言葉遣いについて

相談者名
おふじ
宜しくお願いします。

日常生活をしている中での、ふとしたシーンで、
ちょっとイラッとすることがあった時、
思わず、すぐ汚い言葉を発してしまいます。
(勿論相手には聞こえませんが)

例えば、車を走らせている時、
マナーの悪い走り方をするタクシーに対して
「この○○○がっ!」
とか。

スピリチュアルに傾倒しているわけではありませんが、
巷では「言霊」なるものも良く聞かれるし、
私自身、他人が汚い言葉を発しているのを聞いた時、
すごく不快な気持ちになるので、このような事は
したくない、美しい、きれいな日本語をしゃべって、
内面から美しくなりたい、と常々思っているのですが、

どうしても、気に障る場面に遭遇したとき、
カチン、と来た次の瞬間、すでに言葉を発しているのです・・・

ひどい事に、それを言いながら「私、今、汚い言葉言ってる」
と自覚さえしているのです。
しかし、言った後は、一種の爽快感さえ感じる事があって・・・
でも言った後は、勿論毎回自己嫌悪です。

私なりに色々考えてみたんですが、私が小さい頃、
私の父親は、自分の気に入らない事や他人の行動などに対して、
「あの○○が!」とよく罵詈雑言を言っていました。
(ちなみに、我が子に対しては言葉の暴力や虐待などは全く無かったです)
幼心に「いやだな・・・」と思っていた事を覚えています。

この突発的に言う感じが、当時の父親に似ているな、と。

このような幼少期の家庭環境が、子供の私の人格形成に・・は言い過ぎかもしれませんが、何らかの影響を与えているのではないかと。

改善策など、何かありましたら、宜しくお願いします。

カウンセラー
鶴園みあ
おふじさん、はじめまして。
このたびは、無料相談コーナーにご相談をお寄せいただき、本当にありがとうございます。
今回、お返事をさせていただきます、カウンセラーの鶴園みあと申します。
宜しくお願いいたします。

さて、おふじさんは、美しい日本語をしゃべることを心がけていらっしゃるとのこと、とても素敵なことですね。

そうなさることで、周りの人たちが気持ちよくいられるようにしよう、そして、ご自分も内面から美しくなろう、という、おふじさんの周りへの深い思いやりや、向上心、そして高い美意識が感じられます。

そういったお心がけをなさっている時点で、すでに、おふじさんは、とても美しい方だなあ、と私は思ってしまうほどです。

でも、日常のふとしたシーンでイラっとなさったときに、思わず汚い言葉を発してしまわれ、そんなご自分を「嫌だな」と感じていらっしゃるのですね。そして、そんなご自分をなんとかしたいと、ご相談くださったのですね。

できることなら、どんなときでも汚い言葉を発せずにいられるようになりたい、そう思いますよね。

もっと言えば、汚い言葉を発してしまうようなイラっとした気分になることそのものが、嫌だったりしますよね。

おふじさんは、「美しい言葉を使おう」と心がけていらっしゃるので、ふだん、気分がよくて余裕があるときであれば、汚い言葉を発したりなさらないと思うんですね。

でも、イライラなさったり、腹が立ったりすると、つい汚い言葉を発してしまわれるのですよね。

ということは、汚い言葉を発せずにいられるようになるには、おふじさんが、いつもご機嫌な状態でいることが大切ということになります。

でも、おふじさんだけでなく、人は誰でも、いろんな感情を日々感じています。ときには、楽しかったり、嬉しかったり、ときには、悲しかったり、寂しかったり、そして、ときには、イライラしたり、腹が立ったり。

だから、イライラしたり、腹が立ったりするときがあっても、それは人としてごく自然なことなんですね。全くそうならないようにしようとしても、それは到底無理なことかもしれません。

そして、イライラしたり、腹が立ったときに、乱暴な言葉、汚い言葉を発してしまうのも、ごくごく自然なことなのではないでしょうか。

私も、カウンセラーという仕事柄、極力美しい言葉、ポジティブな言葉を使うよう心がけてはいますが、それでも、プライベートで、イライラしたりすると、とてつもなく汚い言葉を吐いてしまうことだってあります。

