自分の人生を生きる~振り回されない人生を生きるために~

「自分の人生を生きる」 よく聞く言葉だけど、なんとなくわかるようなわからないような…。「それってどういうこと?」というところから、自分以外の誰かや何かに振り回されることなく、自分で自分の人生を創っていく実践編までをお届けします。

恋愛や仕事、その他対人関係や夢の成就など、思い通りにいかないことってありますよね。
それらのものを含めて「人生ってうまくいかないなぁ…」と思う時に、それを問題と感じます。

そんな時、自分の人生を生きていない状態であることが少なくありません。
逆に、自分のために自分の人生を生きている状態の時には、「人生がうまくいっている」と思い、深刻な問題がやってくることは少なく、問題がやってきても、自分でその問題をクリアしていくことができるようになります。

「自分の人生を生きているかどうか?」をチェックして、改めて「自分のために自分の人生を生きる」ということを選んで決めることで、自分の人生を生きることができるようになります。

では、「自分の人生を生きる」ってどういうことなのでしょうか?

●自分の人生を生きるってどういうこと?

自分の人生を生きるというのはどういう状態かというと、「何かをする時、何をするかを自分で選んで、決めて、やる」という状態です。

逆に、自分の人生を生きていない時というのはどういう状態かというと、「自分以外の誰かや何かに振り回されていて、自分ではどうしようもない(選択権や決定権がない)」という状態です。

例えば、恋愛において相手に振り回されている時、いわゆる「都合のいい女」や「アッシー君」の状態の時です。

彼や彼女のために、と、相手に気に入られるために我慢や犠牲をいっぱいしていて、その上、相手が振り向いてくれるかくれないか?で自分のHappyが決まってしまう状態というのを最高にHappy!と感じる人は多くはないでしょう。

その恋愛の主導権は相手にあって、自分ではどうしようもできない状態、そして、そのためにしているたくさんの我慢や犠牲、どこかで、「捨てられるんじゃないか?」という怖れを感じていたり、尽くしても尽くしても大切に扱ってもらえてないように感じて、むなしさや悲しみを感じたりします。

それを自分ではどうしようもできないなんて、辛いですよね。

その他、子供や家族、仕事や会社、お金や運、自分の生い立ちや社会や時代など、有形無形のさまざまなものに振り回されて、自分に選択権や決定権が無い状態になることが少なくありません。

誰かや何かのために生きること、それ自体は悪いことでも間違ったことでもありません。むしろ素晴らしいことなのですが、その時に、自分の意志や気持ちを押し殺してしまい、自分を消して全てを誰かや何かに捧げる状態こそが、問題となってくるのです。

●どうして振り回されるの?

どうして誰かや何かに振り回されてしまうのかというと、「自分にはその状態を変える力がない」「自分には自分の人生を自分のために使うだけの価値がない」といった無価値感に行き着きます。

無価値感がある分だけ、自分で自分を大切に扱ってあげることができなくなってしまうので、自分を押し殺して、その上で誰かや何かのために自分を捧げてしまうのです。

この無価値感のルーツは、私達の子供時代にあります。

私達が小さな子供だった頃、自分1人だけの力で生きていくことはできませんでした。

お父さんやお母さんなどの大人の人達に面倒を見てもらわなければ何もできませんでしたし、欲しいおもちゃがあっても、お父さんやお母さんに「買って」と言って「いいよ」と買ってもらえるまでは、手に入れることができませんでした。

お父さんやお母さんが「ダメ」と言えば、自分ではもうどうしようもありません。

そのように、自分以外の誰かや何かに依存をしなければ生きていけなかった時代には、自分以外の誰かや何かに選択権や決定権がありました。

その時に自分ができることといえば、欲しいおもちゃを買ってもらうために、いい子にしてお手伝いをしたり(=犠牲、補償行為)、「おもちゃなんか欲しくない」と自分に言い聞かせたり(=我慢)することしかできませんでした。

