今回は「秋を楽しむ」をテーマにオリジナルエクササイズを創らせていただい
たのですが、夏への心残りを手放して、秋をどう楽しむかというのは、実は、
人生のいろんな場面におきかえることができるんですね。
別れた恋愛相手や、結婚相手への思い、辞めた会社への思い、子ども時代の家
族への思い、古くなってしまったやり方などを手放す場面です。
本当は新しい
出会いや、新しい活躍の場、新しいやり方を求めていくことができれば、今度
は新しく、新鮮な、楽しさを上手に実現していくチャンスもありますよね。
夏にしがみつく気持ちがあると、秋への切り替えも遅くなってしまうように、
過去にしがみつけば、しがみつくほど、今、現在の状況で遅れをとってしまい
ます。
ただ、それは充分わかっていても、コントロールがきかないのが、心の難しい
ところでもあるんですね。
そんなときに、手放しを上手にする方法のひとつが、未来に目を向けるという
やり方です。
いきなり具体的なことは考えにくいですから、はじめは漠然とし
たものや、空想のようなことでOKです。
ぼんやりと想いをめぐらせてもいいですし、イメージが湧かなければ、映画や
ドラマ、小説、偉人のエピソードや、友達の話の中で、共感できる人生観やラ
イフスタイルがあれば、それをモデルにとりいれてもよいですし、もっとシン
プルに幸せそうなカップルや美しい花嫁さんや、幸せそうな家族を見かけたら
、自分もそうなりたいな、そう思うだけでも、未来をイメージする習慣になる
ものです。
心理学では投影といいまして、人は自分の心の中にあるものを外側の世界に映
しだして、とらえているという考え方がありますが、「あっいいな!」と思っ
た、それも、実は、自分の心の中にある要素を映しだしているんですね。です
から、単なる真似でもなく、自分の心の中の一部を発見したようなものなんで
すよ。
そして、実は、そんな体験って、子どもの頃に私たちはよくやっていたんじゃ
ないかと思います。
おもちゃ屋さんの前を通ると、あれ欲しい!お友達がかわ
いいお洋服を着ていると、私も欲しい!かわいい絵本を見ると、その登場人物
に自分もなりたくなったり、自然に私たちは、心理学でいうところの現実を創
り出すテクニックを使っていたんですね。
そして、さらに未来に目をむけたその先には、「じゃぁどうやったら手に入る
んだろう?」と今、どうすればいいのかという現実に目を向けることにつなが
るんです。
ここが肝心なところで、未来のことだけに思いをめぐらせているだけでも、う
まくいかないんですね。一度、思いっきり未来に、想いをめぐらせたら、しっ
かり現実に戻ってきて下さいね(^^)
こうして現実に戻ってきた頃には、未来に想いをめぐらせた分だけ、心が変化
していますから、過去へのしがみつきの度合いは少なくなっているはずなんで
す。それでも過去への思いが強い場合にはうまくいかないこともあります。
(
そんなときは自分を責めずにカウンセリングを利用してみて下さいね)
そして実際にどうやったら手に入るのか、考えてみましょう。子ども時代なら
、すぐほしいものに近づいていきます。
そして、ほしいなぁとよく見ていたり
、誰かに欲しがったり、どうやったら手に入るのか聞いたりとコミュニケーシ
ョンしますよね。
手に入れるところまで方法が思いつかなくてもOKです。
今すぐとりあえずでき
そうな方法が浮かんだら、それをまず実行してみましょう。
理想的なライフスタイルの第一歩として、高級食器をひとつ買って、いい気分
で紅茶をいただくというのは、よくあるやり方です。
やがて、食器を買い揃え
たりおいしいお茶を集めたり、それに見合った、テーブルやソファーをそろえ
たり、ついには持ち家が欲しくなったりと、気づいたら、未来につながってい
くものなんです。
心理学を活かす方法は他にもたくさんあります。
どうぞ、心理学を使って、こ
の秋を楽しんでいただいて、人生を楽しむコツをつかんで下さいね♪
清水三季央