おふじさんのすごいところは、それでも、直接相手にその言葉をぶつけていらっしゃらない、ということです。

私を含め、多くの人は、あんまり腹が立つと、つい、直接、相手に汚い言葉をぶつけてしまうものですから。

そして、汚い言葉を言ってしまった後は、一種の爽快感さえ感じられる、とのことですが、それも、ごくごく自然なことなんですね。

大声で、思いっきり、怒りや苛立ちを汚い言葉に乗せて吐き出した後の、気持ちいいこと、気持ちいいこと!!

私なんて、「はあ~~~、スッキリした!」と思わず言ってしまいそうになるくらいです。

でも、おふじさんは、爽快感を感じているご自分をも責めていらっしゃいませんか?

日々暮していれば、イライラや怒りといったネガティブな感情は、どうやったって出てくるもの。
それは、喩えは汚いですが、ウンチと一緒なんですね。

聖人君主であっても、美しい女優さんであっても、人間であれば、必ず出てくるもの。ウンチも、ネガティブな感情も、一緒なんです。

そして、身体の中で作られたウンチは、ちゃんと外に出しちゃいますよね。出さずにずっと溜めていたら、病気になってしまいますから。

ネガティブな感情も同じなんです。ご自分の中に湧いてきたら、抑圧せずに、ちゃんと感じてあげて、吐き出すことが大切なんです。抑圧して溜めていたら、心がしんどくなって、元気を失ってしまいますから。

そして、ウンチも、ネガティブな感情も、吐き出してしまうと、後はとっても爽快ですよね。で、気分がよくなれば、また、美しい言葉をしゃべることができると思うんですね。

ところが、おふじさんは、吐き出した後も、そんなご自分を責めて、自己嫌悪に陥ってしまうのですね。自己嫌悪という感情も、あまり気分のいいものではありませんよね。せっかく、ネガティブな感情も吐き出して、気分爽快になれるはずのところなのに、ちょっともったいなくないですか?

とても逆説的に感じられるかもしれないのですが、美しい言葉をいつも話せるように、いつもご機嫌でいるためには、ネガティブな感情が出てきたときに、思いっきり、それを吐き出すこと、そして、汚い言葉を言ってしまうご自分も許してあげること、が大切なんですね。

おふじさんは、幼いころに、お父さんが暴言を吐いている姿をみて、「嫌だな」と感じていらっしゃったんですね。

幼い子供にとって、尊敬すべき存在、大好きな存在であるはずのお父さんの、そんな姿をみてしまったら、「嫌だな」「みっともないな」と感じてしまうかもしれませんし、「怖い」とも感じていたかもしれませんよね。

もしかしたら、この幼いころのご経験から、おふじさんは、暴言を吐くお父さん、ネガティブな感情を表現するお父さんを嫌うようになり、あのお父さんのようになりたくなくて、汚い言葉を言うことをご自分に禁止し、そして、ご自分の中のネガティブな感情をも嫌って、抑圧する癖が、知らず知らずのうちについてしまったのかもしれませんね。

でも、ネガティブな感情を嫌って、抑圧すればするほど、思わぬときに爆発する可能性が高くなるんですね。しかも、ものすごい威力で。

穴のあいた袋に水を入れていっても、ちょろちょろと穴から水が漏れていって、袋が破裂することはありませんが、密閉された袋に水を入れていったら、パンパンに膨れ上がって、思わぬタイミングで、破裂しますよね。このときの水の飛び出る勢いはすごいですよね。感情も同じなんです。

おそらく、おふじさんが、ふとしたときに、「思わず」汚い言葉を発してしまう、「瞬間」的に発してしまう、「今、汚い言葉を言ってる」と自覚さえしているのにコントロールが効かず、汚い言葉が出てしまう、というのも、抑圧されて溜まりに溜まったネガティブな感情が爆発しているからなのではないでしょうか。