また、「買ってもらえないのは自分のことが好きじゃないからだ」と思い込んで、「自分は愛されていない」と感じたり(=無価値感)、「そんな自分が欲しいと思ってはいけない」と思ったりします。

そして別の機会に「いい子にしていたからおもちゃを買ってあげるよ」と言って買ってもらったりすると、「いい子にしてたから買ってもらえたんだ、いい子にしてなかったら買ってもらえないんだ」と、自分の無価値感や、犠牲や補償行為のパターンが強化されたりもします。

こうした依存の状態、無価値感がある状態の時、大人になって自分でできることが増えた私達が、本来自分が持っていてもいい選択権と決定権を誰かや何かに譲り渡さざるを得なくなってしまい、誰かや何かに振り回されてしまい、それに不満を持つようになります。

彼や彼女のために、と、一生懸命尽くしても、振り向いてもらえるかどうかは相手次第となると、楽しくはありませんし、自分を振り回している相手に不満を持ってしまいます。

家族のために、と、一生懸命働いても、自分を押し殺した状態であれば、長続きはせず、どんどん苦しくなってきます。「おまえらのためにこんなに一生懸命働いているのに!(怒)」とその苦しみを爆発させてしまうと、「そんなに苦しい思いをしてまで働いて欲しいなんて頼んでないわよ!(怒)」と、怒りと罪悪感の連鎖が生まれてしまいます。

そうして、「何のためにこんなことをやっているんだろう?」「何のために生きているんだろう?」「つまらない、意味のない人生だ」などと思うようになります。

それは、自分の人生を自分ために使っていないからそのように思ってしまうのです。

それでは、どうしたら、自分以外の誰かや何かに振り回されることなく、自分のために自分の人生を生きられるようになるのでしょうか?

●どうしたら、自分の人生を生きられるようになるの?

自分以外の誰かや何かに振り回されている時には、依存の状態と、無価値感があります。

無価値感を癒していくことで、自分の持っている価値や力を受け取ることができ、そんな自分を大切に扱うことができるようになります。

そうすると、『自分の気持ちや考えも大事にしながら』大切にしたい誰かや何かを無理なく大切にすることができるようになります。

この、「自分の気持ちや考えを大事にする」こと、そしてそれに基づいて自分で選んで決めるという部分こそが、自分の人生を生きる秘訣であり、それが「自立する」ということであると言えるでしょう。

選択するというのは、選択肢が2つ以上ないと選択することができません。
(「そうするしかしようがない」というのは選択ではありません。)

2つ以上の選択肢を見つけた上で、今までと同じものを選んで決めるというのは、結果や状況は変わらなくても、感じ方は大きく変わってきます。

「している」と「させられている」の違いというとわかりやすいでしょうか?
(散らかった自分の部屋を、自分で「掃除しよう」と思って掃除する時は、「掃除しようと思ってやっている自分は偉い!」と、いい気分で掃除できたりしますが、親に「汚いから掃除しなさい!」と言われて掃除する時は、嫌な気分ですよね。「そろそろ掃除しようかな~」などと思っていたりすると、なおさら嫌な気分になりますよね。)

このように、今までと同じ状況に身を置き、今までと同じことをしていたとしても、それが自分の選択とコミットメント(=決意)の結果であるということを認識しながらやった時、「自分で自分の人生を創っていっている」「自分のために自分の人生を生きている」というふうに感じることができます。

大切なのは「自分で選んで自分で決めること」です。

自分で選んで自分で決めている限り、「振り回されている」というふうには感じません。

これは、もし、今、たくさんの無価値感を持っていたとしても、それでもできることです。

どんな小さなことでも構いません。

「自分で選んで自分で決める」

これにチャレンジし始める時が、あなたが自分の人生を生き始める時です。

1つ1つは小さなことかもしれませんが、積み重ねるとバカにはできませんよ。
そうやって、人生は創られていくのですから!

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