自分を見付けに本屋さんでぶらぶら。

私達は自分の方向性を見失ったり、何がしたいのか分からなくなった時に、
あれやこれやと一生懸命考えてしまうことが多いようです。
状況によっては殻に閉じこもって、ひたすら、ああでもない、こうでもない、
と思考の罠にはまってしまう場合も・・・。
自分のことが見えなかったり、自分が何を求めているのか分からない状態は、
モヤの中を進むようで、とても不安な気持ちを抱かせますから、どうしたって
考え込んでしまうものです。
でも、そういうときこそ、意識を外に向けてみることが大切。
内側に答えが見つからないから不安になるのだから、思い切って顔を上げて
周りを見た方が答えは見つかりやすいはずです。
自分の心にただ問い掛けるようなつもりで。
そうすると心の深いところにある無意識の層から色んな答えがやってきます。
* * *
例えば、大きな本屋さんをぶらぶらしてみること。
入り口からひととおり、普段は行かないエリアにも足を伸ばしてみます。
その時、できるだけボーっとしながら棚を見て歩きます。
もちろん、本を読みたい気分じゃなくても構いません。
本屋さんにはちょっと申し訳ないのですが、本を買うことが目的ではなく、
心を知ることが目的なのですから。
そして、自分がどんな棚(ジャンル)に興味を示すのかをチェックしましょう。
自分では意外に感じるところに目が留まったり、「こんな世界があるんだ」と
新しい発見ができたりします。
そして、ひと通り回ってみて印象に残った棚に戻って、さらに背表紙や平積みに
なっている本を眺めて見ます。
手にとって見てみるのは最後にしてみて、どんなタイトルやどんな色、装丁に
目が留まるのかをチェックするんですね。
そこで“何となく気になった”とか、“とても強く惹かれる”といった心の
反応がある本を手にとって見ましょう。
それが今のあなたの心の在り処や方向性を教えてくれるものかもしれません。
例えそれがジンマシンが出そうな高等数学の本だったとしても、何かしら、
心のメッセージがあるものと思って受け取ってみましょう。
その内容というよりも、タイトルやデザイン、ジャンルなど、その本から受ける
あなたなりの印象がとても大切なのです。
できれば直感に従ってみると、より良いメッセージが受け取れるかも知れません。
そして、これは何度も練習してみるといいですね。
自然と自分の心と対話する習慣が付いてきます。
* * *
私達は自分の心の状態でモノを見ています。
客観的に物事を見つめようと思っても、いわゆる「主観」というものが必ず
入ってきているものです。
投影とか、心の補完作用などと言うのですが、楽しい気分の時には明るいもの、
楽しいものを、疲れている時には、何かホッとできるものを自然と私達は求め
たくなるんですね。
だから、本屋さんをぶらぶらして目に留まるものというのは、何かしら、
あなたの心の状態や思いを映し出して教えてくれることが多いんです。
そうすると自分でも意識できなかった願望や状態を知ることができるでしょう。
意外な答えが見つかるかもしれないし、やっぱりな、と言う出会いを果たすかも
知れません。
時間に余裕のある待ち合わせの時などにも活用できるエクササイズでした。
ぜひ、一度お試し下さい。
from 根本 裕幸

この記事を書いたカウンセラー

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