嫉妬という感情は、誰もが出来ることなら感じたくないと思う感情なのではないでしょうか?
嫉妬という感情を持つとき、私たちは、怒り・憎悪・攻撃性といった激しい感情に、感情の持ち主である私たちであっても翻弄されてしまいます。更には自己嫌悪をするといったネガティブなループに嵌ることも多々あります。一見なかなか扱いに手を焼いてしまう感情に見えますし、実際に扱いにくい感情の一つです。
また、嫉妬を感じたくないために、相手を変えることを望んだり、コントロールしたりしても、実際の解決にはなかなかつながりにくいものです。
しかし、嫉妬の対象になる相手や嫉妬している要素を知っていくことは、今の私たちが受け取れていないものや抑えてきた欲求など知ることに繋がり、これからの私たちが開花させていく魅力や価値のヒントをくれます。
そして、魅力や価値を受け取っていくことが私たちを嫉妬から解放してくれるのです。
◎リクエストを頂きました◎
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嫉妬を取り除きたいのです。
誰か素敵な人や、バリバリと第一線で名声を得ている人をみると猛烈に反発を感じてしまうのです。
私だって本当はそのあなたの立っているところにいるはずだったのよ!!
あんたなんか大っきらい!!死んでしまえばいいのに!!
といったように、過激な感情が出てきて自分が嫌いです。
私の中に抑圧された感情があり、それも含めて自分にOKを出すことで解放されるというのは頭ではわかりますが、潜在意識がNOと言ってしまうのです。
では一体どのようにしてゆけば自分の感情を○と受け入れる事が出来るのでしょうか。
ぜひアドバイスをお願いいたします。
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リクエストを頂き、ありがとうございます。
今日は、リクエストを基に、嫉妬をテーマにお届けしたいと思います。
嫉妬の感情を感じるのは心地よくありません。出来ることなら感じたくないものですよね。
嫉妬心を持っていると嫉妬している相手に攻撃的になったり、嫉妬心を持っている自分を嫌悪してしまったり…、自分でも制御不能な激しい感情の渦に巻き込まれ、疲れてしまいますし、こんな感情なくなってしまえばいいのになんて思います。
しかし、嫉妬の力学を知ることが出来れば、嫉妬心を持つ自分を必要以上に嫌ったり倦厭したりしなくてよくなりますし、何より私たちがよりよくなるためのヒントを教えてくれます。
嫉妬を感じるとき、私たちは嫉妬を感じる人が持っているものやその人の魅力やその人自身に価値を感じています。
裏を返せば、嫉妬を感じるとき、嫉妬を感じる人が持っているものを私たちが持つことが出来ないと感じているときや、私たちが私たちの魅力や私たち自身価値を感じられないときなんです。
嫉妬の中には、比較が存在します。
あの人は持っているけど、私は持つことが出来ないというような比較。
この比較をすることで、嫉妬している人が持っているものを私は手にすることが出来ないという諦めや無価値観を感じる訳です。
これらのネガティブな感情は感じたくない感情ですし、嫉妬している相手がいることで感じている感情のように感じますから、相手に攻撃的なったり、否定的になったりして、自分から相手を遠ざけようとする訳です。
しかし、ここで感じている諦めや無価値観などの感情は、私たちの中に嫉妬している相手に関わらず存在していたものです。嫉妬している相手は私たちの中にある感情を感じるスイッチであり、ポイントに過ぎません。
ですから、そこを遠ざけたとしても、根本的な解決には至らず、似たような要素を持った別の人が現れれば、同じように感情のスイッチは押されてしまい、嫉妬という感情の渦に巻き込まれてしまいます。
私たちは、自分が持っていると感じられているもの、いずれ手に入るものと感じられるものに対して、嫉妬と感情をもつことはありません。
例えば、
恵さんが元彼の新しいパートナーと幸せそうにデートをしているところに遭遇したとしましょう。
ここで、恵さんが別れたばかりで「パートナーと楽しくデートする」ことが手に入らないと思っていたとすると…
「人前でいちゃいちゃして何よ(怒)」
「私が、彼と楽しくデートするはずだったのよ(怒)」
といった嫉妬心や攻撃性を向けることになるわけです。
しかし、新しい彼とのデートの待ち合わせ場所に向かっているときに、同じシチュエーションに遭遇したとすれば、
私にも「私にもパートナーとの楽しくデートする」ということが、いずれ手に入ることが分かっていますから、嫉妬や激しい攻撃性にはなりにくい訳です。
私たちは、「私には魅力はない」とか「私には手にする価値がない」、「手にすることはできない」と感じるものに嫉妬を感じる訳です。でも、これは裏を返せば、とっても欲しいものなんですよね。
実際、それらが手に入らないかというと、答えはNoです。
嫉妬といえども、嫉妬を感じるということは、嫉妬を感じている相手に対して魅力や価値を感じているということは、私たちはそれらの魅力や価値を充分に知っています。
人の優しさを知っているからこそ、人に優しくできるように…
優しさの価値を知っているからこそ、優しくなりたいと思うように…
私たちは魅力や価値を知っていることで、価値を受け取り、魅力を表現することが出来るのです。
ですから、ここでのテーマは、
「欲しいものを欲しいと認めること」
「私たち自身の魅力や価値を受け取ることを許可すること」
になります。
そうして、私たちが魅力や価値を受け取っていったり、欲しいものに近づいて行ったりすればするほど、嫉妬している相手に対して嫉妬の感情を向ける必要性がなくなっていくのです。
嫉妬からのメッセージ…それは、私たちが魅力や価値を受け取ること、欲しいもの手にすることを許可してくださいねというサインなのです。
(完)