「自分史」を作ろう

私たちの人生は過去、現在、未来へと繋がっています。
「今日はすごく楽しかった。明日も頑張ろう!」というように、嬉しいこ
とや楽しいことなどはワクワクできるポジティブなエネルギーとして次の
明日へ、未来へとつなげることが出来ます。
でも、辛いことや悲しいこと、傷ついてしまった・・などの出来事は、否
定的な感情として自分の心の中に染み付いてしまいます。
「なんて自分は駄目なんだろう・・」としばらく落ち込んでも次第にいろ
んな状況の中でそういった感情を持っていたことを忘れてしまいますが、
しばらくしてまた悪いことが起こると、「やっぱり自分は駄目だ」「自分
なんて・・・」といった過去の思いが浮上してきて、自信も無くなって不
安ばかりがよぎるようになってしまいます。
それが自分の自己概念として心の中に張り付いてしまいます。
無意識の力はとても強いですから、どうしても同じような失敗を繰り返し
てしまうことが多くなるから、そこにまず気づくことがとても大切。
そしてそういった思い込みというのは本当に真実なのか?そういった疑問
を自分に対して持つことも大切なことです。
今回のエクササイズは、そういった自分の癖のような習慣になっているパ
ターンに気づいたり、否定的な思いを肯定的なものに変化していくことを
自分に選択させるレッスンです。
筆記用具を手元に用意して下さいね。
1、自分が生まれた時から時系列順に並べて書いて『自分史』を作ります
  。よく歴史の教科書などにある年代別に何が起こったのか?を表のよ
  うに書かれていますよね。あれを思い出して自分に置き換えて作って
  みて下さい。
  
  
  誕生ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー現在
      3歳    15歳    23歳   30歳
  
 
  誕生から今の年齢に至るまで、直線上にあなたの人生に起こった大き
  な出来事を書き出します。出来事以外でも誰か重要な人に出会ったな
  どもあれば書き込んでください。
  (ここでは横書きですが縦の方が書きやすいと思います)
 
2、書き込まれた年代を順に結び、客観的に見てどんな時代だったのかを
  書きます。23歳で就職したとすれば、ここで「親からの経済的な自立
  」というようにどんな時代を過ごし始めたのか書き込みます。
  (「鎌倉時代」「江戸時代」と項目を書き、この頃はどうだったのか
   を具体的に記していきます)
3、そして今に至るまで、何回も繰り返し起こっている体験や行動がある
  かどうか?そのことは自分にとって何の学びであるのか?を考えてみ
  ましょう。
  例えば、恋愛でいつも喧嘩ばかりして上手くいかなかった、としたら
  上手なコミュニケーションを大切にすることが学びだったのかもしれ
  ません。心配ばかりしていたとしたら、信頼が必要だったのかもしれ
  ません。
  否定的な思い込みの反対の肯定的なものを考えてもらえたら浮かびや
  すいかと思います。
4、そして、これまでの人生の目的はなんだったのか?を考えてみましょ
  う。
このエクササイズは、自分にとって最悪で嫌な出来事だったと思えるよう
なことでも、自分の何が問題だったのかに気づき、その背景にある学びの
目的は何があるのかを知ることにあります。
逆にいい出会いや思い出も、それによって自分にどんな影響を与えてくれ
ていたのかを考えて下さいね。
傷ついたり辛かったりしたことを深く考えていくのは苦しいかもしれませ
んが、この楽しい部分は比較的書きやすいと思います。
そして繰り返し起こっている悪い状況や行動などは、それは自分のパター
ンとして習慣的になってしまっている部分です。
今現在も同じような状況に陥ってしまっているとしたら、それは自分の中
で完了していないことでもあります。
終わっていない部分は何度でも手を代え品を代え練習問題としてやってき
ます。
それを終わらせるには自分に何が必要なのか、何を教えてくれているのか
を考えてみます。
自分人生って長い長いマラソンレースのようなものですから、走り続ける
のはしんどいから少し休憩が必要なんですよね。
休んで振り返ってみてこれまでどんな風に走ってきていたのかな?と自分
をチェックしてみることで、改めて今後どういった走り方をしたいのか?
を目標にしやすくなると思います。
ただ日々が過ぎていくだけだと、何も得られないことって多いんですよね
。実りのある、充実した日々を送っている方は人生において目的意識を持
っています。
それが雄大な目的ではなく、「今日の晩御飯は○○にしよう」という単純
なものだとしてもそれを作るためには何がいるのか?といった買い物リス
トが出来るし、作る時間も楽しいものに変わります。
お料理が出来上がったらそれを食べて、美味しかったら褒められるし、い
まいちだったとしてもそこから何が足りなかったのか、どんな風に変えて
みたらいいのか?と工夫が出来るようになってくるものです。
自分の人生も料理と同じ。出来上がったものには良い、悪いなんてのは無
いんです。
自分の明日をよりいいものに作り上げていきたい。その思いを大切にして
いきましょうね。
from 中野 知枝

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。