妻に離婚を納得してもらう方法

相談者名
noby
離婚したいのですが、応じません。
どのように妻を説得すればいいですか。
1月に転職しましたが、仕事がハードで、家にいる時間がなく、会話もなくなりました。
妻も話し相手がいないことから、互いにイライラし、喧嘩ばかりでした。
4月は咳が止まらず、体調が最悪でした。
4月20日には、熱もあり、休日なのに口をきかず、娘の相手もしませんでした。
妻が、たまりかね里に帰りました。
過去も帰ると言っては、引き止めましたが、そういうやり取りがしんどくなりました。
別居中、毎日電話で喧嘩になりました。
仕事の悩みを話しても頭ごなしに否定されました。
咳がひどいのに、電話が長時間に渡り、明日話そうといっても、聞き入れませんでした。
妻とは付き合っている時から、いつも私が折れ、非がなくても謝ってきました。
司法浪人をしていることも責められ、結婚するよう迫られるなど、価値観も違いました。
しかし、9年付き合ったことに責任を感じ、司法試験の断念を機に結婚しました。
結婚すれば、安心し、私のことも理解してくれると思ったからです。
しかし、期待は甘く、結婚式の準備や育児ストレスで当たられ、失望しました。
5月、妻に離婚意思を伝えました。
妻は驚いて帰ってきました。
離婚したくないとすがりました。
しかし、優しさを見せることは、良くないと考え、酷い態度を取ってきました。
6月、内緒で妻のご両親に離婚意思を説明に行きましたが、ご両親はやり直してくれと頑なでした。
7月、両家の親を交え話し合いましたが、変わりません。
8月、給与口座を勝手に変更しました。
妻も辛抱できなくなり、刺すぞや娘に何するかわからんぞと言いました。
私は落ち着かせる為、やり直すと言いました。
12月6日、私の風呂の隙に、浮気を疑わせるメールを妻の携帯に転送されました。
問い質しましたが、いざという時の証拠やと言い、削除に応じませんでした。
又不倫をする娘の親にも責任があると言いました。
しかし、メールは、同僚とのものであり、会社に告げられたり、その女性や家族にまで迷惑がかかってはいけないと考え、又この女性を本気で愛している為、絶対に削除しなければと思い、妻の携帯電話を力ずくで壊しました。
妻は一人で娘を育てることに不安を抱き、人生を悲観し娘を道連れにして死ぬと言いました。
落ち着かせる為、考え直すと言いました。
妻が離婚しない意思は固く、別れたいなら、ちゃんと説明しろ、誠意を見せろと言っています。
カウンセラー
大門昌代
nobyさん、はじめまして。大門と言います。よろしくお願いします。
nobyさんは離婚したいが、奥様がそれに応じないので、どのように奥様を説得すればいいのか。離婚を納得してもらえる方法をということでのご相談ですが、まず最初にお伝えしたいのは、「説得」というのは、「よく話して、相手が納得すること」であるということです。
「よく話す」ということが、必要です。
何をよく話すかというと、「nobyさんの気持ち」です。
nobyさんが、離婚しようと決意されたのには、様々な理由があるはずです。●仕事がハードで、家にいる時間がなく会話もなくなった。
●奥様の話し相手がいなくて、お互いにイライラし、喧嘩ばかりであった。
●体調不良で、娘さんの相手をしなかったら、奥様が実家に帰ってしまった。
●奥様が実家に帰ると言う度に引き止めてきたが、やり取りがしんどくなった。
●別居中、毎日電話で喧嘩になった。
●仕事の悩みを話しても、頭ごなしに否定された。
●体調が悪い時に、電話が長時間になり、明日話そうと言っても、聞き入れてくれなかった。
●付き合っている時から、非がなくてもいつもnobyさんが、謝ってきた。
●司法浪人をしていたときも、責められ、結婚するように迫られた。
●9年付き合ったことに責任を感じていた。
●結婚すれば、nobyさんのことを理解してくれると思ったが、そうはならなかった。
●結婚式の準備や育児ストレスで当られ、失望した。

ご相談文に書いてくださっている内容からだけでも、上記のような理由があると思うのですが、奥様によく話していただきたいのは、「あんなことがあった」「こんなことがあった」ではなく、「あんなことがあった時、nobyさんはどういう気持ちだったか」「こんなことがあった時、nobyさんは何を感じたのか」という事です。

「仕事がハードで、家にいる時間がなく会話がなくなった時、とても寂しい気持ちだった」
「お互いにイライラして、喧嘩ばかりだった時、仲良くしたいと思った」
などのように、その時にnobyさんがどういう気持ちだったか、どんな感情を感じていたのかを、奥様に話す必要がありますね。
もちろん、例として書かせていただいただけですので、nobyさんがその時に感じた気持ちは、例として書かせていただいたものとは違うものかもしれません。
nobyさんが、感じた気持ちを伝えることが大切です。

