうしていたら・・・!!」
そんな思いは誰にだって一度はあると思います。
そんなとき、自分をたくさん責めて
しまいます。
どうしようもない思いでいっぱいになり、出来なかった自分をたくさん
攻撃してしまいます。
だけど私は、そこからが大事だと思います。
それを「後悔」だけで終わらすのはやめませんか?
このお話の江村さんは、奥さんに今までされてきたことを「後悔」し、自分を責める
だけに終わらせず、そこから
「では、今からどうしたらいいのか・・・」ということを考えて、市長を辞任され、
奥さんの介護に専念するという「学び」に変えて行ったように思います。
そんなふうに、私たちも自分を責めて「後悔」するよりも、「学び」に変えて行っ
てはどうでしょうか?
私の大事な人は主人です。
家族です。
友人です。
仲間です。
どれ一つ欠くことの出来ない、私のそばの大切な人たちです。
だけど時にわがままを言って、彼らを困らせることも何度もあります。
そして自分をいっぱい責めてしまいます。
そんなときその場ですぐに出来なくとも、
「あーあ、またわがまま言っちゃった・・・。言わなきゃよかったよ・・・。」
と思うのなら、
「そのわがままを聞いてくれたんだから、ありがとうを伝えよう。」
「今度はなるべく言わないようにしよう。」
と考えてみてはどうでしょうか?
あなたの大切な人のために。
by 小川のりこ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

アルコール依存症の父からの虐待経験、学生時代のいじめから、恋愛依存、不倫や風俗を経て、自分を抑え付けるような結婚生活後、8年で離婚。その後自分に向き合い、今は穏やかに生きる。 過去のあらゆる経験をもとにして、恋愛関係、家族関係を得意とし、お客様と共に成長するスタイルを取る。