別居中の夫と修復したい

相談者名
りり
結婚9年夫と知り合って17年の30代後半パート主婦です。
2年前に夫のW不倫が発覚。
約3年付き合っていた女性とは別れましたが一緒にいるのが辛くなり発覚から1ヶ月後に別居開始。
夫は実家に戻っています。
約2年別居中。
はじめの1年は私の心が回復せず謝罪してやり直したいという夫を受け入れられず責めていました。
でもだんだん夫の気持ちも聞く余裕が出てきた頃には既に夫の心は折れてしまって昨年末に「離婚したい」と言われました。
それから半年間1ヶ月に1度外で会い、夫は私に今までの不満を爆発させました。
私は1つずつ聞き反省すべき点はして言葉や態度も見直しています。
私は言い方もキツく共働きだったために余裕もなく夫への配慮に欠けていました。
夫はとても優しく真面目な人です。
だから不満も私には言えなかった。
それに夫は逃げる「癖」があります。
そういう弱い部分に対しても思いやりをもって接するべきだっと反省しています。
夫は私とは「価値観が違う」「物の考え方が違う」だから「もう無理だ」といい続けます。
私はだから無理なのではなくお互いにきちんと伝えあって理解し合う作業をしてこなかったからダメだったんだと思っています。
この半年それぞれの育った環境や性格などをもう一度見直して、どんな自分になりたいかと考えた時にやはり夫を愛している自分がいて、そんな夫と一緒に生きていきたいとブレない気持ちがあるのです。
夫がいない寂しさはありますが、別居開始の頃に比べれば、ストレス解消法や楽しく前向きに生きる術を少しずつ学んでおり、気持ちはだいぶ楽になりました。
先日久しぶりに夫に食事を作る機会があったのですが、とても幸せな気持ちでした。
夫には従順している感じに見えたといわれてしまいましたが。
「必ずやり直す」という意味ではなく、どっちにしても向き合って考えていってほしいという意味で別居解消をお願いしていますが、この自宅で私といると嫌な思い出が甦り(責めたりしたこと)辛いそうです。
別居解消は夫の意に反していることなので思いやってないことになるのかもしれません。
焦らずゆっくり自分の気持ちを伝えていっておりますが、夫からはその度に「今更もういいよ」と言われ続けます。
夫の気持ちもよくわかるのですが、どう話していいのかわからなくなります。
何かアドバイスをお願いいたします。
カウンセラー
三島桃子
りりさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろ
しくお願いいたします。ご主人との別居後、いろいろなプロセスを経て、りりさんの気持ちは少しずつ変化し
てきたようですね。その変化があったからこそ、ご主人も自分の不満を口にすること
ができたのでしょう。ご主人の思いを聞いて、りりさんも努力できるところは努力さ
れたようで、全体としてはお互いにとっていい流れだと思います。

とは言っても、現時点でご主人としては離婚したい、りりさんは修復したい、という
ことで、二人の考えが一致しない状態です。ここから修復に向けてできることを見つ
けたいところですね。

りりさんは

>夫は私とは「価値観が違う」「物の考え方が違う」だから
>「もう無理だ」といい続けます。
>私はだから無理なのではなくお互いにきちんと伝えあって
>理解し合う作業をしてこなかったからダメだったんだと思
>っています。

と書いてくださっていますね。ここに隠れたポイントがあるように感じます。

りりさんは、おそらくどちらかというとしっかり者なのではないでしょうか。あるい
は、しっかり者であるべき、という発想があるのではないでしょうか。どちらであっ
ても、「ちゃんと、きちんと」という発想がいろんな場面で出てくるのではないかと
思うのですがどうでしょう。

たとえきつい言葉を使わなくても、この「きちんと発想」が、男性にとって負担にな
るということは意外と多いのです。ですから、「きちんと伝えあって理解し合う作業
をしてみましょう」とか、「必ずやり直すということでなくてもいいからちゃんと向
き合って考えましょう」と言われても、男性としてはあまり乗り気にはならないのが
普通です。

