こんにちは、成井です。
突然ですか、あなたが「幸せになって欲しいな」と願う人は誰でしょ
う?
家族でしょうか?
友達でしょうか?
恋人でしょうか?
過去にお別れした人でしょうか?
もう今は会えない人でしょうか?
「これはあなたの為のものではありません」
こうきっぱりと書いてあるお守りが、今私の手元にあります。
「これは君にあげるのではないからね!」
と満面の笑みとともに、あるお寺の住職さんからこのお守りを頂きまし
た。
住職さんとも、そのお守りとも、なんだか不思議な出会いだったので今
日はそのお話をしたいと思います。
先日、友達と2人で兵庫県にある有馬温泉にほっこりしに行ってきまし
た。
・・・と言っても、私自身は兵庫県民なので近場の温泉に宿泊すること
はめったにありません。
友達が東京からワークショップ参加のため大阪に来ていて、その子が有
馬好きたのでお誘いを受けたのです。
最近の私は時間の使い方が下手で、ばたばたとすることが多くてイライ
ラしていたり、疲れやすかったりと少し神経が張り詰めていて緊張して
いたので、自分自身へのご褒美と休養を兼ねての1泊旅行でした。
有馬での滞在中はそんな私のイライラを反映してかある意味トラブル続
きだったのですが、でもそれが全て「ラッキー♪」なイベントに変化し
ていくという面白い体験になりました。
この「あなたの為のものではないよ」お守りもそのラッキーな出来事の
1つです。
有馬温泉は古くからの温泉郷なので神社やお寺が以外と沢山あるのです
が、その中の1つのお寺に立ち寄った際に、たまたま住職さんとお話が
出来る機会に恵まれたんですね。
その住職さんは、気さくで、ノリのいい、ちょっぴりファンキーな住職
さんでした。
そして、お寺を去る時に
「これもってき〜!(訳:これを持って帰りなさい)」
とお守りを差し出してくれたのです。
「ありがと〜!!!」
と喜んでいたら、住職さんは満面の笑みとともにこう念押しされまし
た。
「これは自分にあげるんやないで(訳:これは君にあげるのではない
よ)
自分の1番大事な人に渡してや〜。(訳:君の1番大切な人にあげてく
ださい。)」
「???」と思ってお守りが入っている袋を開けると、そこには1枚の
紙が入っていて、このお守りの趣旨が書いてあったんでね。
そこにはこう書いてありました。
「あなたは仏様の前で合掌、礼拝して何を祈願するのでしょうか?
きっと自分の事よりも家族、親戚、友人、兄弟、友達、恋人など、今自
分にとって1番大切な人の幸福、健康、安全、長寿などを祈願するので
はないでしょうか?
このお守りはそんなあなたの優しい慈しみの心を形にしたものと思って
ください。
ですからこのお守りは自分の為のものではありません。
今あなたの1番大切な人にあげてください。」
そういえば、学生時代の受験の時、親や親戚から「合格祈願」のお守り
を沢山貰いました。
車の免許を取ったとき、「交通安全」のお守りを貰いました。
縁結びの有名な神社仏閣などに行った友人からお土産として「縁結びお
守り」を貰いました。
振り返れば、それ以外にも色んなお守りを家族や友達から受け取ってい
ます。
そういえば、友達が妊娠した際に「安産祈願」のお守りをプレゼントし
たことがあります。
絵馬に自分以外の人のお願いごとを書いたこともあります。
病気で入院している友達にお守りを渡したこともあります。
振り返れば何の疑いもなく誰かの幸せを願って、それをお守りに託して
相手に渡したことが意外と多くあることに気づきます。
私達が人生の中で何かの問題にどっぷりとはまり込んでしまう時、それ
は自分の幸せを祈ってくれている人がいることに気づけなくなってし
まっている時なのかもしれません。
1人ぼっちで生きていて、誰にも自分自身を祝福されていないように感
じる時なのかもしれません。
誰かの「幸せ」が叶う頃、その人の幸せを自分の事以上に願う人が必ず
います。
誰かの「幸せ」が叶う頃、その人の幸せを自分の事以上に喜んでくれて
いる人がいます。
実は、今私が持っている住職さんから貰ったお守りは、すでに私が貰っ
たものではないんです。
友達と1つずつ貰ったので、早速友達に渡したら、彼女も私にくれまし
た。
そして私はまたこのお守りを、これから先、次の誰かに渡す事でしょ
う。
廻り回っていつかまた自分の所に戻ってきたら面白いですね(笑)
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