着信拒否の理由

相談者名
スマイリー
現在大学生(男)ですが,高校時代の後輩(女)に着信拒否(電話)されました。(メールは繋がる、返信なし)
思い当たる節がなく、驚いています。高校時代は普通に話したりメールしたりしていたのですから。
電話はあまりこれまでしたことはなかったのですが、
先日,久しぶりに電話連絡したところ
一度目:話し中
二度目:(1度目から数分後)電源が入っていなかった
三度目:(2度目から数十分後)電源が入っていなかった
四度目:(翌日の午前中)話し中
以上より,諦めるとともに,着信拒否と判断しました。
その後輩はとても優しく、到底,そんなことをするとは思えない人なのです。しかし,上下関係を気にしすぎる人で,ちょっと緊張気味かな?と思うようなことも少なからずありました。1つ上の人に使う?と思うような丁寧すぎる敬語を使うことさえありました。
こちらが気軽にメールを送ったつもりでも,「どう返せば良いか分からない」と言われたこともありました。部活をしている時(同じ部ではなかったので、見た感じ)は,かなり生き生きしていて,はつらつな一面もありました。ただ,普段は大人しく,控えめな印象です。「群れる」ことをあまり好まず,一人でいたことが多かったようにも思います。本人いわく,「男性と話す機会は少ない」そうなので,(女友達といることもそんなに多くはなかったように思います)対人関係があまり得意ではない子なのかもしれない,とも考えられます。
いずれにせよ,陰湿な性格の印象とは正反対という性格の印象が手伝い、信じられない気持ちです。考えられる理由としては
(1)私が苦手 (性格・容姿・言動など)
(2)男性と話す機会がなく,男性全般に苦手意識がある
(3)先輩との人間関係形成に不慣れ
(4)人間関係形成自体があまり得意ではない
ですが、私一人では何とも言えません。
彼氏が出来ると他の男性と関わりたくなくなり,着信拒否をすることがある」というのを知人から聞いたことがありますが, 今回の場合は,その理由が一番ましだよな,と思っています。彼氏がいるのかは分かりません。
それより、もし私に苦手意識があったとしたら、と考えると,辛いですね。
一体何故着信拒否されたのでしょうか?
カウンセラー
中山けんたろう
スマイリーさん、はじめまして。
ご相談を担当させていただきます、中山けんたろうです。
よろしくお願いいたします。さて、「一体何故着信拒否されたの」か。
今までの彼女との関係を振り返り、いろいろと分析されていらっしゃるところに感心いたしました。
本当のところがわからないままであることに納得されていない、裏を返せば、「なんとか納得したい・・・」というお気持ちの現れなのだと思います。

「あの優しい彼女がなぜ着信拒否をするのか・・・」
気持ちの持って行き場がないような状態なのではないかと思います。

このような時は、少し別の視点でお二人の今までの関係を振り返ってみられることをお奨めしたいと思います。

今回お寄せいただいたご相談内容は、彼女が実際におっしゃっていたことを別にすると、基本的にスマイリーさんから見た経緯や彼女の印象ですね。
逆に、「彼女から見た」経緯やスマイリーさんの印象、そして、関係はどのようなものだったと思われるでしょうか。
つまり、彼女の視点で、今一度今までの関係を振り返るということをやってみていただきたいのです。

彼女が本当に着信拒否をしたかどうかは、実際のところわかりません・・・よね。
なぜ、スマイリーさんはご自身で「彼女が着信拒否をした」と判断されたのでしょうか。

お書きいただいた内容をシンプルに表現してみると、「4回電話をかけてみたけど、すべてつながらなかった」ということになりますね。
5回目の電話がつながるかもしれません。
(とはいっても、5回目の電話をかけることをお奨めしているわけではありませんよ。)

ところが、4回目がつながらなかった時点で、スマイリーさんは「これは着信拒否に違いない」と思い至ったわけです。
なぜ、そのように思われたのでしょうか。

彼女とは今までと同じように、これからも何らかのつながり、つまり、電話やメールで彼女とつながりを持ちたかったわけですよね。
高校時代と同じように、彼女に気軽に電話やメールをして、彼女に応えて欲しかったのだと思います。
でも、スマイリーさんは、「彼女はどうやら自分と同じようには思ってくれていないらしい」と感じられて、それで、「着信拒否をされた」とご判断されたのではないでしょうか。

さて、スマイリーさんは、今後、彼女とはどのような関係を続けていきたかったのでしょうか。
スマイリーさんが、『なぜ、彼女に電話やメールをされるのか』、今回のご相談の中ではその目的や意図については、はっきりとお書きいただいていないと思うのです。
書かれていないことについて、「よい」とか「悪い」ということを申し上げたいのではありません。
あえて、意識的に書かれなかったのでしょうか。
それとも、無意識的にその部分には触れなかったのでしょうか。