まれに、理解し合う事や向き合うことの大切さをわかっている男性もいますが、ほと
んどの男性が逃げ腰になるのです。私たち女性が思っている以上に、男性にとって
パートナーである女性の存在というのはとても大きくて、その分怖いのかもしれませ
ん。

女性の発想でいくと、りりさんのように考えるのはごく当たり前の正攻法だと思いま
す。でも男性にはなかなか通用しない。関係がうまくいっている時でもそんなもので
すし、関係が壊れそうになっているならなおさらです。

つまり、修復のためには、「きちんと理解し合う」とか「お互いちゃんと向き合う」
ということは手放した方がうまくいくことが多いのです。こちらは夫のことを理解し
てあげる。気持ちをしっかり夫に向ける。でも同じことを夫に求めない。夫に対する
コントロールを手放す。自由にしておいてあげる。とにかくそのままの夫、向き合っ
てくれないなら、そういう夫を温かい気持ちで受け入れる、本音でそれができる自分
になる。

これができた時、男性はやっと安心することができます。そのままのオレを愛してく
れるんだな、オレを変えようとしたりしないんだな、と。そして、自然と生き生きし
てきます。それはまるで枯れかけていた樹が命を蘇らせるようです。

元気が出てくると、余裕ができます。余裕ができると、かつては無理だった、理解し
合うとか向き合うとかいうことが少しできるようになってきます。でもそれは女性側
が想定するような形でというよりは、日々のちょっとした出来事の中でふっと実現さ
れます。

けれども、手放す時にそれを期待するとうまくいきません。この先理解し合うことが
なくてもいい、それでも私はこの人を心から受け入れる。弱いところは弱いままでか
まわない。この人が何も変わらなくてかまわない。本気でそう思えるということが
「コントロールの手放し」です。

>この半年それぞれの育った環境や性格などをもう一度見直し
>て、どんな自分になりたいかと考えた時にやはり夫を愛して
>いる自分がいて、そんな夫と一緒に生きていきたいとブレな
>い気持ちがあるのです。

ご主人が今後向き合おうとしてくれることがないとしても、この気持ちは変わりませ
んか?

「でも、それでいいの?」と思われるかもしれません。実は案外それでいいんです。
理解し合えたり向き合えたりすることはそれはそれで素晴らしいことですし、それが
できているご夫婦もいるでしょう。でもほとんどの夫婦は、もっとこう、「ちゃんと
してない」ものなんです。

そんなにちゃんとしてないけど、二人の結びつきはしっかりしている。お互いを大切
に思っている。だったら何の問題もないのです。そもそも、男性と女性は考え方が違
うところが多いので、そうそう理解し合えるものではありません。それでいいじゃな
いか、という大らかさがないと、男女関係はぎすぎすしたものになりがちです。

例えば、あるご夫婦の話なのですが、ご主人がある日奥さんから言われたそうです。
「あなたは本当にいくら言ってもできないのね~、それがやっとわかったわ!」と。
そして、「この人はそうなんだ!」と新鮮な驚きとともに納得した奥さんは、その後
以前より優しくなったそうです。女性が当たり前にできることやわかることが、男性
にはピンとこないことも多い。もちろん逆もあるでしょう。それならそれでいいか、
と思えると、お互いが幸せです。

また、浮気している夫を、「浮気をやめなくても受け入れる」と覚悟された方もいま
す。結果、二人の絆はしっかりしたものになり、浮気もなくなりました。よく覚悟さ
れたなと思いますが、それはそれで、覚悟できるだけの何かがあったのだと思いま
す。

それぞれの夫婦にはそれぞれの関係や事情がありますから、このようにならなくては
いけないというわけではありませんし、むしろもっと違う選択が二人にとってベター
な結果(たとえ離婚したとしても)につながる場合もあると思いますが、こういうや
り方もあるわけです。

ただただ、ありのままのご主人を受け入れる。りりさんにとってどうでしょうか?

抵抗感や疑問があるとしたら、そこにもいろいろなヒントが隠れていると思いますの
で、その際は電話カウンセリングなどもご利用してみてください。

りりさんのこと、応援していますね。ご相談いただきありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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