◇斧を研ぐ

最近、身近にいるある人から、こんな話を聞きました。
なぜ僕に話して聞かせてくれたのかはさておき・・・。
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ある若者が就職活動をしていたけれど、なかなか仕事が見つからなかった。
そんな折、木こりをやっている親方が声をかけ、その若者はやっと仕事に就く
ことができた。
「一生懸命頑張ります!」
若者は仕事を与えてくれた親方に感謝し、真面目な性格も幸いして精力的に仕
事を始めていった。
初日はたくさんの木を切り倒し、親方と共に若者は喜んだ。
もっと親方を喜ばせようと、若者は来る日も来る日も一生懸命頑張った。
しかし、だんだん1日に切り倒せる木の量が減ってきたのである。
若者は焦り、労働時間を増やして頑張ったが、どんどん減っていった。
なんで減るのかわからないけれど、せっかく手に入れた仕事だし、努力するし
かないと考えて頑張った。
そんなある日、親方が若者に一言、こういったのである。
「最後に斧を研いだのは、いつだい?」
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一つのことにエネルギーを注ぎ続けることができるのは素晴らしいこと。ただ
努力の方向性が正しくても、自らを振り返る時間を適度に持たないと、不毛な
時間を過ごしてしまうかもしれません。
激しく体を動かした次の日、筋肉痛になった経験は誰にでもあると思います。
痛みを通して「ちょっと頑張りすぎちゃったかな」と感じることはできるでし
ょう。体はシンプルですから。でも心はわかりづらいですよね。
もっとやれる!と思ったり、やらなければいけない、という思いを通して動く
ことはできるものです。
でも、なぜかわからないけれども能率が落ちてしまっ
ていたり、やる気が起きなかったりすることはありませんか?
そんな時は、気分転換が必要なのかもしれません。
斧は研ぐことで、本来の切れ味を保てるから。
明日からゴールデンウィークです。
皆さんは、どう過ごされますか?
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己イメージの変革・男女関係・人生の目的 を探す、などの分野を得意とする。 心の力学をわかりやすく説明する理性的な側面と、多くの臨床経験を通して培った直感的な把握能力をもってするカウンセリングに定評がある。 長期的な支持を受けることも多く、長い目で見守るスタンスを重視している。