周りには敵しかいないと思っていた時代がありました。
家族は私を傷つける。大人は私を傷つける。社会は私を傷つける。
傷つけられたくないから、自分を守るために人をいっぱい傷つけて、
傷つけた人たちに復讐するかのようにして、生きていた、
そんな時代が私にはありました。
自分を何度も痛めつけ、どこに行っても問題児。どこに行っても嫌われ者。
そんな醜い私を自分自身が一番嫌って憎んでいた毎日でした。
だけど私は今楽に生きています。
悩みは相変わらず沢山ありますが、その悩み
とも仲良くしながら、元気に生活しています。
カウンセラーという職業をするにあたって、私のプロフィールを読んでいただいた
方によく聞かれます。
「どうやって変わったんですか?」
私はそれに対して上手な言い方がなかなか出来ませんでした。
だけど今、間違いなく言えるのは、私の「悪」ではなく、「善」の部分を見続けて
くれた人たちがいたからだと思います。
「悪」と書きましたが、人には「悪いところ」なんて私はないと思っています。
「悪いところ」ではなく、時として、「悪く働いてしまうところ」だと私はとらえ
ています。
全ての人に「悪(悪く働いてしまうところ)」と「善」は多かれ少なか
れ存在するのも事実だと思ってもいますが、「悪」である部分が強く働かなくては
生きていけない状況だってあると思うんですね。
私が昔自分を守るために人を傷つけるようなことをしていたことも、この部分が強
く表に出ていたんだと思います。
その頃の私に「善」があるなんて考えられません
でしたけど…。
「私は悪い人間です。
今に大きな罰が下される」そんなふうにしか自分を扱ってい
ませんでした。
カウンセリングで、沢山の方とお話する中で、私が昔感じてたようなことを話して
下さる方が大勢います。
「私は悪い人間だから。」
「私は迷惑な人間だから。」
だけど私はそういう方たちの「善」の部分を見続けたいと思っています。
全ての人が持っている「善」の部分。本人には感じとることが出来る状態ではない
ならば、私が一人一人が持っている沢山の「善」の部分を見つけたい。
そしてそれを伝えて行きたい。例えその人が自分の「善」を信じられなくても、言
い続けて行きたいんです。
かつて私の「善」を見つづけていてくれた人たちのよう
に。もし皆さんが誰かに誉められたり、良いところを伝えられたときには、その人
の言葉を信じてくださいね。
その人が見てくれた自分の「善」の部分を信じて欲しいんです。
「そんなこと言ったってお世辞かもしれないじゃん。」
「騙されたりしないわ。」
「自分に良いところがあるって言われても自分ではそう思えない。」
そんな抵抗も出てきてしまうかもしれません。
けれども抵抗を感じつつも「信じたい」とも思って欲しいんです。
それでも抵抗したくなるならば、ぜひとも言っていただきたいと思います。
「私にそんなとこあるなんて、信じられへんわ!」
ならば、私はこう答えたいです。
「じゃあ、あなたが信じられるように、ずっと伝え続けさせてくださいね。」
と。
全国の自分の「善」を感じられない方。
私たちカウンセラーが、お待ちしております♪
小川のりこ