同性を好きかもしれない…

私は自分で自分の気持ちがよくわかりません。
彼女に対する気持ちが恋心なのか友情の延長線上にあるものなのか…。
男性とお付き合いしたこともあります。あまりいい思い出ではありませんが。
私は少し男らしい性格というか、女らしさにかける面があります。
でもやっぱり、男性からは自分を女性としてみてもらいたい気持ちもありますし
女性のグラビアやヌード写真に興味はありませんので
自分の心が男性であるということはないと思います。
ただ、何かと暴力をふるう父親をもったせいか、
男性に対する漠然とした不信感は持っているような気もします。

私は自分の心がわかりません。
どうして上記のようなことになるのか、分析するヒントをください。

相談ありがとうございます。

私はカウンセラーの中原謙一と申します。

さて、もずくさんのお話を読ませてもらって感じたことですが、「好き」という気持
ちそのものは否定しないでいただきたいな、と感じます。

相手が同性であれ、異性であれ、「好き」という気持ちに違いはないと私は感じてい
ます。
ですので、「好き」という気持ちは大切にしておいてくださいね。

さて、なぜ同性に魅かれるということがあるのかですが、一般論として考えられるの
が「理想的な自分、もしくは誰か（人間関係）」です。

理想的な自分というのは、本当は自分もあんなふうになりたいのだけれど、私はあん
なふうになれないと感じてしまうことから、自分にない部分を補おう、もしくは私に
はなくてあの人にある部分が欲しい、と思うところから魅かれていくケースがありま
す。
理想的な誰か（人間関係）というのは、ある人に「もっとこうしてあげたかった」か
「してほしかった」という欲求が強く出た場合、別の人を「理想的な誰か」と扱うこ
とによって、その人の代わりにしようとしてしまうケースです。

今回のもずくさんのケースでは、この部分が半分ずつ含まれているような感じがしま
す。

たとえば、これを彼女ではなくて男の人にたとえると、パートナーというのは、自分
にない部分を持っていると魅かれるケースが多く、自分の足りないところを補おうと
することによってパートナーシップを築いていきます。
そして、彼（ここでは男の人）に対して「期待」が強い分だけ、「私の期待通りじゃ
ない」「私を傷つける存在だ」「どうせ私は男の人に愛されるわけがない」と、満た
されない欲求が心に溜まった分だけ、男性を遠ざけてしまう恐れはあります。

根本的な部分では、「男性に対する（ここではすべての男性、もしくは父親）満たさ
れなかった怒りと悲しみ」が心に深く隠れている感じがしますが、実際にはこの問題
を終わらせたからといって、彼女が好きでなくなるわけではないと思います。

大切なのは、「彼女を好きになってしまった自分」がおかしいのではなく、「彼女を
好きな自分」を好きになれるために、この問題に取り組まれていったほうがいいので
はないかと感じます。

大切なのは、同性を好きになることそのものが問題ではないということ。
そんな自分を問題だと感じてしまうことに問題があることに、気がついていますか？

最後になりますが、このメールがもずくさんがより幸せにに、より楽しい人生をおく
るために、何らかのお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。