少し前のことなんですが…
ある日、私はリビングでぼけーっとしていました。
頭の中は気持ちがいいぐらい空っぽ。平穏だけど、退屈なわけでもない。そんな瞬間を味わっていたというか…、まあそんな感じでした。
すると…、ふっと古い記憶がよみがえってくるような感覚を感じました。
ずーっと長いこと深い池の中に沈んでいたものが、瞬く間にすーっと浮き上がってきたような、そんな感覚。
そして、私の心の中に見えたもの…それは、父の腕に抱かれている、まだ寝返りもできないぐらいの赤ちゃんの自分でした。
満たされて、何の不満もない私。穏やかな優しい目でみつめてくれる父。
へえ~、これって何だろう~?本当に私の記憶なのかなあ~?って、思いましたが、人はすべての記憶を脳に刻んでいるっていわれていますよね。ただ、思い出せなくなる記憶がたくさんあるのだと。ということは、これって本当の記憶なのかもしれません。
赤ちゃんの自分を思い出した(んだろうということにしておきます)のと同時に、ああ、私はお父さんのことが大好きだったんだなあ、と改めて思いました。
そして、お父さんももちろん、私のことがかわいくてしかたなかったんだなあと思えました。
とても、温かい感覚でした。
誰でも赤ちゃんの頃、誰かに抱っこされて、ただただ愛おしい、という目で見つめられたことがあったはずですよね。それがお父さんやお母さんではなくても、そこにいるのは「愛されている赤ちゃん」だと思います。
私たちはみんな、もともと愛されているんですよね。
でも「自分は愛されていない」という誤解をしてしまうことがあります。
誤解は誤解を生んでしまい、誤解の海の中で身動きが取れなくなる。私自身がそんな感じでした。
誤解は人生をややこしく、難しくするのだということを、私は経験から学びました。
そして真実は、人生をシンプルで豊かなものにするのだということも学びました。
その真実は何かというと、誰もがそもそも愛される存在だ、ということです。
すべての人がかつて、「愛されている赤ちゃん」であったんですよね。そして、心の奥深くに、愛された記憶を持っているのでしょう。その記憶は忘れられることはあっても、けしてなくならない。一人ひとりの心の中に、確かにある。
みんな、心の中に愛を持っている。なんてワンダフルなんだろう!
私たちの探しものは、自分の心の中にあるんですね。
1件のコメント
ほんとにほんとにそう思いますねー。
そういうのを思い出したことはないので実感は薄いですが。
でもきっとそうだと思いますー。