驚異の受け取り上手!?

 みなさんのご家庭では、地デジの準備は、お済みでしょうか?
 我が家の地デジ化はとっくに済んでいますが、実家の方は、今年に入っても未だ、図体の大きいブラウン管テレビのままだったので、どうするのかなと様子を見守っていました。
つい先日、久しぶりに実家に帰ってみると、いつの間にかスッキリとした42型の液晶テレビに変わっていたのです。
 「ついに買い替えたんだ。いいのを買ったね。」と話しかけると、「あっ、それ、お客さんからもらったんだよ。」と、いかにもそれが普通のことのように、父が言うのです。
テレビは自分で買うもの、もしくは、運良く懸賞か何かで当たるものと思っている私は、「えっ、お客さんに買ってもらったの!?」と驚愕したのです。
私の驚きようをみて父は、「だって、○○さんのところの家族、親戚、みなさんをお世話しているからね。今、何か欲しいものはありますか?と聞かれたので、地デジ化でテレビを買い替えようと思っていますと答えたら、宅配便で届いたんだよ。」と、悪びれることもなく話すのです。
 確かに、父は、お客様のために熱心に仕事をしますが、仕事の対価は常にキッチリといただいていますし、特定の人に特別なサービスをすることもありません。それでも、父がプレゼントをいただくのは、よくあることなので、私もだいぶ慣れていましたが、さすがに新品のテレビには、唖然としてしまいました。
 父は、遠慮するでも、気兼ねするでもなく、素直に「ありがとうございます」と、人の好意を受け取れる“受け取り上手”なのです。
一方で、私は、遠慮、気兼ね、恐縮して、人の好意や愛情が嬉しいのだけれど、抵抗を感じて素直に受け取れない“受け取り下手”な人なのです。
 では、好意や愛情を伝えたいと思う人の立場に立って考えてみると・・・。喜んでもらいたいなぁ、想いを伝えたいなぁと思いながら、それを託した物や言葉を差し出した時、相手に受け取ってもらえないと、どんな気持ちになるでしょう?残念に思ったり、がっかりしたり、伝えたいと思った気持の落ち着く先がなくなってしまい、戸惑いを感じるかもしれませんね。
遠慮や気兼ねといった自分の気持よりも、相手の気持を考えるならば、“受け取ること”は、相手の気持をちゃんと受け止めるという誠実さ、相手に対する思いやりや優しさとなりますよね。
 そう考えると、“受け取り下手”の私は、いままで相手に寂しい思い、悲しい思いを感じさせてきたのかもしれないと思い、カウンセリングを受けながら意識的に“受け取る”ことに取り組んできました。
以前に比べればずいぶんと受け取れるようになったかなと思うのですが、まだまだ父の足元にも及ばないようです。
 そんな実家での話を、家に帰って旦那に話すと、「やっぱ、あんどうパパ、スゲー」と笑います。
笑っている旦那の顔みながら、はたと気づいたのです。
ここにも、もう一人、驚異の受け取り上手がいた!!と。
 旦那は、私よりも11歳年下ということもあって、私の方が長く働いている分、家や車など、彼のものよりもゆとりのある物を所有していました。
したがって、一緒に暮らすことになった時、彼の家や車を処分したのですが、私の所有していた空間に、彼は何の遠慮もなく、違和感もなく、実にすんなりと溶け込み、暮らし始めたのです。
おっとり、のんびり、幸せそうにしている彼をみていると、私も、ほのぼのとした気持ちになってくるのですが、よくよく考えてみると、彼も父に負けずとも劣らない、受け取り上手だと私は思うのです。
 父と旦那の共通点を、カウンセラーの視点で考えてみると、“末っ子”ということ。『カウンセラー発!すぐに役立つ心理学講座』で根本カウンセラーが「きょうだいの心理学」というタイトルで執筆していますが、それを読むと“受け取り上手”というのも、末っ子の処世術の一つなのかもしれないなと思わされます。
また、私は、そこに書いてある通りの第一子の特徴をもっています。
末っ子の父と旦那に、取り囲まれていることは、人間関係のバランス上、必然なのかもしれません。みなさんの周りの人間関係は、いかがですか?きょうだいの関係性をあてはめてみると、面白い発見があるかもしれませんよ。
 かくして、私は、父と旦那、2人の驚異の受け取り上手に囲まれて、“受け取ること”を日々学ばせてもらっています。
その一方で、第一子の特徴であるリーダーの資質をいかんなく発揮し、ちゃっかりと頼もしい2人に協力いただいて、楽しく暮らすことを模索しています♪
Thank you for your time.

この記事を書いたカウンセラー

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