今年は、オリンピックイヤーですね。
ロンドンでの、日本人選手の活躍が楽しみです。
何といっても“世界一”を決める舞台なのですから、生来の資質もさることながら、そこに至るまでの身体と精神力の鍛錬は、並大抵の努力ではないと思われます。
競技の結果は、悲喜こもごもですが、メダルをとった選手、惜しくもメダルに手の届かなかった選手、どちらも私たちに興奮と感動を与えてくれます。
メダリストたちのコメントは、喜びと達成感に満ち溢れていて、とても印象的で、応援してくれた人達、サポートしてくれた人たちへの感謝と共に、自分自身との闘いについてコメントをする選手が多いですよね。
オリンピックが近付くにつれて、TVや雑誌では、オリンピックを目指す選手たちを取り上げた特集が組まれていますね。
どちらかというと文化系の私は、スポーツとは縁遠い生活をしてきたので、興味深くその特集を見ているのです。
選手たちの練習風景から日常生活、そして彼らの物事の考え方は、一つ一つを丁寧で、細部にまで気が配られているなと感じます。
第一線で活躍している選手も、最大のパフォーマンスができるようにと、絶えず進化を目指しています。
みなさんもよくご存じの水泳の北島選手は、スタート台で踏み切る力を最大限に活かすために、立つ時の足の位置を変えたそうです。
また、ハンマー投げの室伏選手は、ハンマーに伝わる遠心力とより遠くへ飛ばすタイミングを考え、ステップのリズムを変えたのだそうです。
一度成果を出しても、それに捉われず、0.1秒でも早く、1㎝でも遠くと、よりよい結果を生むように、細かなところを修正していくのだそうです。
しかし、どちらの選手も、これまで身に付いたやり方を改めることに、大きな心理的抵抗感があったといいます。
新たなやり方の方が良い結果を生むと頭で理解できていても、現状から変わることに、“なぜこれで悪いんだ、いいじゃないか”、“変わることに意義があるのか”と身体に抵抗が現れ、フォームを変えることに大きな決断と勇気を要したといいます。
カウンセリングでも、物事の捉え方、考え方、行動について、みなさんが“より幸せだ”と感じられるようなものへと変えていきましょうと提案することがあります。
しかし、頭では理解できていても、北島選手や室伏選手のように、新たなことに抵抗感を感じられる方も多いのではないでしょうか?
そして、諦めたり、先送りにしたくなることもあるでしょう。
しかし、私たちがオリンピックを見て感動したり、共感するのは、かつて自分でも目標を達成したり、努力した体験を持っているからではないでしょうか。
がんばって勉強して希望校に合格した、練習を重ねてスポーツで優勝した、そんな輝かしいことだけではありません。
自転車が乗れるようになった、逆上がりができるようになった、ひらがなを書けるようになった、一人で着替えが出来た、立って歩き始めた、話し始めた。
そんなことが出来るようになった時、私たちの周りには、自分の事以上に大はしゃぎして喜ぶ人がいたはずです。
それは、まるでオリンピックで日本人選手が金メダルを取ったかのように。
そういう意味では、私たち一人一人が、メダリストなのかもしれませんね。
形には見えないけれど、誰の胸にも、たくさんのメダルが輝いているはずだと、私は思います。
自分では何の変化もないように思うかもしれませんが、1ヶ月、2ヵ月と積み上げてきたチャレンジは、確実に変化をもたらしています。
停滞したり、後退しているように感じた時は、これまでのプロセスを振り返り、以前より目標に近づいていることを確認しましょう。
わずかな変化も大事にして、自分自身の胸に輝くメダルをかけてあげましょう。
そうすると、また一歩前に進む元気が出てくるのではないかなと思います。
1件のコメント
変わりたいのに、変えるのには抵抗があるって事、良くありますね。
変われるのかなぁ、私。
自信がないです・・・・(>_<)
でも、少しづつ前に進んでるんだわ!きっと。
元気が出る話、ありがとうございます。