成長していく上で、
生きられなかった自分、どこかに捨ててきたような自分、を
誰もが心の中に持っています。
それを“シャドウ(影)”と呼びます。
とても辛いことがあって「もうそんな体験は2度としたくない!」と
思って捨ててきてしまったのかもしれません。
そんな失った自分を象徴的に取り戻すメディテーションです。
ソファやベッドにゆったりと座ってイメージしてみて下さいね。
深呼吸を繰り返しながら、ちょっと想像してみてください。
今、洞窟の前に立っているって思ってみてください。
その洞窟の入り口はどんな形をして、どんな大きさをしているでしょう?
できるだけリアルに思い描いてみましょう。
そして、直感に聞いてみてください。
「私が以前に、ここにやってきたのはどれくらい昔だろう?」
何年前、何十年前、何百年前・・・。
その直感の声をただ受け取って見ましょう。
そして、この洞窟の奥深くにかつて捨ててしまった自分を迎えに来た、と
思って、その洞窟の中に足を踏み入れてみてください。
その洞窟の中はどのような様子でしょうか?
道は広いでしょうか?狭いでしょうか?
じめじめしている?それとも、からっとした感じ?
歩きやすい?それとも、歩きにくい?
風は吹いている?どの方向から?どんな風?
それともしーんと静寂が闇を覆ってる?
ありのままに思い浮かべてみましょう。
そして、長い時間をかけて歩いていくと、遠くにぼぉっとした
松明の光が見えてきます。
その明かりの元にかつての自分が息づいている、と思ってみて下さい。
どんな気持ちがするでしょうか?
その気持ちのまま、歩き続けてみてください。
そして、その洞窟の行き止まりにある小部屋に着きました。
松明は何本かかっているでしょう?
部屋の広さはどれくらいでしょうか?
そして、その部屋の中にはどんな姿をした自分がいるでしょう?
その自分にゆっくりと近づいてみましょう。
どんな気持ちがするのかをかみ締めながら。
彼女(彼)はどんな目であなたを見ているでしょう?
その時の気持ちもただ味わってみてください。
そして、その洞窟を彼女(彼)の手を引きながら出て行きます。
また長い道のりを一緒に歩いていきましょう。
彼女(彼)がもし歩けないのならば、おんぶしてあげてもいいですね。
そして、遠くに明るい光が見え、洞窟を出たとき、彼女(彼)は
どんな表情をしているでしょう?
そして、明るい日差しの下で見る彼女(彼)はどんな姿に見える
でしょうか?
そして、そのまましばらく歩いたところにある美しい小川で、
彼女(彼)の体を清めてあげてください。
頭の上から小川の水をかけ、そして、全身を洗ってあげて下さい。
彼女(彼)の体に染み込んでいたものが体中から洗い流され、
小川に流されていきます。
あなたはどんな気持ちがするでしょう?
また、彼女(彼)はどんな表情をしているでしょう?
彼女(彼)に笑顔が取り戻せるまで、何度も何度もその体を清め、
そして、柔らかいバスタオルで拭いてあげましょう。
そして、笑顔になった彼女(彼)をただ抱きしめて、
イメージの力を使って、あなたのハートの中に彼女(彼)を
受け入れてあげましょう。
そして、ゆっくりと深呼吸を何回か繰り返しながら、
今あなたがいる部屋に意識を戻してきてください。
from 根本 裕幸 / Counseling Service