結婚10周年の記念旅行

今年で結婚して10周年となりました。
それまでにも付き合ってたころから日本各地と旅行をしていた僕たちですが、唯一行けていなかった場所が北海道でした。
そのため、記念旅行の場所はすぐに決まりました。
が、この際北海道行くなら、色々な所に行きたい、さらに「ある列車」にどうしても乗りたいとどんどん案が出てきました。
その結果、どのくらい休みを取るのかということがかなり重要になったわけです。
しかも「ある列車」は非常に人気が高いのにもかかわらず毎日運行してなくて、そのために発売してもすぐに売り切れるというマニア垂涎の列車、
もし乗るなら「取れた切符にあわせて旅行のスケジュールをくむべし」といわれているぐらいです。
その列車とは大阪~札幌を丸々1日かけて運行している
「トワイライトエクスプレス」
頑張って予約には成功しました。
でも言われていた通り、希望日に取ることが難しかったので、7泊8日の予定が、予定よりも1日間長い、8泊9日になりました。
そして、色々行きたいとプランを練った結果、北海道1周に決まり、北海道でワゴンのレンタカーを借り、車内をフルフラットにして6泊を寝袋にくるまって寝て、
1泊は札幌のホテルに泊まり、1泊は列車の中で過ごすという、なんでもありの旅行です。
その結果、北海道での走行距離は約3200キロぐらいになりました
大雑把ですが、北海道の一番北の端の稚内から沖縄の那覇までの直線距離が約2500キロぐらいです。
車内で洗濯物を干し、食べ物を買いこみ、寝袋に包まって寝ていると、レンタカーに愛着もわき、札幌で車を返却するときは涙が出そうになりました。
それで、どのようなルートをたどったか細かく説明するとかなり長くなるので地名だけ書き出すと、
1日目 神戸空港~新千歳空港~函館~旭川
2日目 旭川~稚内
3日目 稚内~礼文島~稚内~網走
4日目 網走~知床半島~根室
5日目 根室~阿寒湖・摩周湖・屈斜路湖~釧路
6日目 釧路~帯広~えりも~小樽
7日目 小樽~白老~札幌
8日目 札幌駅からトワイライトエクスプレスに乗車
9日目 大阪着~神戸の自宅へ
あらためて書き出してみると本当に色々な所に行き、何日かは予定しているプランをこなすために夜中でも運転をしたことも。
行った場所のすべてが思い出として残っていますが、特に4日目に行った網走での出来事が1番の印象に残る出来事でした。
網走といえば、「網走監獄」といって以前に使っていた刑務所を博物館として保存をし観光に利用している、すごく有名な所があります。
僕達も当然のように、プランに組み込んでいたので網走に移動するときにナビに目的地としてインプットしました。
でも僕はここで重大な間違いを犯してしまったのです。
目的地の正式名称は「網走監獄」といいますが、僕の頭の中では「網走刑務所」とかってに思い込み、ナビには「網走刑務所」とインプットしてしまいました。
で、当然ですが、ナビはインプットされた網走刑務所に向かって誘導します。
そして辿りついた場所が本当の刑務所。しかし思い込みとは怖いものです。
僕の中ではここが目的地である「網走監獄」と映っています。
でも、着いたときから「何かが違う!」と違和感はあったけど、まさか間違ってはいないと思いこみ進んでいくと、
「人権に配慮をするために写真撮影はご遠慮ください」との看板が、僕はこれを
「ここまで、リアルに再現してるなんてすごい!!」と勝手に解釈。
しかもたまたま本当の刑務官がいたときには、「従業員にここまでコスプレさせるなんてやるな」とまたまた大きな勘違い。
でも、歩くにつれて、違和感がどんどん増していたときに、僕達の横を黒塗りの高級車が通過しました。
しかも何か鋭い視線が窓の中から!!
それで、「とりあえず車に戻ってガイドブック見なおそ!」と思い、初めて間違っていたことに気づきました。
おそらく、周りからは不審者に見られていたかもしれません。
あらためて思います。
「思い込みは危険だ!!」
その様なこともありながら8泊9日の旅行をしましたが、実は旅行前に1つ不安な要素があったんです。
それは、よく考えると9日間もずっと一緒にいることなど今まで1度もないということです。
普段はお互いに働いているので、厳密にいうとずっと一緒というわけではありません。
正直悩みました。
僕は普段でも必ず一人の時間が欲しいタイプなので、その時間がないことに不安を感じたわけです。
こんなときの僕の思考パターンはこうなっています。

一人の時間が取れない→イライラする→些細なことで腹がたつ→けんか勃発→旅行台無し。
しかし実際には少しの言い合いはありましたが、順調に旅は進んでいます。
妻が寝ている時に、僕が車外に出て、夜風にあたりながらぼーっとするだけで僕の欲求は満たされ、僕の取り越し苦労に終わりました。
なぜ、このときに僕がこのような思考パターンにはまったのかというと、
「勝手な思い込みとどうなるかわからない恐れ」
からといえます。
心というのは、何か不安や恐れを感じる時は今までのやり方をしようとします。
その結果、良い、悪いではなく、慣れていることを優先してしまうので、今回も無意識的に今までの経験から悪くなってしまうという考えがパターンとして出てきたのだと解釈しています。
そして、今回の北海道旅行で人として考えさせられることも沢山ありました。
その中でも大げさかもしれませんが、僕の人生を左右するくらいに深い言葉を聴くことができました。
それは世界遺産である知床半島でガイドさんが
「ここは熊や沢山の動物の住処です。
人間が熊や沢山の動物の住処に入らしていただく気持ちを忘れないでください。ここでは人間が主役ではなく熊や動物や自然が主役なんです」
と言われていました。
昨年は東北で地震や津波という自然の驚異をまのあたりにし、原発からは放射能という人間では制御しきれない出来事が沢山ありました。
街中に住んでいると、便利な生活をしているので、自然の中で暮らしているということを意識しなくなることが多々あります。
時には人間が一番偉いと錯覚してしまうこともあります。
でも、人間も自然の中の一部であって、決して人間だけで生活しているのではないということをあらためて自然の中に入ることで肝に銘じました。
笑いあり、ハプニングあり、感動あり、心に刻むことあり、と二人にとって記念となる大イベントは無事成功に終わりました。
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