汚い言葉を発するきっかけとなっている出来事やそれに対するイライラはさほど大したものでなくても、日ごろから、ちょっとしたイライラや腹立ちなどを知らず知らずのうちに我慢して抑え込んで、溜めこんでいるために、その上に、ちょこっとイライラが上乗せされただけで、限界点に達して爆発してしまう、のかもしれません。

これは、おふじさんのお父さんにも言えることかもしれないんですね。

でも、おふじさんと同様に、お父さんのすごいところは、我が子に対しては言葉の暴力や虐待などは全くなかったという点です。

お父さんもまた、ご自分のネガティブな感情を嫌い、我慢して、溜めこんでしまう人だったのかもしれませんが、あの罵詈雑言が実は、唯一の「ガス抜き」の役割を果たし、感情の爆発を我が子に向けてしまうことを防いでいたのかもしれません。

まあ、できることなら、罵詈雑言を言ってしまう前に、もっと上手にガス抜きしていてくれたら、おふじさんも嫌な思いをせずに済んだんですけどね。でも、これが、不器用なお父さんの精いっぱいの愛だったのだと思うのです。

おふじさんは、お父さんより一歩進んで、もっとこまめに、もっと上手に、ガス抜きをしませんか?

日ごろから知らず知らずにしてしまっている、ネガティブな感情の抑圧、我慢を少しずつ外していくのです。
ネガティブな感情を溜めこまずに、こまめに、スムーズに吐き出せるようになれば、爆発を起こすこともなくなりますよね。

ネガティブな感情を吐き出す方法は、いろいろあります。
思いっきり暴言を吐くという方法以外にも、わあ~~~!っと叫んでみるとか、クッションやぬいぐるみをサンドバック代わりにボコスカ殴るとか、お友だちに思いっきり愚痴を言うとか、床に寝っ転がって駄々っ子みたいに手足をバタバタ暴れてみる(私は主にこれです。)とか、他にも人によって様々です。

最初は、どうしても今までの癖で、汚い言葉を発するという方法で発散させることしかできないかもしれません。

でも、そんなご自分も許してあげていただきたいのです。

だって、そうすることで、周りの人にぶつけずに済んでいるのですから。それも、おふじさんの無意識の愛なのですから。

そして、少しずつでいいですから、他の方法も試してみていただきたいんですね。おふじさんの場合、日ごろから知らず知らずのうちにネガティブな感情を溜めこんでいらっしゃる可能性が高いので、できれば、「あ、今、イラっとしてる」という自覚症状が出る前の段階(自覚症状が出たら、おそらく、次の瞬間には汚い言葉が出てるでしょうから。)、「なあんか、今日はモヤモヤしてるかも~」ぐらいのときに、こまめに、やってみるといいかもしれませんね。

心理学では、「怒りは、感情の蓋」と言われています。何か他の感情を我慢して抑圧するために、怒りという感情が出てきたりするんですね。おふじさんの場合も、イライラや腹立ちの下には、何か他の感情が隠されているのかもしれません。

ですから、先ほどの方法で吐き出していくうちに、それらが出てくる可能性もあります。

もしかしたら、それは、「恐れ」や「不安」なのかもしれませんし、「寂しさ」や「諦め」なのかもしれませんし、「嫉妬」の可能性だってあるんですね。

日ごろの抑圧や我慢を少しずつ外していきながら、これらの感情も見つけていって、解放していってくださいね。

そうしていくことで、おふじさんが、心の「デトックス」をこまめに、スムーズにできるようになって、おふじさんの楽でご機嫌な時間が増えれば、少しずつ汚い言葉を発することも減っていきますよ。

また、ネガティブな感情を吐き出したり、怒りの下の感情を見ていくのには、カウンセリングをご利用になられるのもいいと思います。

もしも、必要であれば、私たちカウンセラーにもお手伝いをさせてくださいね。

このたびは、ご相談いただき、本当にありがとうございました。

鶴園みあ

この記事を書いたカウンセラー

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