1月の中頃に、クリスマスに受けた人間ドックの結果が返ってきました。
「異常なし」
という文字が羅列する中で、消化器官の結果の解説欄には、
「胃部X線検査で異常を認めます。
紹介状を見せて精密検査を受け
てください。胃上部。後壁。隆起様陰影。」
と書かれてありました。
私はもともととても胃が弱く、胃下垂気味で、胃酸も多く、胃もたれや
消化不良は日常的に起こってしまいます。
それに加えて子供の頃から
気が弱く、ちょっとしたことでも大きくとらえてしまったり、過剰に心配し
てしまう傾向もあるので、ストレスも抱えやすいんですよね。だから今まで
にも「胃炎」は何度か経験あるんです。
だけど全く症状がないときに検査
して引っかかったものだから、とても怖くなってしまいました。
日常的に起こっていたことだから、少しの胃もたれ、消化不良、胃痛
は結構ほったらかしにしてることもあるんです。
要するに・・・。心当たりが充分あるんですよね。私なりには・・・。
見たとたんに一気に冷や汗がでちゃいました。
すぐに近くの大きなお医者さんへ行き、紹介状を見せました。
先生は多分ポリープと思うけど、検査しないとはっきりしたことは分から
ないからと、胃カメラを飲むことになりました。
急激に大きくならないからと、半月程待つことになりましたが、その間
私は本当にいろいろ考えてしまったんです。
もともと気が弱いですから・・・。
外から見ると結構こっけいかもしれませんね。
私一人が、「ガン細胞が見つかったらどうしよう・・・。」
ととてもおろおろして不安でたまらなかったものですからね。
まず始めに考えたのが主人と家族のこと。
家族は今とても母、姉妹、共に大きな心配ごとを抱えていて、それ
に対して私はどれだけ協力出来ているんだろうか。。どれだけ役にた
てているのだろうかと考えてしまいました。
普段は自分の周りのことが
精一杯で、だけどそれを理由に私はいろんな面倒なことを避けてい
るんじゃないか・・・。
この頃母の足が急激に悪くなり手術することになったんです。
これも
私は自分の家が実家から遠いのを理由に姉妹に任せっきりにして
何もしていないような気にもなりました。
次に主人のこと。
主人は本当に優しい人なので、こんなときは特にいろいろ気を使っ
てくれます。
どうしてこの人を更に心配させるようなことに私はなって
しまったのか考えてしまいました。
それから友人のこと。仲間のこと。仕事のこと。
ようやく大事にしたい友人、仲間、仕事が見つかって、それ
ぞれとても愛おしく思うのに、病気になって入院なんてなったら私は
全てを失ってしまうような気になってしまいました。
結果。
粘膜下腫瘍。多分良性・・といういい加減な結果でした。
細胞の検査をするため腫瘍を採取したけれど細胞までは
取れなかったみたいです。
1年毎の検査だけが必要と言われまし
た。とにかく悪性という可能性はほとんどないということで安心は
しましたが、今回のことで私はとても大きなことを学んだんですね。
ひとつは自分の健康のこと。
普段から自分でも消化器官が悪いと分かっていながらなかなか
きちんとした検査に行かないことを反省しました。
そして家族。
こういう心配を抱えると、それでなくとも関わりの少ない状態だか
ら、余計にとても反省することばかり。加えて心配をかけてしまう。
実際に入院中の母からも何度かメールをもらって嬉しいやら情け
ないやらでたまらなかったですね。友人からも励ましのメールを
もらい、この私のなんてことのない症状かもしれないのに、気にか
けてくれる友人たちに対しても、愛しくてたまらなくもなりました。
心配症で、気が弱い私なので、こんなことばかり考えて、不安
で、眠れないこともありました。
良性の腫瘍と聞いたときは、本当に胸をなでおろしました。
ようやく重い荷物を下ろせたような気分でした。
健康だけは本当に何ものにも代えられません。
だから何より五体満足で多少の障害があったとしても
(急激な成長による脊柱即腕症の持病がありますが。。。)
それでも日々主人や家族や大切な友人たちと生きていけるのだ
から、これほどありがたく幸せなことはないんだと、とても強く感じ
ました。
今はこの腫瘍騒ぎがある前よりも、自分の身体を愛おしく思い
ます。
出来ることならばおばあちゃんになるまで私自身をしっかり
支えてくれる身体であって欲しいと願っていますし、私もこれまで
以上に自分の身体に優しくありたいと今は思っています。
。
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