その時に気を付けていただきたいのは、相手を責めるような言い方をしないことです。
「会話がなくなって、寂しい思いをしたのは、君が優しくないからだ!」と言われれば、相手は責められているとお思いますから、当然身を守る為に反撃してきます。
ですから、相手を責めるのではなく、「僕は、会話がなくなって、とても寂しい気持ちだった」と、単に自分の気持ちを伝えることが大切です。
自分が嫌な感情を感じても、相手のせいにしない。つまり、大人の対応です。

nobyさんと奥様は、今は喧嘩状態です。
喧嘩するということは、とても大きな怒りが出てきていることと思います。
怒りを感じることは、悪い事ではないので、感じていいのですが、相手に伝える時に怒りをぶつけてしまうと、喧嘩が収まるどころか、どんどんエスカレートしていってしまいます。
お互いがお互いの主張を繰り返すだけで、何も前には進まないのです。
怒りは、感情の蓋と言われています。
怒りの下には、別の感情があり、その感情が出てこないために、怒りを使って蓋をしているというわけです。
奥様とお話しをされる時は、怒りをぶつけるのではなく、怒りの下にある別の感情を伝えることが大切なのです。
怒りの下にある感情は、「愛して欲しい」「助けて欲しい」「わかって欲しい」の3種類に分類されると言われています。

喧嘩ばかりになるのではなく、本当はもっと奥様に愛して欲しかったのではないでしょうか?
仕事の悩みを話した時に、否定するのではなく、奥様に助けて欲しいと思っていたのではないでしょうか?
司法浪人されていた時、どんな気持ちで頑張っているか、わかって欲しいと思っていたのではないでしょうか?
この気持ちをうまく伝えられなくて、nobyさんは怒っているのかもしれませんね。
もちろん、伝えたからと言って、奥様が理解してくれるかどうかはわかりません。
でも、伝えない事には、奥様も理解のしようがないのです。
離婚の意思を伝えた時に、驚いて実家から奥様が帰ってこられたようですが、驚いたぐらいですから、nobyさんがどんな気持ちを感じて、離婚を決意したのか、まったく理解できなかったのだと思いますよ。
まずは、nobyさんが離婚を決意した理由と、その時に感じた感情を怒りをぶつけることなく、伝えることをおすすめします。

そして、nobyさんが話したあとで、奥様の本当の気持ちもよく聞いてあげる必要がありますね。
「愛して欲しかったのだろうか?」「助けて欲しかったのだろうか?」「わかって欲しかったのだろうか?」そんな気持ちで、奥様の話を聞いてあげてください。
奥様は、nobyさんを責めたり脅したりするような口調で、話されるのかもしれませんが、その言葉の中に「愛して欲しい」「助けて欲しい」「わかって欲しい」が、隠れていないかよく聞いてあげてください。

人間は、欲しいというニーズがあります。
それが、叶えられないと悲しい想いをしますし、叶えてくれない相手を責めてしまうこともあります。また、ニーズが叶わないならもういい・・・と、諦めてしまう場合もあります。
nobyさんは諦めてしまい、奥様はnobyさんを責めているというのが、今の現状だと思います。
でも、どちらも相手に叶えて欲しいニーズがあったからこそ、諦めたり、責めたりしてしまうのだと思いませんか。
最初から何も望んでいなかったのだとしたら、諦める必要も、相手を責める必要もありませんからね。
お互い、相手から欲しいものがあったという事です。

nobyさんは、気付いておられないかもしれませんが、実はご夫婦は、とてもよく似ておられる部分を持っていますよ。
nobyさんは、言いたいことや、思ったことを言わないで我慢する。
奥様は、言いたいことや、思ったことを言わないで態度で表す。
二人とも、言いたいことや、思ったことを、言葉で伝えないというところが、似ていますね。

伝えたいこと、叶えてほしいニーズをどうして伝えられないかと言うと、相手に「それは無理」と、断られるのが怖いからなんです。
ご夫婦二人ともが、相手から拒否されるのを、恐れていたのかもしれませんね。

nobyさんにしてみれば、奥様は言いたいことを言っておられると、思われているでしょうが、実は奥様も本当に言いたいことは、言えていないようですよ。
度々実家に帰ろうとされていたようですが、おそらく本当に帰りたかったわけじゃなく、何か言わなくてもわかってほしい事があり、でも言葉で伝えることができないので、「私の態度で察してよ!」という感じでの行動ではないかと思います。

ご夫婦の間にある問題は、コミュニケーションの問題です。
長年一緒におられますが、二人とも本当に伝えたいこと、わかってほしいことを、言葉にして伝えることが、できていないように思います。
奥様が「ちゃんと説明しろ、誠意を見せろ」と、おっしゃっているのは、nobyさんの気持ちを、奥様がわかるように説明してほしいということではないでしょうか。
もちろん、奥様もご自分の気持ちをnobyさんがわかるように、ちゃんと言葉にして説明はしておられません。
そのことに、苛立ちも感じられるでしょうが、そこで争っても仕方ありません。
まずは、本当に感じている気持ち、感情を誠意を持って相手に説明することから、はじめた方がいいですね。

奥様に離婚を納得してもらうために話すというよりも、今まで伝えることができなかった想いを話すという方がいいと思います。
離婚を納得してもらうために話すと、離婚したいnobyさんと、離婚したくない奥様で対立が生まれてしまいますからね。
奥様と、どちらの言い分を通すかという競争をするのではなく、ご夫婦が今までやってこなかった、本当の気持ちを誠意を持って、大人の対応で話し、また奥様の気持ちを理解するよう努力するというのが、今のテーマかもしれませんね。

また、メールをしていた女性ですが、この方との連絡は、ご夫婦の進む方向が決まるまでは、控えられたほうがいいと思います。
まずは、奥様との本当のコミュニケーションからです。
それが、誠意ある対応だと思います。

また、お一人で抱え込まれると大変な問題だと思いますので、よかったら電話カウンセリングなどご利用下さいね。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。