◇与えて受け取る

依存的になっている時は、与えることにチャレンジすることを、
カウンセリングなどで、お勧めをすることがあります。
ご相談の内容によって、誰に、どのように与えてみることにチャレンジする
かは変わってきますが、例えば、パートナーへ依存的になっている時は、
パートナーに与えることをお勧めすることが多いです。
 一つは、与える喜びを学ぶ目的でお勧めをしています。
依存的になっている時には、与えて貰えないということで不満を感じがちに
なるので、与えることで満たされるようになる為にです。
もう一つは、与える難しさを知ることで、今まで与えて貰っていたものに
気付いて、それに感謝できる力を高める為にです。
親になって初めて分かる親のありがたみという言葉を聞きますが、
与えてみる立場になることで、与えて貰っていたものに感謝できる力をアップ
してみましょう。すると心がポカポカ暖かくなりますから。という趣旨でお勧
めをしています。
 最近、私もそのような体験をしました。
つい最近まで我が家の乳児は、2時間ほどしか眠ってくれませんでした。
おっぱいや、オムツを替えて欲しいというのを求めて目が覚めるのです。
まぁ、赤ちゃんだから仕方がないと思うのですが、
我々大人としては、睡眠が不足がちになるので、体力的には大変なのです。
そのことを私の母親と話をしていました。
私:「今は、2時間置きに泣いて起きるんだ」
母:「そう大変だね」
私:「そう!体力がねー」
母:「そっかー。お前は1時間置きだったけどね」
私:「・・・そ、その節は、お世話になりました」
と思わぬところで母親に頭が上がらぬ思いになってしまいました(笑)
 親に与えて貰ったことに感謝を心掛けて、十分理解していたつもりでしたが、
自分が子供に与えはじめて、『こんな思いをしながら親は与えてくれてたんだ』
と改めて気付くことが多々あります。
『親も毎晩起きて世話してくれてたのかなぁ』というのも、その中の一つ。
心がポッと暖かくなります。
与えるということを通して学べることや、感じられることが多々あるなぁ、
と実感することが多い最近の私であります。
そして、受け取れるものが増えていってるような気がします。
原 裕輝のプロフィールへ>>>

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。