やりたいことを素直に言えない

相談者名
ゆきえ
彼氏に「結婚したい」ということが素直に言えません。言えなくて、時間ばかり過ぎていき悶々としてます。

子供のときから自分のやりたいことや欲しいものを素直に言うことが苦手でした。
○○を買って欲しい、○○をやりたい、といったことが両親にはなかなか言えませんでした。
私が言わなくても察して話しかけてくれればいいのにと悶々とし、いつ自分から話を切り出そうか悩むことがしょっちゅうでした。

苦悩しながらも、両親に気持ちを伝えて、最後は自分のやりたいことを実現してきました。
でも、自分の気持ちを話すときは、なぜか感情が高ぶってしまい、涙が出てしまいます。
泣くほどのことを言っているわけでもないのに・・・と、自分が嫌になります。
両親には、「欲しいならもっと素直に言えばいいのに・・・」と言われたこともあります。

大人になってからは大抵のことは自分でできるし、買えるので悶々とすることも少なくなりましたが、いまでも両親に対して自分の気持ちを話すのはすごく苦手です。
何でも話せる仲の良い母娘を見ると、とてもうらやましくなります。

素直に話したところで、相手が傷つくようなことを言っているわけでもないし、むしろ、両親だって素直に話してくれたことを嬉しいと思ってくれると思うのですが・・・。

こうなってしまった原因が自分でも分かりません。
強い拒絶感を味わうような経験、暴力、裏切りといったものは記憶にはありません。
平凡な家庭で、すごく裕福といったわけではなかったですが、私がやりたいことは否定しないで極力やらせようと、親も応援してくれました。

でも、両親に金銭的な面で負担をかけてしまう・・・と遠慮しているところは常にあったかもしれません。
父も母も毎日一生懸命働いていて、何とか家計をまわしている状態なのかなーと子供の私は思っていました。
だから、お金のことをすごく気にして、極力負担はかけたくないと思ってました。

ちなみに、学校や会社では、全くそういう性格には見られていないです。
明るく快活で、どちらかと言えば自分の意見もハッキリ言う人と思われてます。

どうしたら自分の大切な人に、もっと素直に気持ちを話せるようになるのでしょうか?

カウンセラー
山下ちなみ
ゆきえさん、ご相談ありがとうございます。

会社や学校では比較的自分の意見をはっきり言うひとと思われているけれど、ご両親の前だと遠慮してしまうのですね。
泣くほどのことを言っているわけでもないのに感情が高ぶってしまったり、誰かが傷つくようなことを望んでいるわけでもないのに、自分の気持ちを話すのは苦手なのですね。

もしかしたらですが、ゆきえさんは、ご両親がいつも欲しいものを欲しいといわずに遠慮している姿を見てきたのではないでしょうか。

これは比喩ですが、大きな荷物をご両親が背負っていると思ってくださいね。
自分は元気で自由なんだけど・・・一生懸命、荷物を背負っているご両親を見たとき、どんな感じがするでしょう。
申し訳ない、そんな感じがすると思いませんか。
さらに、歩いている先に、大きな荷物が落ちているとしますね。
となりを見ると大きな荷物を抱えているご両親がいるんです。
思わず、自分が背負ってしまうと思いませんか?

「お母さんはいいから」
「お前が一番いいものを選びなさい」
と自分を優先してくれていたり、ご両親が何が何かを欲しがるとかいうのをあまり見なかったりすると、
「これが欲しい~♪」
というのが、
「私だけ、ゴメンナサイ」
「私ばかり、欲しがってゴメンナサイ」
そんな気持ちになってしまうものです。
遠慮してしまう、いいたいことが言えずにがまんしてしまう、というのはゆきえさんが相手の気持ちを思いやる、優しいひとだからなんですよね。

では、どうしたらいいのでしょうか。
遠慮してしまう、「ごめんなさい」と感じてしまうということは、どこかで「しあわせとは限りのあるものだ」という感覚を持っているということでもあります。

誰かが豊かになれば誰かが貧しくなる、そんな風に感じることはないでしょうか。
子供のころ、お父さんやお母さんが誰が一番好きか、兄弟で争ったりしませんでしたか。
彼の愛情も私が一番だと思いながらも、ふとした瞬間に会社の〇〇ちゃんや飲み屋のママと比較してしまうことはないでしょうか。
誰かの愛情が増えれば、誰かの分が減ってしまう、そんな風に感じてしまうようです。

でも、あなたが競った誰かの愛情は、そんなちっぽけなものではなかったはずです。
そのひとの愛情は、深く大きくて、すべてのひとを満たすだけあるんです。
世界中には、すべてのひとをまかなうだけの食糧があるといわれています。
しあわせは望めば望むほど、いくらでも与えられるのです。

だから、あなたは誰に遠慮することなく、しあわせになっていいんですよね。
そして、あなたがしあわせになることで、周囲もしあわせにしたり、誰かのインスピレーションになったり、誰かが自分もしあわせになっていいのだと許可をだすきっかけになったりするんですよね。

「結婚したい」など、素直に気持ちを伝えるためには、当たり前ですが伝えると「決める」ことが必要です。
が、大切なのはその動機です。
自分のワガママと感じてしまったり、ゴメンナサイと思っているとき、なかなか伝えるのは難しいものです。
でも、大切な誰かのしあわせにつながるのなら、私たちは自分の枠を破ることが出来るのです。

「遠慮」は、自分が最後にしあわせになろうという気持ちです。
でも、あなたが最初にしあわせになって、誰かの希望になることもできることを忘れないで欲しいのです。

大切な彼やご両親に、どんな自分を見せたいですか?
素直に自分を表現する姿、イキイキと言いたいことをいう自分、欲しいものを手に入れて輝いている自分、誰かのインスピレーションになっている自分・・・。
自分の枠を破るときに必要なのは、「勇気」です。

勇敢な自分を、偉大な自分を、ゆきえさんを応援して信頼してくれている彼やご両親に見せることができるといいですね。
彼に、素直に気持ちを伝えることができますように。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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