とどまるか踏み出すか決断するには

相談者名
まよ
会社を辞めて新しい道に進みたいのですが、不安で踏み出せず迷っています。
大学卒業後、新卒で入社して6年目ですが、2年くらい前から、本当に自分が一生続けたい仕事は今の仕事ではない、どんな道に進むべきだろう、と、ずっと考えていました。
その頃から考えていたのが、子供の頃憧れていたトリマーという仕事です。動物が大好きで、ずっと憧れていました。
ですが、中学では成績が学年トップで、卒業後は進学校に進みました。その高校では専門学校に進む生徒はおらず、卒業後はみんな大学。高校生の時もまだトリマーになりたい気持ちはありましたが、その環境で専門学校に進学したいと言う勇気はありませんでした。流されるまま、得意だった文系科目を引き続き学べる学部のある大学に進学。トリマーの夢は諦めました。
就活の時も、大卒でなりたい仕事はありませんでしたが、いろいろ企業研究し、離職率が低い大手企業という点が魅力だった今の会社に就職しました。
そこから6年、自分なりに頑張ってきましたが、ここで成長を目指すより、本当にやりたい仕事を選びたいと強く思い始めました。
トリマーのスクールなど調べていると、私より年上で、別の仕事からトリマーに転身された方が紹介されており、自分も今からで遅くないなら…と思ってしまいました。
ですが、いろいろ言い訳をして逃げようとする自分もいます。言い訳ではなく、冷静な思考かもしれません。卒業する頃には30歳近くなる、犬にケガをさせてしまったら?厳しい実習に耐えられる?今までのキャリアは無駄なのか、卒業しても職が保証されてるわけじゃない…などなど、不安はいくらでも湧き出できます。
いろんな人生があるけれど、自分が今選ぼうとしているのが一般的な道ではないことはわかっています。好きではない仕事を生活のために頑張ってやっている人は今の自分含めたくさんいる。好きを仕事になんて甘い話はない。
ただ「やりたい!」だけで選んではダメで、いろんな視点で冷静に考えることが必要かと思っています。
私は今、何を考慮し、どんなものを天秤にかけるべきなのか。頭の中が整理できません。整理した結果、自分で納得して、夢のために踏み出すか、今の仕事にとどまるか決めたいのです。何か、考え方のヒントなどいただけないでしょうか。
カウンセラー
小倉健太郎
まよさん、はじめまして。
担当をさせて頂きます、小倉健太郎と申します。どうぞ、よろしくお願い致します。

運命と言うのは、なんて皮肉なのでしょう。

まよさんはずっとトリマーの仕事に憧れていたと言うのに、よりによって学年トップの実力になれるほど、学業が出来てしまうなんて!

それでは、周囲の意見は、まよさんに進学したほうがいいと言う話になりがちだと思いますし、進学をしたら、きっとそこでもまよさんは優秀だったでしょうから、安定した大企業に進んだほうがいいよという話になってもおかしくないなと思いました。そういう流れを押し切って、トリマーの道に進むなんて、確かに難しいですよね。

けれども、大学への進学によって、もう2度と自分はその道に行かないと決めたと思っても、今、再びトリマーの道に進みたいという夢が、むくむくと蘇って来てしまったのですね!私は、それはとても素晴らしい事だなと思いました。

叩いても叩いても、心の中に押込めてしまっても、こうして再び向き合う事になって、悩み葛藤することになった、まよさんの夢。

それは、喧嘩しても、別れても、再びめぐり合ってしまう運命の恋人同士のような。または、どんなに石をぶつけて追い払っても、自分の後をついてきしてまう捨て犬のような、切っても切れない腐れ縁のようなものなのかもしれません。

私には、まよさんにとってトリマーの仕事とは、何か特別なもののような気がします。それは天職かもしれませんし、少なくとも、生きがいを感じられる、まよさんにとって、ぴったりの仕事なのでしょう。

けれども、そこに至るためには、様々な困難が立ちふさがっているのですね?

「犬にケガをさせてしまったら?厳しい実習に耐えられる?今までのキャリアは無駄なのか・・・」

確かにこれは大問題ですよね。

今まで、ずっと順調だったまよさんの人生が、一変して大変なものになってしまうかもしれません。

考えることが多すぎて、なかなか整理が付かないとおっしゃるまよさんが、心の中をすっきりさせて、この先どうなるにしろ、後悔のない人生を歩んでもらう為に、何かお手伝させて頂きたいなと思いました。

それでは、どうぞよろしくお願い致します。

まず、最初に整理してみたい事があるのですが、まよさんは今、自分がやりたいと思うトリマーの仕事に、魅力を感じて”ワクワク”する気持ちがあると同時に、そこに至るまでの困難を考え、不安に”ドキドキ”してしまっているのですよね。

この”ワクワク”と”ドキドキ”の2つをあわせると、つまり、まよさんは、”ワクワクドキドキの大冒険”に出かけるかどうかを、迷っているのですね?

そして、おっしゃるとおり、冒険なのですから、困難は付き物です。

最初の困難は何でしょう?

「犬にケガをさせてしまったら?」でしょうか?

こんな事が起こってしまったら、犬が大好きなまよさんにとって、心に大きな痛手を負ってしまうかもしれませんね。この困難を乗り越える為に、まよさんはトリマーの達人になる必要があるかもしれません。

では、今、こんな風に宣言をして頂けないでしょうか?

「私は、トリマーの達人になる!」

次の困難は何でしょう?

「厳しい実習に耐えられる?」でしょうか?

それとも、「今までのキャリアは無駄なのか?」でしょうか?

これは2つ同時に乗り越えてみましょうか。トリマーの仕事は憧れの仕事であり、その為の実習が楽ちんな訳はないですよね?けれども、今までのキャリアの中で、まよさんは何度も困難を乗り越えてきました。中学の時、学年で成績トップを取った時の事、高校、大学への進学、それから大手企業での仕事だって、決して楽では無かったと思うのです。厳しい実習を乗り越えるためには、まさに今までのキャリアが役に立つような気がするのですが、いかがでしょうか?

では、今、こんな風に宣言をしてもらえないでしょうか?

「私は、今までのキャリアを生かして、厳しい実習を乗り越える!」

こんな不安は、乗り越えても乗り越えても、いくらでも出てくるんですよね。
そして、冒険なのですから、先の保障なんて何もありません。

けれども、今までも、これだけ輝かしいキャリアを積んでこれたまよさんなのですから、その先の様々な困難も、きっと乗り越えられるのでは無いでしょうか?

それから、トリマーになる方法は、私よりもまよさんのほうがずっと詳しいと思いますが、インターネットで調べてみますと、トリマーの学校と言うのは、週末だけで通える形式の学校や、夜間部などもあり、会社を辞めずにトリマーを目指す方法などもあるようですね。冒険とは言え、出来るだけリスクは減らしたいものです。その辺りは、きちんと整理して考えることが出来るまよさんであれば、むしろ得意な事かもしれませんね。

今まで、ずっと自分のやりたい事を我慢してきたまよさん。
そんなまよさんは、ご両親からの愛情を一身に受け、大切に育てられた箱入り娘だったかもしれません。
何もトリマーになるなんて思わなければ、これから先だって、何不自由なかったものを・・・

けれども、そんなお嬢様だって、人生で一度くらい、自分の為に、こんな大冒険をしてみてもいいのではないですか?

いずれにせよ、まよさんの人生が、素晴らしいものになることをお祈りしていますね。
何かしらの参考になりましたら幸いです。今回は、ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー