元祖夏フェス「郡上踊り」

実は、このコラムの締切は早いのですが、掲載されるお盆時期も、きっと暑いだろうなぁと思いつつ、書いています。
お盆と言えば、岐阜県には「郡上踊り」と言って、夏の間、約30日、そして8月13日からの4日間は徹夜で踊るイベントがあるのはご存じかと思います。
この4日間は、のべ20万人以上の人が、朝5時まで延々踊ります。
既に江戸時代から徹夜で踊っていたそうですから、これ、元祖夏フェス・サマソニだと思うんですよね。
それも、使う楽器は、三味線・太鼓・拍子木・笛というシンプルでアナログな和楽器だけです。
三味線→ギター
太鼓→ドラム
拍子木→パーカッション
笛→サックス?
ってとこでしょうかね?
しかも、夏フェス・サマソニのように、いろんなアーティストが何十曲も歌うならまだしも、10曲のうち、9曲を延々リピートです。
残りの1曲はその日にたった1回しか演奏されません。なぜか?というと、それは最後の「シメ」の曲だからです。
今宵はおしまいですよ~という儀礼的な意味もあるのです。
これも、アーティストのコンサートに行くと、ラストはこれ!というお決まりの歌があったりしますから、同じですよね。
おもしろいのが、このラスト曲は拍子木だけを使うので、それ以外の楽器は、お片づけタイムに入るそうです。
なんと合理的な・・・・
私の家は郡上から距離がありますが、それでも踊りに行く人がたくさんいます。
徳島の阿波踊りでは「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々」と、踊り好きのことを表現しますが、郡上踊りでは、「踊り助平」(おどりすけべい)と言うそうです。
すけべいってのは、もともと「大好き!」って言う意味だそうですけどね。あ、これも今でいう、ダンスマニア、ダンスフリークのことですよね。
昔、いろんな瞑想を学んだ時期があるのですが、「踊る瞑想」というのを知りました。
一心不乱に踊ることで、頭が真っ白になり、身体の中から、いらない感情を流して振り飛ばす・・・という瞑想です。
瞑想って、座禅を組むような静かなものだけだと思っていましたが、なるほどと思いました。
確かに、曲に合わせて身体を動かし、没頭しているうちに、妙に心もすっきりしてきます。
「踊り」もヒーリングの手法のひとつで、しかもパワフルな浄化作用があるんだなと思いました。
夏フェス・サマソニのようなガンガンロック系でなく、盆踊りのテンポでも、延々やっているうちに、ハイになって、楽しくて気持ち良くて、気が付けば徹夜・・・なんでしょうね。
この時期、ご近所で盆踊りが開催される地域もたくさんあると思います。
もちろん、夏フェス・サマソニに行っている方もいらっしゃるでしょう。
周りに迷惑をかけないように・・・だけは気を付けて、「阿呆」でも、「助平」でも、「フリーク」でも、お好みでどうぞ。ぜひ、全身でおもいっきり楽しみ、そしてすっきり浄化してきてくださいね。
まだまだ暑い日が続きます。
残りの夏を、どうぞご無事に安全でお過ごしください。
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この記事を書いたカウンセラー