中高年の恋愛について~年齢を重ねるのは、経験を重ねること~

年齢を重ねると、恋愛に憶病になってしまいます。

それは、それだけ傷ついた経験があるからかもしれません。しかし、傷付いた経験も、経験に違いなく、そこから学びとることもたくさんあります。また、その経験があったからこそ、得ることができた魅力というのも、たくさんあるのです。恋をするのに年齢はまったく関係ありません。世間の目がきになって、「恋愛なんて・・・」と、尻込みしてしまう人もいますが、世間の目は、自分を自分でどう扱っているのか、どう思っているのかによって、違ってみえるものでもあるのです。経験を多く積んだ分だけ、誰かに与える力、与える心というのが、育っています。その分、素敵な恋愛をすることができますので、年齢を重ねても、恋愛に憶病にならずに、前に進んでいただければと思います。

◎リクエストを頂きました◎
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50代、昨年ようやく離婚できた、いはゆるバツイチ中高年女性です。
中高年…老年の恋愛に関してのアレコレをテーマしていただけたら有難いと思っております。

(一部リクエストを編集させていただきました。)
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40の声を聞いたぐらいから、恋愛に対して「もう若くないから」と言う発言が多くなるようですね。
もちろん40代未満であっても、人によっては、「もう若くない」と感じる人は、いらっしゃいますが、一般的にということでは、40歳以上の方に、「もう若くない」という感覚が増えるように思います。

体力的なこともあるでしょうし、女性ならば、出産がなかなか難しい年齢になってくるということも、「若くない」と感じる一因ではないかと思います。
そうなってくると、「恋愛」は、もう過去の物になってしまっている人も多くいらっしゃいます。
ですが、恋愛というのうは、本当に年齢と関係しているのであろうか?と、私などは疑問に思うのです。

体力は、確かに20代の頃とは比べ物にならないぐらいに落ちてきます。
それは、人間である以上、ある意味仕方ないことではないかと思います。
子供が産みにくくなってしまう年齢であるということも、受け入れていかなければいけない事実でしょう。
ですが、体力や出産というのと、恋愛というのは、まったく別物なのです。

恋愛というのうは、誰かのことを好きになることです。
そういう意味では、片想いというのも、恋愛に入りますね。
誰かのことを好きになるのに、まったくもって年齢は関係ありません。
好きになることで、心というのうは、イキイキとしてきます。

ですが、年齢を重ねるというのは、それだけ失恋などの、心が傷つく経験を、多くしているということでもあります。
リクエストを下さった方のように、離婚という経験があると、「恋愛の先に結婚があり、その先に離婚が・・・」と、ダークストーリーを描きやすくもなってしまいます。

結婚の経験は一度もないという方も、「そろそろ結婚しないの?」「もう適齢期を過ぎたんじゃないの?」などと、周りの人から言われたくない事を散々言われて、「結婚していないのは、悪いことなのでは?」と思ってしまっていたりします。
もちろん、そんなことはなく、結婚している、していないで、人間の価値が決まるわけではありません。
ですが、言われて傷ついた分だけ、結婚に結びついてしまいそうな恋愛を、避けてしまう傾向があります。
「もしも、結婚できなかったら、もっと傷ついてしまうから、最初から恋愛しない方がまし」という感覚かもしれません。

傷ついてしまった経験が多い分だけ、恋愛に慎重になってしまう年齢が、40代以上かもしれません。

ですが、先ほども書いた通り、誰かのことを好きになるというのは、心がイキイキすることです。
心がイキイキすると、表情も明るくなり、何をするのも、前向きになることができるようになります。
そして、何よりも、誰かのことが好きであるというのは、楽しく、幸せを感じることでもあるのです。
ですから、恋愛するのは、とても素晴らしことなのです。

さて、中高年になってくると、傷付いた経験や、周りの目を気にし過ぎるあまり、恋愛から遠ざかろうとしてしまう人が増えてきます。
それは、心の老化を早めてしまう結果になってしまいます。
心がイキイキしなくなってしまうのです。

もしも、年齢のせいで恋愛から遠ざかろうとしているのであれば、少し自分自身に問いかけてみてもいいかもしれません。

「本当にそれは、年齢のせい?」

年齢のせいというよりも、傷付いた経験が、恋愛に対して、より慎重にさせているのかもしれません。
私達人間が、何かに慎重になるのは、「うまくいかなかった時」の事を、あれこれと考えるからです。
ですが、恋愛というのうは、「誰かのことを好きになること」ですから、うまくいかないことなんてないのです。
自分の心が、恋する訳ですから、その時点で、大成功であって、失敗のしようがないのです。
もしも、自分が好きになった人から、快いお返事をもらえなかったとしても、それは、お付き合いが成立しなかったというだけであって、恋愛が失敗した訳ではありません。

年齢を重ねてくると、誰かから愛を貰おうとする、受身の立場ではなく、誰かを愛する、愛を与えるという、与える立場になることが、とても上手になってきます。
年齢が若いうちは、与えるというよりも、どちらかというと、「愛して欲しい」という受け身の立場になっていることが、多いのですが、年齢を重ねた分だけ、「愛し上手」になっているのです。

受身の立場というのは、相手次第で傷ついてしまうことが多いのですが、受身とは逆の立場、与える立場になっていると、基本が与えたいという自分の心なので、相手によって傷つくということがなくなってきます。
年齢を重ね、色々な経験をしたからこそ、傷つかなくてもいい立場になっているのです。
どんどん、恋愛をしましょう。
何かや誰かをどんどん好きになりましょう。

次に年齢を重ねた方が、恋愛に憶病になってしまう原因は、「世間の目」かもしれません。
「いい歳をして、恋愛なんて」「今更恋愛だって」「自分の歳をわかってるのかしら」
なんて、心ないことを口にする人も、世の中にはいます。
その言葉に憶病にならないでいただきたいのです。

誰かが発した言葉や、あるのかないのかわからない世間の目に、反応してしまうのは、「自分自身が、そう思っているから」なのです。
「いい歳をして」もし、そんな言葉を言われて傷ついたり、世間がそんな目で見るのではないか?と、感じてしまうのであれば、それは、自分が自分のことを「いい歳をして」と、思っているからです。
まったくもって、自分でそんなことを思っていなければ、そんな言葉を耳にしても、「ああ、そんな風に思う人もいるのだな」と思うだけです。

世間の目は、自分の心の目なのです。
自分が自分のことを、どう思って、どう扱っているかによって、世間に関して感じることが違うのです。

「年齢を重ねた分だけ、私はより素敵になっている」そう自分のことを思っていたら、世間の目にビクビクすることもなくなります。
堂々と、素敵な自分が恋愛できるのです。

年齢を重ねた分だけ、自分が身についた魅力というのを、再発見してみるといいでしょうね。
立ち居振る舞いの美しさ、何事も受け入れる懐の深さ、経験に裏打ちされた強さ、誰かを思いやることができる心・・・
探せば、とてもたくさん見つかるでしょう。
それは、自分が生きてきた証しなのです。

そんな魅力溢れる中高年同士の恋愛となると、若い頃とは比べ物にならないぐらいに、相手のことを思いやり、受け入れることができる、とても素晴らしい恋愛になるでしょう。
これまでの人生で経験したことを、どう活かす?
そんなことをテーマにしながら、恋愛を楽しんでいただければと思います。

実のところ、失敗はないのです。
失敗だと感じるか、経験だと感じるかの違いがあるだけなのです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。