私たちの生活になくてはならない“お金”。みなさんはお金とどんなお付き合いをされているでしょうか?いい友人のような感じ?それとも通りすがりの他人のような距離感でしょうか。“お金”と聞くとどんな気持ちがしてきますか?
そんなお金との関係を今回は“心理学”していきたいと思います。経済学などとはちょっと違う角度からのアプローチです。
カウンセリングでも、お金は重要なテーマに上がります。収入は十分すぎるほどあるのに豊かさを感じられず、怖れに駆られてる人。もっと収入を伸ばすために心のブロックを外したい人。なぜかお金を稼ぐこと、受け取ることに抵抗を感じてしまう人。
そういう方のカウンセリングでは、あなたに影響を与えているご両親との関係から見ていくことも数多くあります。あなたのお父さんやお母さんはお金をどんな風に扱い、どんな言葉で表現していたでしょうか?その影響を今、あなたは受けていませんか?
そんな自分自身を見つめつつ、豊かさを“感じられる”ようなアプローチをご提案していきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。
お金とは○○である。
私たちの生活になくてはならない「お金」。
皆さんはどんな風に感じていますか?
例えば、心理学講座のタイトルに「お金」と書いてあるだけで、なんか嫌な、苦手な、汚いものを扱っているような気がするかもしれません。
一方、「わ!お金大好き!どんな内容なのかな?わくわく」とこの記事を開いてくださった方もいらっしゃるでしょう。
また、切実というか、必死というか、「お金はずっと私の問題。いったいどういうことなんだろう」と興味津々にご覧いただいている方もいらっしゃると思います。
私にとってもお金はずっと大きな問題であり続けています。
今でこそ、少し軽くはなりましたが、以前は怖いもの、汚いもの、向き合ってはいけないもののような感覚を抱いていました。
だから、あまり考えないように、触れないようにしてきたような気がします。
でも、生活をしていく上で大切なものと思い、自分なりに学ぶうちに、お金って素敵なもの、素晴らしいもの、とても可能性を与えてくれるものへと感覚が変わっていきました。
今でもお金がないことへの不安はあります。
でも、お金があることでのワクワク感も強くあるんです。
自分のためにお金を使うことはずっと否定的だったのが、最近は楽しく買い物ができるようになりました。
こうしてお金について話すことも長らくタブーだったものが、今では講座のタイトルにして正面から扱いたいと思うようになりました。
皆さんはいかがでしょうか?
既にここまで読まれてきて様々な感情が動いていると思います。
「お金を心理学する」というと意外な気がするかもしれませんが、お金に対しても、私たちは「感情」を持って接しています。
だから、お金といい付き合いをしていくためには、その感情に注目していくことが大切ではないかと私たちは考えているのです。
例えば、「お金は汚いもの」「お金は怖いもの」という思いが皆さんの中にあるとしましょう。
一般的にみなさんは「汚いもの」「怖いもの」に対して、あまり積極的には関わろうとしないと思います。むしろ、遠ざけようとしたり、目を背けたり、触れようとはしないと思うのです。
もし、あなたの中にそうした思いが強くあるとすると、お金を遠ざけたり、お金から目を背けたりするはずですよね。
そうすると、お金を稼ぐことができなかったり、貯金が苦手ですぐに使ってしまったり、場合によっては借金を重ねてしまうことになるかもしれません。
一方、「お金は大好き」「お金は可能性を与えてくれる素敵なもの」という思いがあったとしたらどうでしょう?
好きなものとはずっと一緒にいたいでしょうし、大切にしようとすると思います。
また、可能性を感じるとすれば、お金に対して常にわくわくした感情を持ち続けることができるでしょう。
そうしたポジティブな感情があれば、あなたは自然とお金に対して親しみを感じるでしょう。
この文章を読んでくださってる方の中にはこんな疑問を持たれる方もいるかもしれません。
「お金に対してはポジティブな感情があるのに、全然足りてないな。まるでお金のことを嫌いな人みたいな現象が起きている」と。
私たちの心は何層にも重なっています。ある層で「お金が大好き」と思っていても、より深い潜在意識では「お金は怖いもの」と感じていることもあるんです。
私たちはより深い感情に影響を受けますから、意識的には「大好き」でも、「怖い」という扱いをしてしまっていることもあるんですね。
したがって、注意深く自分の心を見ていく必要があるのです。
また、もし、お金にも意志があるとしたら、やはり自分を愛してくれる、信頼してくれる人のそばに行きたいと思うのです。
実際、お金を十分に生かしている人(たくさん稼いで、貯めている人ではないことに注意!)は、お金に対し、愛情や感謝の思い、信頼をたくさん持っています。
だから、お金に対して、ポジティブな感情をいかに抱くか?がとても大切なことになります。
さて、今の皆さんはいかがでしょうか?
お金に対する感情は一つではなく、複雑なものだと思います。
純粋に「好き」という気持ちもあれば、一方で「怖い」という感情が同居していることも普通にあることと思います。
また、お金のことを「好きにならなきゃ」と思って感情をコントロールしてしまっているところが見つかるかもしれません。
また、お金を稼ぐ、ということについてはどんな感じがいかがでしょうか?
義務感だったり、罪悪感だったり、力の証明(自分が優れていることを認めさせるため)だったり、そこにもさまざまな感情が眠っています。
仕事を楽しみ、お金を稼ぐことに素直に感謝や喜びを感じられるのであれば、きっとあなたは“今の自分に適切な収入を得て豊かさを感じている”と思うんですね。
でも、そこに潜在的、意識的なレベルでの抵抗があったとすると、必要以上にハードワークをしてしまったり、逆に仕事をする気力が出なかったりして、本来の自分のパワーを解放できないままでいると思うのです。
ちょっと素直になってお金に対する気持ちを感じてみませんか?
今回のシリーズは、お金を心理学という側面から見つめていきます。皆さんがお金に愛を感じ、いい関係を築き、大切に扱いたくなるような、そんなお話をさせていただければと思います。
【今日のエクササイズ】
『お金とは○○です』の○○に当てはまる言葉を10個以上探してみましょう。
それがあなたのお金に対する観念、感情です。