こんにちは、吉見太一です(^^)
今年も、すでに終盤を迎えアッと言う間に一年が過ぎようとしていますね。
ボクはと言うと、今年の6月に元気な子供が生まれてくれたので、6月を機にボクと奥さんの生活スタイルは、子供中心となっており、二人の話す内容も子供のことばかり・・・と、そんな状況です。
そのため、こうしてコラムを書くにも、どうしても子供のことになってしまいますね。どうぞ、ご了承下さいませ(^^ゞ
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ボクは、自他共に認める子供好きだと思う。
子供は、楽しければ笑うし、イヤなら泣くし。だから、すごく分かりやすいし、気を遣われない反面、こちらも気を遣う必要もない。
特に、子供と一緒にいると、なんとかこの子を笑わせようなどと、変な気が湧いてくるから不思議なのである。
ただ、自分の子供はどうかな?という一抹の不安はあった。
なぜならば、ず〜っと一緒にいると、イライラするのではないだろうかと案じていたからである。特に、疲れて帰宅した上に、夜鳴きでもされた日には、たまったもんじゃないと思っていたからである。
すでに、先輩パパのボクの友人が、我が子が生まれる少し前に、こんなことを言っていた。「赤ちゃんって、どの子もかわいいやろ。でもな、自分の子供は特別やで。」と。
確かに、赤ちゃんはどの子もかわいいのは、理解できるが、自分の子供はどう特別なのかが、そのとき理解できなかった。しかし、今なら分かるのである。『くぅわわいい(かわいい)です!!』と。
一番、怖れていた夜鳴きすら、かわいく思えるのだから、人は分からないものだと思う。
そんなかわいい我が子だから、溺愛ぶりも半端ではない。
特に、ボクは朝と夜の少しの間しか一緒におれず、夜などはすでに寝顔しか拝見できないのだから、愛おしさも一入である。
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そんな我が子は、本当にすくすくと育ってくれている。
顔にも表情が伺えるようになり、ボクに似た顔は、ますますボクに似てきた。遊びに来てくれた友人・知人が口々にパパ似だと言ってくれるたびに、ボクはニンマリとうれしくなる。
また、我が子を抱っこするたびに複雑な心境になるとも、みんなに言われる。
なぜならば、顔がボクにソックリだからだ。まるで、ボクを抱っこしてるような気になるのだろうか。その心境は、聞かないようにしている。
逆に妻は、少しでも自分に似てるところを探すように、「目元がママ似かな?いやいや口元がママ似かな?」などと、無理やり似ているところを探そうとしている。挙句の果てには、「この指のつめの辺りがママ似かな?」などと、コメントに困るようなことまで言う始末なのである。
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そんな我が家であるが、生後2ヶ月を数えたくらいから、我が子の顔に発疹らしきものが見えるようになった。
当初は、乳幼児湿疹といわれる、赤ちゃんにはよく見られる湿疹だと思って、時間が経てば治るだろうと軽く考えていた。
しかし、乳幼児湿疹ならば、生後3ヶ月くらいには治ると言われたいたが、逆に、生後3ヶ月くらいになると湿疹のひどさを増して、顔だけでなく身体にも湿疹が広がっていた。
妻は、発疹が見られだしてから、母乳の影響によるものが大きいからと、よく言われる卵の類や灰汁の強いものは、全く食べなくなっていた。
それなのに、症状は良くなるどころか、逆に悪くなるばかり。
きれいなだったほっぺは、痒さのあまりかきむしるので、傷がつくばかりかグジュグジュになり、頻繁にリンパ液が出ている状態となっていた。
見ているこっちが辛くなるくらい、夜になるとかきむしる。
掻くと顔に傷がついてグジュグジュになるので、その手を押さえる。押さえる手をやめると、またかきむしるといった悪循環にはまっていった。
もちろん、病院もくまなく調べて行った。
小児科、皮膚科、アレルギー科、ネットの書きコミで良いと言われる医院に診て貰った。しかし、大概は「乳幼児湿疹か、アレルギーか、アトピーか・・・まだ、なんとも言えませんね。
」という答えだった。
効き目の強い皮膚用薬の使用は、非常に気をつけなければならないようだった。素人知識だが、反動で悪くなった場合、皮膚が黒ずんでしまったり、さらに悪化することもあるようなことも本やネットで読んだからだ。
しかし、そんなことも言ってられなかった。
夜になると、子供は痒さのあまり、顔を掻き、妻はその手を押さえる。その攻防は、夜の8時から朝の8時まで繰り返される。そのうち、ボクが夜中の3時まで子供に付き添い、3時以降、妻が子供に付き添うようになってきた。
毎晩の睡眠時間は、約2時間〜3時間。しかも、しっかりとした睡眠ではなく、途切れ途切れに目を覚ますというかなり過酷な状況だった。
しかし、泣き言を言ってられない。子供の顔はさらにボロボロになっていた。
ボクが仕事に行っている間、妻は一人でこの子を見なくてはならない。
だんだんと、昼間の時間でも顔を掻きだす事態となった。
僕たち夫婦の疲労と症状がますます悪化していくという、先の見えない不安から、ある日、妻が半狂乱状態となっていた。
「どうして!?なにをしても治らないやんか!!
