仕事の質が変化することへの戸惑い

相談者名
エンピツ
以前より貴サイトを拝見し、さまざまな相談事例を拝読しておりました。
このところ、仕事のことで戸惑いが生じ、一度ご相談してみようと思いメールいたします。私は、在宅でできるクリエイター系の仕事をしております。「どうしてもその仕事に就きたい」という思いがあったというよりは、学生時代から趣味として続けてきたことを、幸運にも仕事にできた、という面が大きかったです。

また、身体的な病気のため、正社員としての勤務が難しく、在宅でできる仕事がありがたかったのです。
このため「何が何でも大きな仕事がしたい」「名前を売りたい」という感覚がないままでした。仕事ですから、全力を尽くしますし、正確には行うのですが「自分が、自分が!」と出ていくタイプではありません。どちらかというと「会社員の方が与えられた仕事をする」という感覚と似たような形で、私も仕事をしてきたように思います。

しかし、経験年数10年近くなったことや、良いクライアントに恵まれたこともあって、ご指名で仕事をいただけることが増えました。また、仕事の際に署名を入れて頂ける機会もあります。その代り、質の高い作品を求められるようになりました。

そうすると、自分の不足な点が見えてきました。もとは「趣味で始めたこと」ですので、体系的に技術を学んだことがなく我流の部分が多い、という点もその一つです。今さらですが通信教育などを受けています。

また、新しい案件が提示された場合でも、「私がやります!」というような勢いや自信がないため、たとえば経験年数が短くても「やります!」という勢いのある若い人たちが出てきたら、私なんか跳ね飛ばされるんだろうな、と思えることもしばしばです。

今は、周りの人に恵まれており、仕事も大きなミスをせずにやっていますが、今後のことを考えると、もっと自己主張をしたり、自分を磨いて自信をつけたりするほうが、良いのでしょうか?

カウンセラー
なかつまともみ
はじめまして、エンピツさん。
今回担当させていただきます、なかつまともみと申します。
どうぞよろしくお願いいたしますね。仕事の事で迷いが生じられたとの事、
出来れば「これが私の仕事だ!」と
胸を張って取り組んでいきたいですよね。
ご相談を拝見した限りでは
「自信をつける」………といっても
さらに何か知識を身につけるといった方法ではなく、
今までエンピツさんがしてこられた事を
一つひとつ丁寧に見直し、
承認された方が良いなと感じました。

つまり、
ご自分が今までやってこられた事を
認めて褒めてみましょう!!

私もクリエイティブな仕事に就いて10年ほど経ちますが、
これで独立するんだったらよっぽどの情熱と
「好き!」という気持ちがないとダメだなと感じています。
えんぴつさんは「趣味として続けて来た」とおっしゃっていますが、
「好き」を続けるってかなり大変なんですよ。
好きでやっていても、成長曲線が頭打ちになって停滞感を感じ、
止めてしまわれる方も多いです。
えんぴつさんは幾度となく来る「スランプ」を
乗り越えてこられたのではないでしょうか?
今までスランプをあまり感じられなかったのなら、
着実に、一つひとつ目の前にある課題を真摯にこなす。
そんな才能をえんぴつさんは持たれているのかもしれませんね。

また、この仕事を選ばれたのも、
確かにお体の事もあるかもしれません。
しかし、才能がなければ人に認められ、
お金をいただけるまでにならなんですよね。
運も良かったかもしれませんが、運も実力のうち。
さらに良いクライアントさんや
周りの人材にも恵まれているという事は、
えんぴつさんはとても人好きのする方なのでしょう。
えんぴつさんだから仕事を発注しよう、
えんぴつさんのために良い仕事をしようという方が
集まられたのでしょうから。

いかがですか?
ここまでの文章を読んでどう思われましたか?
「当然だ」と思われたでしょうか。
「でも私はまだまだで………」と思われたのではないでしょうか?

この「私はまだまだで」がくせ者で、
これをやっているといつまでも何故か自信がないという
状態になってしまいます。
謙虚な姿勢も大事ですが、それ以上に相手の褒め言葉や
自分の置かれた素晴らしい環境を
素直に受け取る事が大事になってきます。
「ありがとうございます!」
「おかげさまで!」
これが受け取る魔法の言葉です。

さて、えんぴつさんが感じられている至らない点について
確かに客観視する必要が出てくる時もあるでしょう。
そこで改めてスキルをブラッシュアップするために
教えを乞うというのは、素晴らしい判断だと思われます。

でも、えんぴつさんが危惧されている様な
勢いのある若者にはね飛ばされる………
なんて事は絶対にないと思います。
今までの仕事ぶりを振り返ってみてくださいね。
えんぴつさんは着々とハイレベルな仕事をこなすタイプ。
えんぴつさんと若者とでは
クライアントさんが求める所が違う気がしませんか?

確かに、仕事に若さと勢いが必要な時には
えんぴつさんは苦戦するかもしれません。
しかし、その他の確実で誠実な仕事が必要な場合、
クライアントさんはどちらに仕事を依頼するでしょうか?

勢いのある若者には「赤い炎の情熱」がイメージできますが、
私から見て、えんぴつさんの持っている情熱は「静かに燃える青い炎」。
見た目は涼しげですが、青い方が温度が高いんですよね。
「同じ、だけれど違う」
そこに注目してクライアントさんが何を求めているか
自分には何が求められているのか考えてみてくださいね。

不思議な話、
「自己主張しなきゃ!自分を磨いて自信をつけなきゃ!」と
思って頑張るとどんどん自信がなくなってきます。
逆に、上記の様に自分の毛色とは違う方向性を求められた時に
「このクライアントさんのために、やってみよう!」と
頑張ると成功します。
何が違うのかというと、根本の動機です。
前者は蹴落とされるのではという「恐れ」から。
後者はより良い仕事のためにという「愛」から。
今後の事を考える時に、ぜひ「愛」から考える様にしてみてください。
その時に、もっと自己主張した方がいいなと思えたなら
ぜひチャレンジしてみてください。
きっと上手く行きますよ!!

えんぴつさんの今後のご活躍を心よりお祈りいたしております。
最後までありがとうございます。

この記事を書いたカウンセラー

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