『松田優作物語』という本があります。
この本の中で、松田優作は、俳優という仕事をしていく中で、自分のやりた
いことをするため、自分の想いを形にするため『共犯者』を探していきます。
脚本家やカメラマン、プロデューサーなど、彼に魅了され、次々と松田優作
の『共犯者』になっていきます。
そして、彼が心の中で描いていた世界を、スクリーンに次々と映し出してい
きます。
人は皆、心の中に『夢』を持っています。
その夢はいろんなものがあるでしょう。
しかし、ほとんどの場合、夢は夢で終わります。
何故でしょう?
私はこう感じるんです。
夢は一人で見るものではなくて、みんなで見るからこそ『夢』なのではない
かと。
そして、みんなが夢を共有することができたとき、夢は『目標』として、形
になっていくのではないかと。
皆さんの中で、夢をかなえようとしたとき、どこかで『独りで』やろうとし
ていることはないでしょうか?
そして、『目標』を失ってはいないでしょうか?
自分の夢をかなえることに、一人ではできないことって、多いんですよね。
例えば、お米一つとっても、口に入るまでにはたくさんの人の協力が必要な
んですよね。
生産者、農協、運送会社、販売店、ガス会社、等々、たくさんの人の協力が
あるからこそ、何不自由なくお米が食べられているわけです。
世界一小さい歯車を使って有名になった樹研工業株式会社の社長の松浦氏が、
テレビでこのようなことを言っていました。
「人生の目的を間違えてはいけない。お金持ちになること、有名になること、
偉くなることは人生の結果だから、これは目的ではない。これを目的にする
とえらいことになる。なぜなら、友達がいなくなるからね。」
この言葉に、私はすごく共感を覚えました。
お金持ちになったからといって、有名になったからといって、偉くなったか
らといって、得られるものはたくさんあるでしょうけれど、それだけでは必
ず幸せになれるとは限りません。
大切なのは、『幸せになるための目的』であって、お金や名声、権威はその
後についてくるものなのかもしれません。
そして、この目的を『共有』してくれる仲間がいることは、幸せになれたと
き、その幸せを分かち合えますからね。
例えお金持ちになっても、地位や名誉を手に入れても、分かち合える人がだ
れもいないのは、寂しいですよ。
協力者=パートナーという例もたくさんあります。
パートナーというのは、誰よりも自分の長所も欠点もよく知っている人です。
その人のアドバイスや意見を聴けない人は、まず成功すること、夢をかなえ
ることは難しいでしょう。
パートナーの意見を聴かずに成功している人がいたとするならば、それはあ
なたが気がつかないところで、パートナーがあなたをサポートしているのか
もしれません。
その気持ちを粗雑に扱うと、後でしっぺ返しを食うかもしれませんから、気
をつけてくださいね。
必ず、その夢や目的には『協力者』がいります。
松田優作の場合、『共犯者』というたとえがぴったりはまるところが、松田
優作らしいという感じがします。
そして、松浦社長も、友達の大切さ、協力者がいることの大切さを番組内で
お話していました。
社長にとっての協力者は、この場合社員です。
社長自体が『社員は財産』と言っていたくらいですからね。
皆さんが描いている夢に『共犯者』はいますか?
皆さんが目指している目標に『共感』してくれるひとはいますか?
皆さんがやろうとしていることに『協力者』はいますか?
その『共犯者』は、友人であったり、先輩や上司、先生であったり、パート
ナーであったり、尊敬する人であったり、親であったり、あなたの周りにい
る『誰か』がいます。
独りでやろうとせず、しっかりと『共犯者』を探してくださいね。
ありがとうございます。