私は普段、ブログやコラムを執筆する時は、家を出て、近くのサイゼリヤに行くことが多いです。
家で執筆できないこともないのですが、家にいると猫の構って攻撃についつい乗って一緒に遊んでしまうので、知らぬ間に時間が経ってしまいます。
だから、私はカウンセリング以外の時間は、結構サイゼリヤにいることが多いです。
仲の良いカウンセラーから、「あんた電話すると、いつもサイゼリヤにいるよね!」と、よくいじられたりしています。
サイゼリヤに行く私の楽しみは、2つあります。
1つは、大好きなイタリアンハンバーグを食べること(笑)、もう1つは、執筆に疲れた時に、サイゼリヤにいる人たちの人間模様をぼんやりと眺めることです。
どんな時間帯に行っても必ずいる50代くらいの女性、口論をしていたと思ったら突然キスを始めるカップル、ドリンクバーですべての炭酸ジュースを混ぜ合わせて謎の液体を作り上げる幼稚園児、いきなり1人で大掛かりな手品を始める60代くらいの男性、などなど。
のんびりとそんな風景を見ていると、「今日もカオスだな」と思ったりします(笑)
◇◇◇
先日、私がサイゼリヤでブログを書いていると、私の横に3人組の女子大生が座りました。
ブログの執筆が一段落して、私はいつものようにぼんやりとサイゼリヤの景色を眺めていると、隣の女子大生たちの会話が聞こえてきました。
「やばい、どうしよう、超緊張してきた。。。」
「そうだよね、怖いよね」
「大丈夫だよ。なんとかなるって!」
どうやら3人の中の1人が、意中の彼と初デートに行くことになっていて、そのことを他の2人に相談している様子でした。
若い女性たちの恋バナを聞いてはいけないと思いつつも、ついついブログそっちのけで、私は彼女たちの会話を聞いてしまいました。
「何話せばいいのかな?」
「沈黙が続いたら、どうしよう。。。」
そんな彼女の不安に対して、他の女性たちもあまり恋愛経験がないらしく、「私もわかんないんだよね」という答えが続いていました。
彼女の相談はゆっくりと核心に迫っていきました。
「あと、私が一番不安なのはね、夜ご飯を一緒に食べている時に、お酒に酔ったらどうしようって思うんだけど、どうしたらいいと思う?」
彼女の質問に1人の女子大生が答えました。
「梅酒飲んどけばいいよ」
私は、心の中で「えっ!?」と思いました。
その女子大生は、自信満々に続けました。
「梅酒はアルコール度数低いから、絶対に酔っ払わないから、梅酒飲んどけばいいよ」
彼女の「梅酒は絶対に酔っ払わない論」は不思議と説得力があって、その話を聞いた他の2人は「そうなんだね」と、めちゃくちゃ納得している様子でした。
そして、私も彼女の話を聞いているうちに、梅酒って酔っ払わないんじゃないかなと思うようになりました(笑)
◇◇◇
心理的に、人は経験したことがないことをする時、強い不安を感じる傾向があると言われています。
大好きな彼との初デートは緊張するでしょうし、ましてや、それがあまり経験したことないことであるならば、不安を感じて当然だと思います。
しかし、人は不安な感情を他人に分かってもらうと、不安な気持ちは軽減したりします。
3人で考え出す結論は、時には的外れだったかもしれませんが、デートに行く友達の不安に寄り添い、何とかして問題を解決しようとする他の2人の姿勢は、とても素晴らしいものだと思いました。
「カウンセリングをする上で一番大切なことは、相手に何を言ってあげるかではなく、どれだけ相手のために親身になってあげれるかなんだ」
彼女たちを見ていると、私の師匠が何度も言っていたセリフを思い出しました。
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