就職かアルバイトか

相談者名
レタス
私は二年制の保育の専門学校に通う2年生(19歳)です。つまり卒業間近であり、就活生です。
ですが、就職をせずにアルバイトをしようと考えています。
理由として挙げられるのが私の自傷行為です。
紐状のもので首を締めるという自傷行為を今年5月から先月まで頻繁に繰り返していました。
そのことで心療内科のクリニックに通っていた時期もありました。私の自傷行為を知っている母に私の考えを伝えたところ、ものすごい剣幕で怒られ、
「就職しないなんて何を考えているんだ」「何のために学校に行ってるんだ」「奨学金の返済、生命保険の支払いはどうするんだ」「お前は甘えているだけだ」と言われました。

就職しないなんて馬鹿じゃないのか、何のために長い時間をかけて就職率の高い専門学校を選んで通っているのか、母の言ったことを含めて私もたくさん考えました。
今はピーク時と比べるとだいぶ落ち着いてきたのですが、職場のストレスなどによって、またあの日々がやってくるのではないかと思うと、正直怖いです。
色々と考えた末に私が出した結論は、就職したとして、そこでまた自傷行為や自殺未遂をしたら、子どもたちや職場にも迷惑をかけてしまう。なにより大切な命を預かる職に就くのに、保育士自身が潰れてしまっては元も子もない。健康になってからでないと保育の仕事はできない。というものでした。
将来のことも心配なので、国保や年金などについて少しずつ勉強し、フリーターになったらどのようなことをすればいいのか理解しようと努力しているつもりです。

アルバイトをするという結論を出した私は、身内や友人を裏切っている、甘ったれているという自覚もあります。
周りの友人達が着々と内定をもらっている様を見て、私の出した結論に疑問を持つことも多々あります。
なにより母の言葉に決心が揺らぎ、やはり私は就職した方がよいのではないか?と思うこともあります。

そこでご相談なのですが、

・精神的な面での不安があるために一年フリーターをして就職しようという私の考えは甘いのでしょうか?
・母を説得するための知恵をおかしください。

長々と失礼致しました。よろしくお願い致します、

カウンセラー
なかつまともみ
はじめまして、レタスさん。
今回担当させていただきます、なかつまともみと申します。
どうぞよろしくお願いいたしますね。人を裏切っているような気持ちがするのは、
とても辛いですね…。
それがご両親や友人といった、
自分が信頼している人達ならなおさらです。

でも、そういった時こそリラックス。
しっかりお腹の底から息を吐いて、
次を読み進めてくださいね。

さて、甘いかシビアかの判断は置いておいて、
レタスさんは自分の事、近い将来自分と関わる人たちの事
(この場合子供たちや職場の人達ですね)を
しっかり考えていらっしゃるなと思いました。

働かなくてもお金が入ってくるシステム
(例えば不動産を持っているとか、書いた本が売れているとか)を
お持ちでない以上、
肉体・精神の健康管理も仕事のうちになります。
私達カウンセラーが「休むことも仕事のうちですよ~」なんて
お話することはしょっちゅうです。

ですから、レタスさんが
「不安」を抱えたままでは良い仕事が出来ないなと思われ、
今の歩みを少しペースダウンさせることも、納得できる事です。

確かに「フリーターというブランク」が
改めて就職しようとした時に不利になる事があるかもしれません。
しかし、これは一面的な考え方。
「フリーターという“調整期間”」と捉えて
逆にチャンスに変える事も出来るんです。

私はレタスさん自身が国保や年金などについて
直接勉強することはそんなに必要ないなと思います。
それよりも、そういった事について良く知っている人に
話しを聞いたり、教えてもらった方が
よりレタスさんの“調整”に時間をかけられると思いますよ。

落ち着いて来たとはいえ、自傷行為はやはり
レタスさん自身のSOS信号だと思います。
そのSOSに気づいて助ける必要があると感じられて
行動を起こされているレタスさんは素晴らしいと思います。
どうぞご自分の選択した道に自信を持ってくださいね。

さて、レタスさんの悩みの本丸であるお母様の事ですが、
本当にどうして良いかわからなくなってしまいますよね。

ここで、心について面白いことを1つお伝えしますね。
何かしら人が人と関わっている時、
…この場合、レタスさんとお母様ですが…
表現の違いはあれど、同じ感情を感じているということです。

レタスさんが不安を感じているように、
お母様も不安を感じていらっしゃるようです。

不安とか心配って、ある一定量を超えると
「怒り」に変わってしまうみたいです。
私の妹がバイクで事故を起こした事があるのですが、
彼女からその連絡が来た時に
「アンタなにやってるのよ!」と怒鳴ったことがあります。
あれは不思議なのですが、
その瞬間、本当に怒りしか感じなかったのです。
後々ゆっくり考えてみると、
彼女のことを心配していたのだと気づいたのですが。

レタスさんのお母様も、不安と心配を感じていらっしゃるようですね。
でも、どちらかと言うと信頼して見守って欲しいですよね。

ちなみにレタスさんのご相談通り、
「説得」しようとすると事態がややこしくなってしまいます。
というのも、説得には「自分の思い通りに動かそう」という心理が
働いてしまうからです。

人は元来とても自由なものです。
無自覚であっても、誰かの支配下にいることはとても苦しいのです。
保育の勉強をされていたレタスさんならわかるかも知れませんが、
子供たちを思い通りに動かそうとするのは至難の業ですよね。
子供は感情の塊といいますが、
どちらかと言うと「感情は子供のような動きをする」と
考えたほうがピッタリです。

では、どうしたら良いのか。
お母様の心配を愛の表現の1つとして受け取ってみてください。
「お母さん、心配してくれてありがとう」と
感謝を伝えてみてくださいね。
「しばらく甘えさせてもらうことになるけれど、信頼して欲しい」と、
事実を受け止めていることも伝えてみてください。
(今は「甘える事」を良い悪いで判断しないでくださいね)
すぐに態度が軟化することは難しいかもしれませんが、
「自分が思っていることを相手も知っている」という事は
とても人を安心させます。

それでも言い募るようでしたら、
お母様は自分に自信がないのかもしれませんね。

やはり親にとって子供の出来不出来は
自分の評価に直結する所があります。
子供が非行に走った=自分の育て方が悪いのだ、と
思いがちです。
さらに「母と娘」というのは同じ性別であり、
自分の中から出てきた(産んだ)ものでもあるので、
心理的に距離が近かったりします。

もしかしたら、レタスさん自身も心の奥底で
「お母さんの事が心配」という気持ちがあるのかもしれません。
ゆっくりで構いませんので、
レタスさんもお母様の事を信頼してあげてくださいね。
大丈夫ですから(*^_^*)

レタスさんが不安や迷いから解放されるよう、
心からお祈り申し上げます。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。

この記事を書いたカウンセラー

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