ライバル会社と競争する。
同僚と競争する。
上司や部下と競争する。
ビジネスの世界では、競争があちらこちらでありますね。
時には競争することで、技術が向上することもありますし、意欲がわいてくることもあります。
ですから、競争そのものが悪いというわけではありません。
ですが、多くの場合、競争すると、勝つ者と負ける者が出てきます。
当たり前ですね。
敗者になりたくないので、頑張りますし、勝者になることで、自信がつきますからね。
ですが、この競争がビジネス上で足かせになることがあります。
勝ち続けるのなら足かせにはならないだろうと思われることがあるのですが、そうでもありません。
勝つということは、それだけの努力をしたからなのかもしれませんね。
でも、勝ち続けるためには、その努力をし続けることになります。
つまり、ハードワークになってしまう可能性があります。
競争しているわけですから、孤立してしまうことも少なくありませんね。
負けると、恨みつらみの気持ちが出てきますね。
自分を責める気持ちも出てくるかもしれません。
もちろん、その悔しさをバネにして頑張る人もいますが、これもまたハードワークに陥ってしまうことも少なくありません。
問題を可能な限り持たないように仕事をしていくには、どうしたらいいのでしょうか?
ある時期は、競争心も大切です。
「勝ってやる!」
「負けないぞ!」
というのが原動力になって、力を伸ばしていけますからね。
でも、その時期が過ぎたら、競争ではなく、共にやっていくという発想に切り替えることができるのが理想です。
私たちは、新入社員のころ、なんでも教えてもらう(自分では何もわからない)時代があります。
この時期は、とにかく一生懸命学ぶ必要があります。
競争すらできない時代です。
頑張って学んでくると、教えてもらわなくても、ある程度のことは自分でできるようになってきます。
そうすると、競争が始まってきます。
競争に勝つこと、そして負けたら負けたで次には勝てるようにすることで、更に自信をつけていきます。
そうやって、頑張り続けた人は、後輩もできるでしょうし、部下もできます。
頑張ることで、自分でできるようになっていく時代です。
そうやって頑張ってきた人は、どうなるか?
ポジションが上にあがってきますね。
後輩や部下がたくさんできてくるわけです。
誰かの見本になっていくポジションです。
このポジションになったときに、競争心があると、自分と同じように競争しない部下や後輩にイライラしてしまうことになります。
競争心を手放していくのは、部下や後輩ができて、ある程度のポジションについたこの時期です。
ここでは、競争するのではなく、部下や後輩、上司と共に仕事をやっていこうという発想が必要になるのです。
一人でできる仕事には限りがあります。
部下や後輩が多くなるということは、それだけ仕事量も増えているはずです。
責任も大きくなるでしょう。
そんな時代に、競争心むき出しで一人で仕事をすると、大変なことになってしまいます。
ですから、この時代には競争を手放す必要があるのです。
教えてもらうのは、依存時代。
頑張るのは、自立時代
そして、次は共に生きる相互依存の時代になっていく必要があるのです。
競争が悪いわけではなく、時期やポジションによっては、競争心をなくしたほうが、仕事の効率が断然上がることも少なくないのです。