釣りに行った時のお話

今回は、今年の5月に、カウンセリングサービスの原カウンセラー、池尾カウンセラー、中山カウンセラーを含む、仲間内で釣りに行った時のお話です。
私は、小さい頃に、父の釣りに付き添ったり、大学生時代に釣り好きな仲間につきあったぐらいの経験はあったのですが、その程度の経験だったので、釣りに参加させて頂くというのは、ちょっと心配もありました。
しかしながら、ちょうど私が参加できることになった5月の釣りは、「海上釣堀」という事だったので、「釣堀」という言葉を聞いて、とても安心しました。
なぜなら、釣堀なら設備もしっかりしているだろうし、魚も毎日放流されるとの事だったので、素人の私でもそんなに難しくはないだろうと思ったからです。
そして、実際に行く釣堀のホームページを見ると、タイやシマアジなど、大物と言われる魚を釣り上げ、両腕で抱えている写真がわんさかと掲載されていました。
私は、「こんな大物が釣れるのか、釣堀ってすごいなぁ。」と思ってわくわくしました。
しかし、日が近づくにつれ、「餌は何を持っていこうか?」「どういう仕掛けでいこうか?」など、LINEを通して作成会議が行われていたりしたのですが、その盛り上がりを見て、今度は、別の不安に襲われました。
「ただでさえ、大物が釣れるっていうらしいのに、そんなにも真剣になって、釣れ過ぎたら本当に食べきれるだろうか?」
私は、「遊びなんですから、そんなに真剣に考えなくても、1、2匹釣れたらいいじゃないですか~?」と言いたい気持ちが沸き起こりましたが、初参加だし、そもそも、そんなに盛り上がっている人達に向かって水を差す事はいけないと思い、私は一人、「大量に釣れてしまったらどうしよう。」という不安と格闘するようになりました。
そんな事を考えながら、ある休みの日、近所の釣具屋を覗いてみると、さまざまな餌が陳列されていたのですが、そのパッケージには、「チヌ(マダイ)が入れ食い!」「大漁!」など、いたるところに、よく釣れるという宣伝文句が書かれていました。
私は、益々をもって、大量に釣れたらどうしようという不安が増しました。
しかも、当日のスケジュールを聞くと、釣り堀の営業時間である朝7時半から夕方2時までみっちりと釣るというのです。
私の「釣れすぎたらどうしよう。」不安は、否が応でも高まります。
そして、いよいよ釣りの前日、私は池尾カウンセラーに自分の不安を打ち明けてみると、あっさりこう言われました。
「釣れ過ぎたら、実家にでも送ったらいいんじゃないの?」
私は、この一言でだいぶ不安が無くなりましたが、それでもまだ不安でした。
この釣堀で釣れるのは、タイやシマアジなど、かなりの大物ばかりという事なので、1時間に1匹釣れても7,8匹は釣れる計算です。
実家と妹家族に送ったとしても、せいぜい4,5匹送ればもう十分すぎる量でしょう。
そして、そんな事を考えるのも束の間、翌日の朝には、また別の不安に襲われました。
私は、そんなに大量に釣れる不安を抱えていながら、なんとクーラーボックスを忘れてしまったのです。
「これから大量に大物を釣り上げるのに、なんたる不覚!」と思いましたが、原カウンセラーが、車の後部座席いっぱいのクーラーボックスを持っていたので、私が釣った魚はそこに入れてもらう事になりました。
釣堀に着くと、客層はだいたい男性が多いのですが、そこにカップル、家族連れがぱらぱらという感じで、中には3人組の若い女性のお客さんもいましたが、その3人組を見ても、こう思いました。
「あんな若い女性3人組でも来るぐらいだから、釣堀ってきっと簡単に釣れるんだろうな。」
釣れ過ぎたらどうしよう不安に襲われている私にとっては、どんな事でも不安材料です。
こんな風に、何かと釣れ過ぎたらどうしようという不安でいっぱいで始まった釣りでしたが、終わってみると、そんな不安は、全く意味の無いものだった事がわかりました。
なぜなら、一匹も釣れなかったからです。
魚を釣り上げたら、写真をとって、FaceBookにアップしようと考えていたのですが、一匹も釣れなかったので、代わりに原カウンセラーがカワハギを釣り上げた写真を載せました。
釣れなかったのは、私と、(多分一番盛り上がっていた)中山カウンセラーだけでした。
ちなみに、その日に来ていたお客さんの中で、一番釣れなさそう(だと私が勝手に思った)3人組の女性は、どうも結構釣っていたようです。
ただし、それは本人達が自分で釣り上げたのではなく、なんと、その釣堀のスタッフさん(イケメンのお兄さん)に変わりに釣ってもらうというやり方です。
(そんなのあり!?って思いました。
)
帰りは、原カウンセラーの自宅に寄らせて頂いたのですが、その際に、リビングの大画面TVからちょうど釣りのCMが流れ、「新発売!このエサを使えば、マダイも入れ食いだ~!」と威勢のいい言葉が聞こえました。
そして、その日マダイ1匹を釣り上げた池尾カウンセラーは、ぽつりとこう言いました。
「このCM、入れ食いって言ってるけど、本当かな。なんか、これだけ釣れなかった後に見ると、にわかに信じられないな。」
そして、私は言いました。
「そうですね。ちなみに今日釣堀で使った餌も、そうとう入れ食いとの、評判高い餌でした。

これが、今年の5月の私の釣りのお話です。
そして、今このコラムを読んでくれたあなた!おそらくは、あなたにもたくさんの不安や、心配事はおありでしょう。でも、その心配、不安は、一体どれだけ実現するのでしょうか?過去、あなたが心配した事、不安に思った事はどれだけ実現したでしょうか?もう一度思い返してみましょう。
そうです!もしかしたらあなたのその不安は、実現なんてしないかもしれません!
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この記事を書いたカウンセラー