確かに、後輩に電話やメールをするのに、いちいち明確な目的や意図が必要というわけではないと思います。
でも、「彼女にとっては」(ここが重要です)、スマイリーさんから電話やメールがくる目的や意図を知りたかった、言い換えれば、「必要だった」のではないでしょうか。

「先日、久しぶりに電話連絡をした」とお書きいただいていますし、「電話はあまりこれまでしたことはなかった」ともお書きいただいています。
それなのに、なぜ、久しぶりに彼女に電話をされたのでしょうか。
なんのためだったのでしょうか。

「(彼女が着信拒否をする理由に)思い当たる節がなく、驚いています。」ともお書きいただいていますね。
驚かれたと思います。
今までと同じように電話ができると思われていたからですよね。

一方、「彼女にしてみれば」(ここも重要です)、例えば、
「なぜスマイリーさんから電話がかかってくるのか、思い当たる節がなく、驚きました。」という気持ちだった可能性はないでしょうか。

そして、もう一つの視点としては、自分自身への理解を深めるということをやってみていただきたいのです。

スマイリーさんご自身は、彼女のことをどのように思っていらっしゃったのでしょうか。
例えば、「気軽に電話やメールができる後輩」として見ていらっしゃったのでしょうか。
それとも、彼女に好意を持たれていて、将来、彼女と交際することを期待していらっしゃったのでしょうか。
スマイリーさんの思いはどのようなものなのだったのでしょうか。
そして、ここが一番のポイントなのですが、その思いは彼女に伝わっていたのでしょうか。

「高校時代は普通に話したりメールしたりしていたのですから。」とお書きいただいていますね。
でも、彼女も新しい人間関係ができたり色々な経験を積んだりする中で考え方が変化し、「好き・嫌い」や「苦手意識のある・なし」は別にして、今までできていたことができなくなることは十分に考えられることだと思うのです。

「「こちらが気軽にメールを送ったつもりでも、「どう返せば良いか分からない」と言われたこともありました。」と書いていただいています。
その時、スマイリーさんは、彼女からどのような返事が欲しかったのでしょうか。

今回の件は、このように捉え直すこともできるのではないかと思います。
『彼女は、スマイリーさんの気持ちがわからなかったから、どのように返事をすればよいのかわからなかった。だから、電話に出られなかった・・・。』
彼女は、ただ単に、「どのように応えればよいのかがわからなかった」だけかもしれません。

「もし私に苦手意識があったとしたら、と考えると、辛い」についても少し触れさせていただきますね。
なぜ、彼女に苦手意識を持たれると辛く感じたのでしょうか。
確かに、他人から苦手意識をもたれたと感じた場合、あまりよい気分はしないものですね。
例外としては、こちらも相手に苦手意識を持っていて、あまり関わり合いたくないと思っている相手から苦手意識を持たれて距離を取られる場合です。
そのようなケースはむしろ好都合なのかもしれません。

そうではなくて、スマイリーさんは辛いと感じられましたね。
例えば、スマイリーさんは彼女のことが好きなのに、彼女がスマイリーさんに苦手意識を持っていると思い、「自分の思いを受け止めてもらえない」と思われたから辛いのでしょうか。
それとも単に、「普通に話したりメールできる相手を一人失ったことが辛い」のでしょうか。

スマイリーさんからのご質問に話を戻しますね。
「一体何故着信拒否されたのか」

ここで、あえて私からスマイリーさんに質問です。
『なぜ、着信拒否された(と判断した)ことが、スマイリーさんにとって問題になるのでしょうか。』

彼女はスマイリーさんにとってどのような存在だったのでしょうか。
スマイリーさんご自身が、「彼女のことをどのように思っていたのか」ということに向き合ってみられると、今までよりも自分自身に対する理解が深まってスマイリーさんのこころが成長します。
それに伴って、スマイリーさんの人間関係に関する考え方や捉え方も成長し、自然と人間関係が変化していくものなのです。
スマイリーさんの思いを彼女にわかるような表現で伝えることができたとしたら、彼女の本当の気持ちがわかり、どのような形になったにせよ、ご自分なりに納得のいく関係に変化していったのではないかなと思います。

自分のことを受け止めてもらえないことは本当につらいものだと思います。
また逆に、相手のことを受け止めてあげられないことも、同じようにつらいものなのかもしれませんね。

スマイリーさんが今回のことを通して学ばれたことを今後の人間関係に活かすことができれば、今回のことは「問題」ではなく、「よいきっかけ」に変わっていくものなのです。
今回ご相談をお寄せいただいて本当によかったと思います。
今回の件を、「よいきっかけ」に変えていきましょう。

その手段として、カウンセリングサービスでは、電話カウンセリングや各種の講座、ワークショップを提供させていただいています。
電話カウンセリングでは、私をはじめ多くのカウンセラーがご相談をお待ちしています。
お気軽にご利用いただければと思います。

この度はご相談いただきましてありがとうございました。

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