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先日は母との思い出話を書いてみましたので、今日は父のことを書いてみよう
かと思います。
私は世間では珍しく?お父さん大好きっ子です。
もし、親に相談することがあ
れば、相談は母ではなく父にします。
そんな父はどちらかと言うと世話好きなおばちゃんって感じです(笑)いつも
人の心配をしているような人ですね。
私の見守るスタンスと言うのはこの人の血を引いているのでしょう。
それでいて、無邪気で、でも男の背中も見せてくれます。
普段は甘えたで、ボケボケしていますので、どちらかと言うと邪険に扱ってお
ります(^^;
が、そんな愛すべきキャラの父の強さと悲しさを見たことが何度かあります。
それは祖父が亡くなった時のことです。
私が幼稚園のときに祖父が亡くなりま
した。当時の私は父の置かれていた環境は知るはずもありません。ですが、そ
の時父は「泣いていない」のに「泣いて」いました。
祖父は心臓病だったのですが、私たちは運良く死に目に会うことが出来ました。
なぜ、運良くかといいますと、父と祖父は仲たがいをして長いこと会っていな
かったのです。
父と祖父が和解した時が、亡くなった時(もしくはその前 1度に病院に行った
時かもしれませんが)でした。
私自身も祖父に会ったのはその最後の 1,2回な
んです。
心理学を学んだ今思えば、父はずっと祖父の愛情を求めていたんでしょうね。
最後の最後で、少しの間だけ認められて愛情を感じることが出来たのかもし
れません。
最後の最後で父親と分かり合えたのに、これで永遠のお別れなんて・・・。
でも、男として涙をこらえていたんでしょうね。でも、子供ながらにひしひし
と感じるんです。
この人の心は泣いているなって。号泣してるなって。
遺体の処理なのか病院側からの話なのかは、思い出せませんが、わかりません
が、とりあえず子供たちは外にいなさいと言われたのですが、その悲しみの大
きさを感じて返事も出来ずに何も言えずに、固まっていましたから。
人はこんな時、誰でもそんな風にしてしまうのかもしれませんが、父の中に大
きさを感じました。
父は若い頃から自分の居場所がない感じで孤独の中を一人で切り抜けてきたよ
うな人生でした。
もちろん、祖父への維持もあったのでしょうけど。
そんな苦労や孤独をまっすに受け止めて人生を切り開いていく姿は男らしいと
思いますし、私の人生における良い見本でもあります。
まぁ、普段はそんな過去や頑張りを微塵も感じさせないくらい子供です。
そして寂しがり屋です。
普段昼寝をするにも下で家族みんなが楽しそうにして
いると寂しいらしくので、自分の部屋のベットではなくわざわざ下で寝ていま
す。ゆっくり眠れないから部屋にいって寝れば?といっても聞こえないフリを
しています(笑)
そんないろんな面を、親だからと言って隠すのではなく子供たちに惜しみなく
見せてくれる父はとても大きな人なんだと思います。
私は人の強さや大きさを
こんな父から教わってきた様な気がします。
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