自分ではそのつもりはないのに、周りが勝手にあなたを評価してくれることってありませんか?でも、それが自分なりに理解できるものならばいいけれど、自分としてはそれほど価値を置いていないものに対し、そうした評価や時には嫉妬・羨望を受けることもあります。
例えば「学歴」「家柄」「外見」「豊かさ」「勤務先」「資格」「経験」「既婚」「子持ち」などなど。
そこで、「そんな大したことないですよ」と否定すると、その人(その場)との関係が悪化してしますことも少なくないんですよね。それがレアなケースならばいいのですが、あなたが本来持っているものの価値を受け取っていないがゆえに、人間関係全般がうまく行かなくなってしまうこともあります。
理不尽な羨望の目を向けられて体調を崩したり、引きこもったりしてしまうこともありますし、重圧に押しつぶされてしまうこともあるでしょう。
そうした人があなたを一方的に評価する環境の中でどう生きていけばいいのか、どうしたらもっと元気に、明るく、前向きに生きられるのか?を考えていきます。
そこには、自分自身をより正しく評価し、それを受け取り、自覚を持って生きていくことがポイントとなりそうです。
人間関係において、周りがあなたの思いとは別にあなたを評価する機会って意外と多いのかもしれません。学歴だけを見て「就職には困りませんね」、職業を聞いて「じゃあ、お金には困ってないでしょう?」と決め付けられるなど、自分の思いとは異なる評価にさらされることも多いのです。
でも、あなたは価値を見ていなくても、周りの人が価値を見ているとしたら、それを受け止めることが人間関係を向上させる秘訣になることもあるのです。
自分が持っているものをちゃんと評価していますか?
今回は人間関係においてちょっとレベルの高いお話をお届けしようと思います。
「人目が怖い」「他の人にどう思われているか不安」「人の期待に応えるのが辛い」といったご相談、とても多いんですね。
その中には過去の家族の問題、いじめの問題、失恋や友人関係の問題などのトラウマが生み出すものも少なくなく、カウンセラーはその痛みを一つ一つクリアにして行こうとします。
しかし、今回はあえて「人の目に応える」「誰かの期待を受け止める」といったテーマでお届けしたいのです。
それは「あなたがどのように思っていようとも、他人が勝手にあなたを評価することがある」からであり、その人の評価をどう受け止めるかによって、あなたの人生が大きく左右される(生きにくい人生 or 楽しい人生)ことが多いのです。
言い換えれば「自分の座標を分かっていますか?」すなわち、『自分をどれくらい客観的に見ることができていますか?』ということです。
以下はちょっとショッキングな話かもしれませんが、実用的な人間関係においてとても大切な法則なんですね。
「あなたの評価は、あなたがどう思っていようと周りが決めるもの」
あなたが「違う」と思っていても、社会はそうは見てくれないことも少なくありませんよね。それに押しつぶされて辛い思いをすることもあるのです。
この講座をお読みの皆さんは、この問題で悩んだこと、ありませんか?
・人によく誤解されていると思う。
・私のことはなかなか理解してもらえない。
・私はみんなと違う。
・いつも嫌われてしまい、居場所がなくなる。等々
そうした思いは人との間に壁を作り、分離させ、孤独な思いを抱かせます。
具体的な例をご紹介する方が分かりやすいですね。守秘義務に抵触しない範囲で、実際にお聞きした例をお伝えしましょう。
「お金持ちって言われるのが嫌なんです。それはおじいちゃんやお父さんが頑張ったんであって、私が稼いだわけでもないんですから。だから、そう言われるととても惨めな気持ちになってしまいます。」(裕福な家柄)
「いつも外見だけで評価されて、内面を見てもらえないことが多いのです。だから、綺麗とかかわいいとか言われても全然嬉しくなくて。恋人はおろか、友達もできない時期もありました。」(外見)
「東大っていうとみんなすごいって思いますが、私なんて全然すごくなくて、ダメなんです。私よりすごい人なんて捨てるほどいて、むしろ、今ではコンプレックスになってしまいました。」(高学歴)
「たまたま好きになった人がお医者さんだったというわけで、別に狙ったわけでもないし、なのに周りの人は『お医者さんの奥さんだから』っていろいろ押しつけられるんです。」(社会的地位)
「実際失敗も多いですし、自分なりに苦労をしてきたつもりですけど、今成功しているからって周りは羨むわけです。私と同じことしてみろって言いたくなるんです。」(経営者)
実は、こうした話はたくさんあります。
まとめてみると「自分はそうは思っていないだけど、周りは自分をずいぶん上に見上げてくる」みたいな感じです。
もちろん、ここに挙げたものは分かりやすい例です。
場所や人によっては「出世したこと」「健康であること」「結婚していること」「子供を産んだこと」「子どもが通っている幼稚園」「父親の職業」「住んでいる地域」など、あらゆるものが対象になるものです。
それゆえ「え?なんで、そんなことで?」と疑問に思ったり、ほんとうにあなたにとってはどうでもいいものを相手に取り上げられることもあるでしょう。
いわば、あなたが持っているもの(あるいは持っていないもの)が他の誰かにとっては、「嫉妬」や「羨望」の対象となり、そこから「嫌味」や「押し付け」が生まれるのです。
言われる方としては「それは心外」と思えるものばかりで、たまったもんじゃないかもしれません。
一方で、実際、持っている(もっていない)ことで、そうした自分を自慢したり、周りを馬鹿にしたりする人も実際にいることも間違いありませんよね。
とはいえ、あなたがどう思っていようとも、現実にそういう目を向けられてしまったとしたら、どのように振る舞えばいいのでしょうか?というのが今回の大きなテーマです。
では、来週をお楽しみに!