近付きたい相手がいる・頼りたい人がいるのになかなか近付けない、頼れないときがあります。そのような人の心理を探っていくと無価値感、罪悪感がつよいという一面が浮かび上がってきます。私達は自分を好きでない度合いだけ、人と距離をおこうとします。自分を嫌っていると心を開いて素直な気持ちを表現するなんて滅相もないと思ってしまいます。
でも、本当はつながりを求めていて、つながりをもつことで安心でき、勇気が湧いてくることを知っています。それでも、なかなか素直になれなくて苦しんでいるのです。今回は素直になりたいのになれない。そんな心のメカニズムを解析させて頂きます。
◎リクエストを頂きました◎
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職場に、尊敬できる男性の先輩がいます。性格もいいので、独身だったら正直好きになってしまうかもしれませんが、既婚者です。私自身も付き合っている人がいて、先輩とは職場の上司として教えてもらったり、話も聞いてもらいたいから、もっと仲良くなれたらいいなという気持ちもあります。
会社がへんぴな所にあり、バスの本数も少ないため、先輩は言ってくれればいつでも乗せていくよと送ってくれます。そういうときは普段話せないような深い話ができて元気をもらえるので、また送ってもらえないかなと期待している自分がいます。
でも、私は素直に「また、乗せて」と言えなくて、何で言えないのだろうと落ち込んだり、先輩とも気まずいムードになってしまったり...
昔から異性とはうまく話ができなくて、そのときの感情に似ている気もするのですが先輩も結婚しているし、私も彼氏がいるから、そこを気にせず、職場の仲間、先輩として、もっと仲良くなりたいのです。いろんな考えが邪魔をして、素直に行動できないときの心理について、なにかアドバイス頂けたら、とても嬉しいです。
(一部、頂いた内容を編集させて頂きました)
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素直になれない心理
伝えたいことがあるのに伝えられない。頼りたいのに頼れない。そのような方は多いのではないでしょうか。
なぜ、素直になれないのでしょう?
その要因はたくさんあると思いますが、いくつか書かせて頂きますね。
・大切にされちゃいけない
私達が自分を大切にしたり粗末に扱ってしまうのには自己価値観(自分を認めること)が関係していると言われています。
自己価値が高い人というのは「私は大切にされてもいい存在」と自身を肯定できているので、自然と心がオープンになり素直になれるので、頼ることが悪いとは思いません。
その逆で自己価値が低い人というのは、どこかで自身を責めていたり、愛されちゃいけない存在と思っているため、人にお願いするのが悪いこと・迷惑だと思ってしまい、頼るのを躊躇したり、大切に思う人に近づけないことが多いのです。
ガマンすることで、周りの人に迷惑をかけないようにしよう。
価値のない私が大切な人に近付いたら、その人まで汚れてしまう。
そんな思いがあるのかもしれません(><)
・罪悪感
お互いにパートナーがいるのに相手(既婚者の先輩)に好意を感じているとしたら、少なからず罪悪感を感じるでしょう。
彼に悪いなという思いと先輩の奥さんにも申し訳ないという気持ちが頭をよぎっても仕方のないことです。
そして、先輩のことをこれ以上、好きになってしまったらどうしよう?これ以上ハマってしまったら、ヤバイことになるという怖れも出てきます。
でも、人の思いというのは禁止すればするほど、その思いがつよくなっていき、葛藤した末、自分の気持ちを抑圧し、相手に対して素直になれなくなってしまうこともあります。
相手に惹かれていることを否定しなくていい
人を好きになるのは、素晴らしいことです。でも、だからと言って、先輩と不倫をしてしまうと関係は複雑になり、あなたもあなたの周りにいる大切な人達をも傷つけてしまうでしょう。
でも、先輩に惹かれている、その思いは決して否定しなくてもいいと思うのです^^
その「好き」という気持ちは紛れもない事実です。だから、その感情を大事にして
「私は先輩に憧れているんだなあ」
「先輩は異性としても、ステキだな」
と素直に感じてみることで、あなた自身の気持ちに寄り添うことができ、そのようにあなたの感じている気持ちを素直に認めてあげることで自分を責めずにすみます。
そして、あなたが好きなのは「先輩のその要素」なのだと気付けたとしたら、既婚者の先輩に執着せずにすむでしょう。
あなたが魅力を感じる芸能人、スポーツ選手、有名人を思い浮かべてみてください。
その人のどこに好感をもったのでしょう?どんなところに惹かれたのでしょうか?
例えば、あなたがあるお笑い芸人の大ファンで、物凄く魅力を感じているとしましょう。もちろん、好きなわけですから、本音はその人と出会い恋人になりたいと思うかもしれません。でも、その芸人さんは世界にひとりしかいないので実際に出会うことは難しいですよね(><)
でも、その芸人さんの要素をもっている人というのは他にもいるんですよね^^
もしも、あなたがその芸人さんの「優しそうな笑顔と面白いところ」に惹かれていたとしたら、あなたの好きな人というのは「優しくて一緒にいて楽しい人」なのだと思います。
だから、あなたの周りにいるその要素をもっている人
「優しくて楽しい人」を探してみようという意欲をもつことで、実際にその要素を兼ね添えた独身男性が現れたり、不思議と今、お付き合いしている彼の中でその要素が育ってきたりもするのです。
素直になるには...
人には「カンタンに自分の気持ちを知られたくない・悟られたくないという心理」が隠れているようです。
推理小説やゲームでも、あまりにもシンプルでカンタンすぎると面白くないですよね。だから、素直にならないことで相手に「私の心を謎解いてもらおう」「相手からアクションを起こしてもらおう」と思ってしまうこともあります。
でも、あなたが本当にほしいものは何でしょうか?
> 仲間、先輩として、もっと仲良くなりたいのです。
それは「仲間としてのつながり」ではないでしょうか?
ほしいものをほしいという勇気を振り絞れたとき、「つながり」を手に入れる可能性が高くなりますし、あなたからリーダーシップを取り、素直になることで、おのずと相手も影響され素直になってくるのです。
どうしても素直になれないときは...
でも、どうしても相手の前で素直になれないときもありますよね。
それは、親密さへの怖れや無価値感、恥ずかしさが影響していることが多いのですが、いくら分析しても素直になれないときもあるでしょう。
そんなときは相手がいると余計、混乱し、いろいろなことを考えてしまうと思うので、まずはひとりで出来ることから始めてみましょう。あなたの心の声に従ってあなたの好きなことをしてみましょう。
・好きなアーティストの個展に行ってステキだなと感じてみる
・ひとりカラオケに行って、歌いたい曲を大声で歌う
・ひとり旅をして、ぷらっと行きたいところに立ち寄る
など、何でもいいと思うのです。
あなたがあなた自身の思いに素直になり、そう行動することで、あなたの中の素直さが、少しずつですが確実に育っていくでしょう。
あなた自身があなたの心の声を大切にしてあげてくださいね。
(完)