私は、旅がとても好きです。
一人きりで、フラリとレンタカーを借りて
ドライブへ出かけたりすることもあります
家族で出かけた、色んな場所。
今までにお付き合いをした方々との思いでの旅
友達と一緒に行ったにぎやかな旅。
初めての海外旅行は、最初の結婚の新婚旅行で行ったグアムでした。
それから、20年近い年月がたち、生涯2度目の海外旅行は
昨年、友人と訪れた、台湾でした。
国内では、関西地域を中心に、北は北海道・南は沖縄
本当に、色んな思い出がたくさんあります。
四国へ、日帰りで車で出かけたこともあります。
目的は「うどんのハシゴ」のどごしの気持ちのいいうどん。
最初は、おいしくて、いくらでも食べれそうだったのですが
2件目では・・・もう、グロッキ〜
いくらおいしいものでも、そうたくさんは食べれないと
思い知ったものです。
金比羅さんで、温泉へ入り、帰ってきた旅でした。
山代温泉で、雪化粧を見ながら入った露天風呂も素敵でした。
湯原温泉の、砂湯には、バスタオルを巻いて入りましたね。
和歌山の仙人風呂。季節限定で、冬だけ川を仕切って入れる温泉。
かわらの傍にある脱衣所は、本当に簡易のものでヒヤヒヤしたり
ホタルを観に、岡山へ出かけたこともありました。
季節を感じ、風の音を聞き、空を仰ぎ
自然の美しさにため息をつく瞬間がとても好きです。
旅に出ると、「日本は、美しい国だなあ・・」を感じずには居れません。
5年前の夏。一人旅に出かけました。
21で結婚をした私は、今までの生涯の中で、「一人旅」というものを
経験したことがありませんでした。
子ども達を、元夫へお願いし、5日間の度をしてくると言い、家を後にしました。
青春18キップを買って、JRの在来線しか乗れない切符なのですが
5日間。もしくは、5回分。乗り放題で11500円だったかな?
とにかく、九州へ向かい、一人で電車に乗り込みました。
その年の夏まで、保育施設で勤務をしていた私は、8/15に退職を決めて
そうして、その後、すぐに旅に向かったのでした。
その当時の私は、本当にヒドイ状態で。
仕事へ行くときには、体が震え。仕事へなんとか出かけていっても
気になるのは、時計の針がなかなか進まないということだけ。
人間関係に疲れ果てて、みんなを巻き込んで、戦い続けていたけれど
もう、そろそろ限界だ・・・と、想ってから、それでも1年頑張ったころでした。
同僚とのコミュニケーションが取れない。
書いてあるものが理解できない。仕事中であるのに、涙がはらはら流れてくる。
思い通りに行かないと、いらいらして、抑えきれずに、叫びたくなるほど。
そんな毎日を過ごしていて、でも、離婚をして子どもを抱えた身で
そう簡単に仕事をやめる決断が出来ず。
1年も、苦しい状況でガマンをし続けた結果
私の心は磨り減って、つらく固い状況になっていました。
1回しかない人生なのだから、このままここで、ガマンをしたままでいいのか?
を、自分自身の問いかけてみると、NOの返事が返ってきました。
そうして、意を決して、退職を申し出てのことでした。
退職を申し出て、すっきりしたことはしたのですが・・・
心が元気になるには、長く時間がかかるかもしれない。
では、せっかくの退職金も入ったことだし、しばらくゆっくりしようと想い
そうして、手始めに、青春18切符での旅を思いたったのでした。
丁度。その頃、音楽の仲間が、九州の阿蘇のふもとの森で
森の音楽祭を開催するとのことで、そこへ合流することも目的だったのですが
最初の電車で、鈍行列車に乗り込むまで、本当に怖かったのを覚えてます。
だけど・・・・行こう。なぜかそれだけを考え電車に乗りました。
ゆれる電車。そうして流れる景色。私の頭の中には、何もなくからっぽ。
何もかもが終わってしまって、わたしまでもが空っぽになってしまったように
感じながら、それでも、がたごとがたごと、電車に揺られ
その何もない空っぽに、電車のガタンゴトンがすり抜けていく感じで
山の合間に広がる、一面の緑。流れる風。
空の水色。陽の傾き方にあわせて変わる空の色。
オレンジの空に、藍色の空。何もかもが美しく通り過ぎる中を
ただただ通り過ぎることが、幸せで仕方がありませんでした。
仕事をやめるまでの毎日は、自分が生きてるのか?死んでるのかさえ解らず。
そうして仕事をやめてからも、これからをどうする?ばかりを
考えながら、不安感の中にばかり居たわたしが
この旅を経験することで、地球の美しさに比べたら
わたしの悩みなんて、そう大したことがない様に思えて
幸せな安心感の中に包まれていました。
今でも、苦しくなると、あのときの空や緑を思い出します。
そうして、どうなるんだろう?って想いながらも、なんとか
やれてきた5年間があります。
人生のやり直しを決めた、その電車の中の時間。
旅は、いつも私に色んな事を教えてくれますが
あのたびは、格別でした。
だから、なんとかなる。
どうにもならない状況の中にも
ふっと力を緩めて、周りを見渡せば・・・・
数え切れないほどの愛に気がつくものです。
大丈夫大丈夫。
明日はきっと!いい1日にきまってます。