「チャンミー。。。君はどうして、急に進路を変えてしまったの?」
そう・・・「チャンミー」とは、9月下旬に日本に接近してきた台風15号の名前である。
しかも、大型を通り越して「超大型」の名前をほしいままに、猛威を奮っており、一時期台湾に上陸したチャンミー様の映像がニュースで流れていましたが、トラックがひっくり返っておりました。
「うぉ~、なんと凄まじい勢いや!!」
そのチャンミーが、ほぼ直角に進路を変更し、沖縄本島に向けて進路を変えつつあったのです。
その沖縄本島こそが、今回ボクが日々の疲れを癒すべく選んだ、極上の楽園だったのです。
数えてみると、今回で宮古島、石垣島を含めて沖縄に行くのは5回目となります。
昨年、一昨年に行った沖縄本島と宮古島は、曇りもしくは雨に見回られ、「せっかく沖縄来たのに、なんで雨やねん!!!」と、癒されるどころかフツフツと怒りが噴出してしまいました。
そして、今年の社員旅行は沖縄だということで、リベンジを誓い晴れを祈願して行ったものの、これまた雨でした。
しかも大雨(>_<)
しかし、この沖縄社員旅行がボクの旅行スタイルを変えることになったのです。
これまでは、「るるぶ」などを1冊買っては、そこに載っている店や観光地を、なんとなく回ったり、いきあたりバッタリで店に入ったりしていました。
しかし、今回の社員旅行では、社長の机の上に、今にも崩れ落ちそうなほど沖縄の本が積まれており、仕事の休憩時間を利用しては、社長の本を見て、沖縄研究に没頭していたのです。
興味を持つと際限なく、「あそこもいきたい!」「ここもいきたい!」と、いろいろと見たり、聞いたり、調べたりしたものの、やはり2泊3日の短期間に、すべてを網羅することはできず、次回へのお預けとなってしまいました。
この社員旅行の道中、大雨に見舞われていましたが、自分ではすごく楽しめた感じがあり、こんな楽しいことは、ぜひ、うちの奥さんと子供にも感じさせてあげたい!今年中に、もう一度沖縄に行くぞ!と闘志をメラメラと燃やしておったのであります。
社員旅行から帰宅し、家族会議の結果、すぐに「年内に沖縄に行こう!」ということで合意しました。
もちろん、『言うは易し、行うは難し』です。
早速、家計をやりくりしながら、沖縄貯金をはじめたわけですが、思うように、沖縄貯金を捻出できません。
しかし、半分諦めかけていたボクとは違い、奥さんの沖縄にかけるコミット(決意)は、違っていました。
「私のお小遣いはいらないから、沖縄貯金に回してくれたらいいよ。」
とのこと。
「う~ん。そこまで言うなら。」
ということで、再度、今回の沖縄旅行の準備が始まったわけです。
いざ、行くと決めるとお金は後からついてくるもので、なんとかギリギリのラインでしたが、沖縄の旅費を捻出することに成功しました(^^)
※
今回、僕らが重視したのは、1日はホテルで過ごしたいというものです。
そのために、少々高くても窓から海が眺められるきれいなホテルにどうしても泊まりたかったのです。
そのため、旅行会社やホテルに何度も問い合わせをして、部屋からの景色や広さはどうか?プールやスパは入れるか?ビーチはどうか?などなど、いろいろと調べて、自分の納得のいくホテルをチョイスしました。
すでに、人肌恋しくなる9月下旬の関西でありながら、一人気持ちは
『ハイサイ!!(←沖縄の方言:こんにちわの意味)』とテンションが高くなっていたのでありました(笑)
・・・沖縄出発当日・・・
「おぉ~、チャンミー。ボクが、どれだけ家族を喜ばせてあげたいか知ってるかい?どうして、わざわざ、ボクが沖縄に行く日にあわせて、君も沖縄に来ようとしているの?」
そうなんです。
前述した「チャンミー」こと台風15号が、沖縄本島に進路を取るかもしれないとのこと。すでに、石垣島や宮古島は暴風域に入っているとのこと。
ボクの住む関西地方は、小ぶりの雨が降っているくらいでしたが、沖縄の天気は分からず、とりあえず行ってみないと分からない状況でした。
さらに敵は天気だけにあらず!
1歳になるうちのプリンスが、滅多に身体の不調を訴えないのですが、こんな大事な日に限って、38度の高熱を出しておりました。
一時は、「子供の身体より大事なものはないから、やめようか。。。」と半分諦めておりましたが、当の本人は至って元気で、ご飯をバクバク、りんごをモリモリと食べている姿を見ていると、大丈夫ではなかろうか?という気持ちが芽生え、結局は様子をみつつ出発することにしました。
※
「おぉ~、チャンミー!君はステキだぁー!!」
那覇空港に無事着陸した僕たちは、青空の天気を仰ぎつつ、こう叫んでしまうのです。
だって、青空が顔を出し、台風の影響でか風はやや強め。そのため、やや汗ばむ肌を風が乾かしてくれる感じでした。
しかし、天気は良くても我が子の熱は下がりません。
いくら元気そうに見えても、1歳児が高熱を出していることに変わりはありません。
車で移動中もだんだんとグズリ方がひどくなってきました。
きっと、慣れない土地で不安もあるし、落ち着かなかったのでしょう。
すぐにホテルにチェックインし、様子を見ようということにしましたが、だんだんと沖縄に連れてきたことが悪かったんじゃないか?と、ボクたち親が自分たちを責めるようになりました。
※
無事にホテルに到着したものの、子供の熱は下がらず、早く寝かそうにも、興奮して寝てくれません。まだ、よちよち歩きをはじめたばかりの子供が、ベッドから落ちる心配があるので、寝返りをうったり、ふざけてベッドから降りる素振りをするたびに、ヒヤヒヤとさせられ、神経が機敏になっていました。
ボクも奥さんも、沖縄でのんびり癒されるつもりが、逆にお家にいる以上に疲れてしました。
すっかり深夜になってしまい、とある用事のためにフロントに電話し、こちらからの用件を済んだ後に、フロントの方より
「お子様の容態はいかがですか?氷枕か冷えピタなど必要ございませんか?」
との事を言われました。
では・・・と、氷枕と冷えピタをお願いしました。
氷枕や冷えピタは子供が嫌がってたのですが、持ってきてもらった氷枕には、そっと首をのせて「スーッスーッ」と寝息を立て始めました。
そして、脇腹にそっと冷えピタを貼り、明日になっても熱がひかなければ、沖縄の病院に行こうと話をし、僕たちも疲れ果てた身体を休めることにしました。
もう、あのルンルンとした気分の沖縄旅行ではなくなっていたのです。
(つづく)
この後の、沖縄旅行については・・・・次回をお楽しみに(^^)
吉見太一のプロフィールへ>>>