もぅ、イヤや!もぅ、また掻いてるやんか!なんで、掻くんよ!!」
妻の表情に余裕はなかった。痩せた頬が、日々の辛さを物語っていた。
妻は、自分を責めた、責めて、責めて、そして、ボクを責めた。
もぅ、どうしていいのか分からない。
これまでも、病院の薬をぬり続け、良いといわれたものを食べたりしていた。ハウスダストが原因かもしれないと言われれば、家を掃除し布団を何度も干した。清潔にせねばと思い、お風呂で子供の身体の隅々まで入念に洗い、夏場は、肌着の着替えも頻繁に行った・・・にも関わらず、症状はますます悪くなった。
泣きたくなった。
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ある日、出張から帰宅したボクは、ジュクジュクになった我が子を胸に抱き上げた。
また、大きくなっている。背も伸びたし、体重も重たくなった気がした。
そして、また、いつものように顔を掻き始めたので、その子供の手をボクの手で押さえた。
我が子は泣くとき、下くちびるが上のくちびるを覆い隠すように、悔しそうな、悲しそうな、情けない顔をまずするのである。ボクが手を押さえた瞬間、いつものその表情をしたと思ったら、それを我慢するかのように、ニコッと笑顔を見せた。
その瞬間・・・、ボクは泣いた。
一番痒いのは、この子であり、痒いという感覚は、痛い、熱い、冷たいなどのどの感覚よりも辛いものである。実際に、痒いと思ったときに、掻かずにいたらどれくらい苦痛か分かってもらえると思う。
掻きたい手を押さえられ、この耐え切れない気持ちをこの子は、押し殺していると思ったら、いてもたってもいられなくなった。この笑顔の奥深さにボクは泣けた。
「絶対に治したる!!必ず治るから。だから、もぅちょっとやから、頑張って!!」
なんの根拠もない。手段もない。ただ、そう言わずにはおれなかった。この子に、そう約束してあげないと、ボクの心は張り裂けそうになっていた。
いろんな人に良い医者はいないか?乳幼児の湿疹には、どうしたらいいか?というのを聞いて回った。必死だった。
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そんなある日、たまたま、助産師である妻の友人が遊びに来てくれた。
我が子を見ながら、「この子、治るよ。大丈夫よ。」といって、今までの経験を交えて、たくさんのお話を聞かせてくれた。このことが、妻に希望を与えてくれた。この一言が、妻を勇気づけてくれた。妻にとっても、ボクにとっても非常にありがたかった。
さらに、妻の姉から一通のメールが届いた。
「うちの子供が治った皮膚科があるよ。」
聞けば、うちの住まいから車でも約3時間くらいかかる場所だった。しかも、名高い医院のため、9時からの診察に早朝6時から並ぶとも言う。
「明日、早朝3時に出発しよう。」
そう妻にボクは言った。藁をも掴む思いだった。
妻は、遠方地のために、もっと近場で探すようだった。しかし、ボクは早くこの子の苦しみを開放してあげたい。そして、この家族の呪縛から抜け出したいと考えていたからだ。
元気とはいえ、まだ、4ヶ月にも満たない子が、3時間のドライブに耐えれらるのか心配だった。
しかし、幸い、ボクは前職で、教えてもらった医院のまわりを営業で回っていたので、土地勘には明るかった。ボクの行動は早かった。
妻は、後にこの出発を決めてくれたことに深く感謝してくれた。
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早朝6時は、思ったよりも冷え込んだ。
新聞とコーヒーを持って、お医者さんに並ぶなんて初めてだった。まるで、有名歌手のチケットの購入か、ゲームソフトの購入を彷彿させた。
幸い、1番に並ぶことができ診てもらうことができた。
診察結果は、僕たちの観念をものの見事に打ち砕かれた。
妻が良かれと思って食べてたもの。ゴシゴシと洗っていた体etc・・・。その全てに×(バツ)を出された。この医師のご指導の下、薬の塗り方までレクチャーされた僕たちは、治りもしていないのに、まるで、治ったかのような錯覚さえ覚えるような感覚にとらわれた。
そして、僕たちの時間がゆっくりと動き始めた。
することが明確になったその時から、ボクたちの時間は、また動き始めた。
驚いたことに、次の日から子供の症状は見る見る改善されだした。
もちろん、今は治療中なので、この先のことは分からない。
今も、顔を掻くのだが、掻く回数はほとんど減り、夜は良く寝てくれるし、以前のような赤ちゃんほっぺに戻りつつある。僕たちにも笑顔が増えた。
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いま思えば、夢中で子供の症状がよくなるように頑張った。
いろんな人に聞いて、試して、でもダメで、また試して、でもダメで。。。
逆に悪化したこともあった。しかし、それもこれも、良いことも悪いことも、僕たち親だけではなくて、みんな、この子の湿疹を治したいと思ってくれた、愛のカケラだと思った。
たくさんの愛のカケラを試して、試して、そして、行き着いたのが、あの妻の姉さんからのメールだったのかもしれないと思った。愛のカケラを拾い集めた結果、この子に笑顔の回数が増えた。
愛のカケラを示してくれた皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいなのです。
子供になにかあれば、親は自分が身代わりになれるものならば・・・と祈るものだと思った。
子供になにかあれば、親は寝ずの看病も厭わないと思った。
子供になにかあれば、親は早く良くなれと四六時中頭を駆け巡るのだとも思った。
そして、誰のせいでもないのに自分を責めて、そして、現状が改善されれば、人知れず感謝しているのだと思った。そしてそれが、親なんだと気付いた。
親はバカだと思う。つくづくバカだと思う。
しかし、バカになれるくらい、子供が愛おしく、そして大切なものなんだと気づけたのである。
そんなこんなで、新米パパを頑張っています(^^)
最後まで、読んで下さってありがとうございました。
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