夫の性癖に悩んでいます

相談者名
ゆき
こういう所に投稿するのは初めてです。
52歳主婦です。10数年ほど前から夫が女性用レース付きの下着やストッキング、キャミソールを身に着けて自慰をしている事に気がつきました。結婚20数年ですが、結婚当初は普通にセックスもありました。5年ほどたった頃からは年に数回しかなくなり、ここ10数年まったくのセックスレスです。私の身体に触れてもくれません。時々私の方から夫の手や腕に触れると嫌がります。夫は自分でも風俗が好きだ、変態だと言ってます。時々そういう場所に出かけます。変わろうという気はありません。
夫は気が小さく内弁慶で、職場で嫌な事があると私に当たります。
私は今までは子供の為にと思い、又世間体もあって黙って我慢してきました。しかし子供が地方の大学に入り家を出て行った後、夫と2人で居るのがいたたまれません。夫の履いたレースのパンツなど干していると険悪感でいっぱいになります。夫の箪笥にはこのような女性下着がいっぱいです。
最近、どうしたわけか性欲が出てきて、誰かに抱かれたいと思うようになりました。一度しかない人生、今からでもやり直せるんじゃないか、離婚して誰か普通の優しい人と交際したいとも思います。しかし、夫の会社やご近所でも仲の良い夫婦と思われてきましたし、夫婦で交際している友人もいますから、それを全て捨てるのは辛く、なかなか踏み切れません。経済的なことを考えると一人で生きて行くのも不安です。
こういう問題ですから今まで誰にも話せず、私の事を理解してくれる人はこの世で誰も居ないのかと思うと、孤独で寂しいです。ご近所の普通の夫婦が羨ましくてたまりません。夕日を見ても、紅葉を見ても、涙が出てきます。
それでも、子供の為に我慢した方がいいでしょうか?
子供は夫の性癖を知りません。子供にとっては普通の父親です。
カウンセラー
中原謙一
ゆきさん、始めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

読ませていただいて、私が感じたことなのですが、まあご夫婦よく似ていらっしゃいますねぇ。
もちろん性癖のことではありません。
世間体を気にすることであるとか、内弁慶であることとか、我慢するところであることとか。
要するに、心理的には、お二人とも同じような状況にあるように私には見受けられます。

たとえば、ゆきさんが世間体や「仲のいい夫婦」にこだわっているように、ご主人も仕事中では相当こだわっておられるものと感じられます。
そのストレスからくる反動で、アブノーマルな性癖にいたることはよくある話です。
一般的には、この状態になれば浮気をされる方が多いですから、ご主人はこのやり方があっていた、ということになります。

じゃあここで妻とセックスをすればいいじゃないか、と普通は思いますよね。
実は、この状態の男性にはその選択がありません。
まぜなら、この状態でセックスは「愛情」を与えるセックスではなく「怒り」を吐き出すセックスになるからです。
そうすると、ご主人がここでゆきさんにセックスをしたがらないのは、ゆきさんを傷つけたくないと思っている可能性があると私は感じています。
それが素直に表現できれば問題ないのですが、ご主人相当恥ずかしがり屋さんみたいですからねぇ。

そしてこれは質問ですが、ゆきさんがご主人のこの性癖が許せないのであれば、どこまでなら許すことができるでしょうか?
SMはオッケーでしょうか?
アダルトビデオは?
本当に男性を好きになるとか?
風俗は?

どのあたりであれば、許すことは可能でしょうか?

それとも、ご主人がゆきさんを受け入れるようになれば、ご主人を許せますか?

また、ご主人の性癖が直って、家の中で暴力をふるうほうがゆきさんにとってはいいのでしょうか?

ご主人にとってこの行動は、自分自身の心のバランスを取るために必要なものではないかと感じます。
人によっては、それがスポーツやコレクション、趣味や浮気、風俗などになるだけで、ご主人にとって「たまった感情のはけ口」となっているだけなのかもしれません。

実は、ごゆきさんが主人のことを許せないと感じた分だけ、ゆきさん自身の禁止事項に火がつきます。
ゆきさんが誰かに抱かれたいと感じているのは、ご主人の行為が、浮気されているのと感情的にまったく同じということになるわけです。
そして、「浮気をしてはいけない」と思った分だけ、ご主人に裏切られたと感じた分浮気したくなるわけです。

そこには、女性である自分より、女装した男(もしくは自分以外の誰か)に魅力があるということは、自分の女性の部分が女装(もしくは誰か)に勝てなかったと感じてしまいますから、これはゆきさんのコンプレックスを刺激するには十分なんですよね。
それだけ、今までゆきさんは性的な欲求(もしくはコンプレックス)を抑えてきていたのかもしれません。

さて、ここからが私の提案になりますが、正直なところ、ゆきさんがご主人をどれだけ許すことができるか、そしてどれだけ真摯に話し合うことに取り組むかが、お二人の夫婦関係の鍵になります。

ご主人から見ても、ゆきさんに対して、いいたくてもいわずに飲み込んだことがそれこそたくさんあるのでしょう。
それだけ我慢したのだから、自分のやりたいようにやったっていいじゃないか、というのがご主人の主張かもしれません。
まあ、このあたりもご夫婦とも同じように感じていらっしゃるように感じますね。

そうすると、ゆきさんにとって性癖があることがそもそもの問題なのか、それともそれ以上に自分にかまってくれない、愛してくれない、大切にしてくれないご主人を許せないと感じているのでしょうか?

まずその部分をはっきりさせた上で、許せないのであれば続けること自体、家族全員不幸になりますから、そのときは離婚という選択もあっていいでしょう。
しかし、その前にやはりきちんと話し合う必要はあると私は感じます。

お互いいいたいことも言い合えず、長い間ずっと溜め込んできたものがあるわけですから、それを吐き出してからでないと、「幸せになるための選択」ではなくて「自分の正しさを証明する」選択になってしましますからね。
「自分の正しさを証明する選択」は、幸せとは何の関係もありません。

もしかしたら、お互い我慢してきたのは、相手を思いやってのことかもしれませんね。
お互いが相手を思って「ここは我慢しておこう」とか「自分が我慢すれば」とか、やっていたのかもしれませんね。
そして、それが年月を経て「やって当たり前」「してくれて当然」とお互いが感じるようになり、愛されていることや感謝を忘れてしまったのかもしれません。

これはどちらかが悪いのではなく、夫婦お二人の問題です。
お二人で解決していくことをお勧めします。
逃げずに、ご主人と腹を割って話し合ってみてください。
おそらく、それが一番難しくてやりたくないことでしょうから、チャレンジしてみる価値はあると思いますよ。
それがいやなら、離婚も考えてみてくださいね。
このままでい続けることが、みんなにとって不幸ですからね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ゆきさんのご家族すべてが幸せになれるための参考に、少しでもなることができれば幸いです。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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