未練を捨て、変わりたい

相談者名
私は幼い頃から極度の完璧主義でした。
寝る時間が一分遅れたなどごく些細なことで
泣き叫んで家具を壊したりと大暴れしていたんです。
親に叱られてからは自分に当たるようになり、度々自傷行為をしていました。
この完璧主義のせいであらゆることで自分を責め続けた結果、
高校2年のときに精神を病みうつのような状態になってしまい学校を退学しました。
その後どうしてこんなことになったのか必死で考え
私はずっと自分を責めていたことに気がついたんです。
それからは自分をとにかく大事にして好きになれるように努力してきました。
今ではかなり変わったんじゃないかと思います。あの頃は本当に異常でした。今私の悩みは大きく分けて2つあります。
1つは高校への未練です。
憧れの学校だったので、通いたいという一心で死ぬほど勉強しました。
掲示板に番号を見つけたあの瞬間は一生忘れられません。本当に嬉しかったです。
入学してからだんだん心を病むようになり、学校生活は地獄のようでしたが、
今思うと高校自体はとても素敵なところでした。
私が自分を嫌っていたせいで何もかもが嫌で楽しめなかったんです。
退学は仕方なかったと頭ではわかっていてもどうしてもまだ
上手く気持ちを処理することができません。

2つめは新たな学校生活への不安です。
私は来年から進学するのですが、そこでまた病んでしまうのではと不安です。
私には将来やりたいことがあります。努力が必要な世界なので
頑張りたいという気持ちが強いのですが、また頑張りすぎて
自分の首を絞めてしまうのではと思うと上手くバランスをとれるか心配です。
私はこれまで誰かに相談したり頼ったりといったことをしてきませんでした。
なのでもし学校で気の合う友達と出会えたら、
なるべく素直に話をしようと思っています。
誰かに少しでも弱音を吐いたりすることができれば無理しすぎを防げるかなと。
他にも睡眠時間のことなど(高校のとき私は体調もぼろぼろだったので)
精神の健康を保つため色々対処法を考えています。
私は新しい学校で上手くやっていけるでしょうか。
何かアドバイスがあればお願いします!
最後まで読んでくださってありがとうございました。

カウンセラー
小倉健太郎
はじめまして。
担当をさせて頂きます、小倉健太郎と申します。文章を読ませて頂きましたが、夏さんは、本当に頑張り屋さんなのですね!
幼い頃、家具を壊したりと大暴れしていたにも関らず、自分を好きになれるよう頑張って、自分を変えたこと。
通いたいという一心で、死ぬ程勉強して、憧れの高校に入学されたこと。
そして今は、高校で退学に追い込まれる程苦しんだのに、来年からまた進学をされるんですね!
夏さんは、単に頑張り屋さんというだけでなく、不屈の精神をお持ちですね!
これは本当にすごい事だと思います。

そして今、夏さんは、新たな進学を前に、高校時代の失敗の事が頭をよぎって不安なのですね。
新しい事にチャレンジしていく訳ですから、過去の失敗を繰り返してしまうのではないかという恐れが出てしまうのは当然の事だと思います。

けれども、振り返ってみて考えて欲しいのです。例えば、幼い頃、家具を壊したり大暴れしたとありますが、今、もう一度同じ状況になったとしたら、同じ行動をすると思えますか?
もう、さすがに大暴れしたり、家具を壊したりはしませんよね?(そうしたいと思う気分になることはあるかもしれませんが。。。)
人は、失敗を繰り返しながら、その過去の失敗を乗り越えて成長していくものだと思うのです。

夏さんは、今度進学をした時は、お友達が出来たら素直に話そうとか、無理しすぎないよう弱音も吐こうとか、睡眠時間の事も気をつけようと考えていますよね?そう思っているのは何故ですか?

それは、他ならぬ、高校時代の失敗の体験があったからではないでしょうか?
高校時代に失敗をしたと感じているからこそ、その失敗を繰り返さないように、その為の方法をあれこれと思いついたのではないかと思うのです。

何がいいたいのかと言いますと、夏さんの心は、既に過去の失敗を克服するための準備は出来ているように思えます。
もちろん、そう思えたからこそ、進学にもチャレンジ出来たのかもしれませんが。
進学した先では、夏さんが思いついた事、文章に書いてくれた、お友達に素直に話すことや、睡眠時間を気をつける事など、思ったことは、是非、積極的に実行して欲しいなと思います。
きっと、高校時代の失敗は繰り返さず、遥かに素晴らしい学生生活になれると思います。

そして、これが一番大事な事かもしれませんが、夏さんには、将来やりたい事があり、そしてそれは、努力が必要な事なのですね?
私は、是非是非、それをやり遂げて欲しいなと思いました。
情熱的で、頑張り屋さんで、不屈の精神をお持ちの夏さんであれば、きっと達成できると思います。

ところで、夏さんは、”ハルク”と言う映画はご存知ですか?
怒りが起因となって、緑の巨人となってしまうという映画なのですが、はじめハルクはそのパワーを使いこなせなくて、大暴れしてしまうのですが、だんだんと自分の力をコントロール出来るようになっていくと、その力を正義の為にも使えるようになっていくお話です。

子供の頃と言うのは、私も、些細な事で大泣きしたり、物に当たったり、引きこもったりなんてしょっちゅうでした。私達も、生まれてすぐは自分たちの心や体についてよくわかっていませんから、どうしたらいいのかわからない分だけ、困ったら泣いたり、不安になったら暴れたりしてしまうと思うんです。
でも、だんだんと自分や世界がわかってくると、困ったら落ち着いて人に相談しようとか、不安になったら安全なところへ引き返えそうとか、対応をより良い物に変えていけると思うんですね。そういう意味では、私達も、子供の頃と言うのは、この映画のハルクと同じようなものかもしれません。

そして、人にはそれぞれ個性がありますから、もし、夏さんが、周りの人に比べて完璧主義だなと感じたとしても、それが悪い訳じゃないと思うんです。
例えば、陶芸の達人が、素人目には全部素晴らしいと思える作品を、「こんなもの、全部失敗作だ!」と言って、次々と壊していくような場面、そんな話を聞いた事はありませんか?

名人、達人と言われる人と言うのは、ある意味、みんな完璧主義な人達なのかなと思います。だからこそ、他の人には真似出来ない素晴らしい作品を作り上げる事が出来る一方、うまくいかない事に対する悩みや、人と違っている孤独感と言うものも、たくさん感じてしまったりもすると思います。
だから、夏さんは、もしかしたら、名人や達人と呼ばれるような、情熱的に何かを追求するのに向いているタイプなのかもしれませんね。

今はまだ見つけられていないかもしれませんが、夏さんにぴったりの友人関係、夏さんにぴったりの居場所と言うのは、必ずあると思うんです。
進学した先では、その居場所を見つけて欲しいなと思いました。

この度は、ご相談くださいまして、誠にありがとうございました。
夏さんが、進学先で素晴らしい学生生活を送られ、卒業後は、夢が叶って、やりたい事が出来ている事をお祈りしていますね。

小倉健太郎

この記事を書いたカウンセラー