先日とある場所でお会いした方とお話をしていて、
彼女が自分のプライベートについて語ってくれた。
彼女は今、一人で暮らしているのだけれども、
以前に夫を亡くしているのだという事を淡々と話してくれた。
ご主人が亡くなってから、6年の月日が流れて、やっとそれを受け入れる事が
出来始めたのだと言う。
結婚をし、とても幸せに暮らしていたある日の事
ご主人は、ある朝、いつもと同じように朝食を食べ、行ってきますと言い
そうして、彼女もいってらっしゃい!って仕事へと送り出した。
いつもと同じように、いつもと同じ風景の中で、いつもと同じ軽やかさで・・
そうして、数時間後、彼女は夫の訃報を聞いたのだという。
あっと言う間に、「当たり前」だった日常が崩れ去って行ったのだと・・・
最初、受け入れる事が出来なくて、見捨てられた、置いていかれた
どうして?どうして?どうして?と言う想いが自分の中に渦巻くようだった
と、彼女は話してくれた
その後には、私も一緒に連れて行って欲しいとばかりを思うようになっていた
でも、だんだん彼の死を受け入れて行く自分がとってもイヤだったとも・・
でも、生きてる自分を恨むことも疲れて、もっとこうしてあげればよかった
もっともっとやさしくしてあげればよかったって、何度も何度も思ったらしい
彼とのやさしい思い出。彼との楽しい思い出。彼と見た風景。感動。
美しかったものの事ばかりが思い出されて、何度も何度も泣いたのだという。
そうして、ようやく、彼との時は終わりを告げて、天国に居る彼へ
「ばぁ~か!そんなに早く死んじゃって~!
もっと一緒に居て欲しかったわ!」って悪態がつけるようになったとき
もう1度「しあわせになりたい」って思えたのだそうだ。
天国が、もしあるのだとしたら、天国から見ている彼は、私を見ていて
毎日泣いてる顔を見ているのは辛いだろうなぁ~って思ったのだそうだ。
もし、自分が愛する人を置いて、先に逝かなければいけない
状況だったとしたら、自分が逝った後、1日でも早く愛するものが
笑顔になる事を願わずにはいれないだろう・・・と、考えたと話してくれた。
そうして、彼のためにも、私はしあわせになりたい。
そう話してくれた彼女は、とても美しい表情をしていた。
私には、突然の死によって夫を亡くしたと言う友人がもう1人居る。
その友人も、朝、会社へ送り出して、電話がかかってきて、車の中で
突然死で夫が亡くなって居ることを発見されたとの報を聞いたのだという
その友人は、新しい旦那様と再婚をされて、しあわせに暮らしている。
彼女達の乗り越えて来たもののあまりの大きさを思わずには居れなかった
そうして、それでも乗り越えてしあわせを掴みたいって言う
すがすがしいまでの生命力に、美しいと感動をせずにはいれない
そんな話をお伺いする時、毎日、同じ時間が在るってどうして思えるのだろう。
そこには、何の確証もない。また、もう1度逢えるってなぜ思えるんだろう?
大好きな人とのつながりの中で、私は、いつもそう思ってしまう。
だから、「またね!」ってさよならをするときには、笑顔で居たいと思う。
もしかしたら、今日、こうして会える時間は「最後の日」かもしれない。
腹の中に何もかもを貯めて、言いたいことも言えずにガマンをして
笑顔で一緒に居るって事では無く。
言いたい事、伝えたいことも話す。解りあえる時間をたくさん持って
そうして、別れるときには笑顔で手を振っていたいと思う。
最後の顔が泣き顔だったら、救われない(笑)
以前に、前出の友人の話を聞いてから、「今日が最後の日」って言う重さを
ずっと持っていたはずなのに、忘れてしまっていた自分に気づく
今回の彼女の話で、また思い出させてもらえた。
目の前のこの大切な人と過ごせる、今日が最後の日。
そう思ったら、ケンカなんてしてる暇が無くってね(笑)
どれだけ、感謝を伝えることが出来るか?どれだけ、大好きを伝える事が
出来るか?どれだけ、楽しかったを伝えることが出来るか?
どれだけ、その時間を自分の魂に刻み込めるか。
心からの笑顔で「じゃあね!」を言うために、一緒に居る時間を大事にしたい
大切な人との時間、別れるときには笑顔で居たい。
そんな自分で居続けていたい。
人間だから、腹も立つし、感情に翻弄されるときもある。
だけど、「別れるときには笑顔で」
そうありたいなと思う。
1件のコメント
偶然こちらのページを見つけて、記事に心うたれました。
結婚から18年。自営の失敗などもあり貧乏ながらも、夫の愛に包まれていると信じてこれた年月です。
とうとう離婚の話が持ち上がり、今日、最後になるかもしれない話し合いの場を持ちます。
どういう離婚理由が出てくるか…私はこの先どんな苦労が待っているとしても、夫のそばにいたいんです。
ですが、多分夫は私のために別れたいんです。
何だかわからないですよね(~_~;)
一緒に過ごせる最後の日まで、精一杯笑ってすごそうと思います。
言いたいことが言えなかった18年、今になって本当に後悔です。
大好きなこと、毎日伝えれば良かった。
残りの日々、すべての愛を捧げようと思います。
ありがとうございました。