いわゆる“いい人”をしてしまっている方、周りからは全くそうは見えないんだけど、実は心の中に寂しさをたくさん溜め込んでしまってる方が少なくないようです。
「大丈夫、大丈夫」が口癖の人、自分よりは他人を優先させてしまう人、実際、普段は大丈夫なんですけれど・・・知らないうちの心の中に時限爆弾を抱え込んでしまっているのかもしれません。
頑張りやさんな皆さんへ、自分をちょっと振り返る時間になれば幸いです。
●いい人は寂しい!?
もし、あなたがいつも誰かの顔色を伺っていたり、嫌われないか不安を感じていたり、人に気を使ってしまったり、自分のことよりも、誰かのことを優先してしまう癖(=犠牲)があったりするとしたら、今、強い寂しさを感じていませんか?
でも、そうした自分の人間関係のパターンに気付いている方はいいんです。
それが問題だと分かっている分だけ、安心なんです。
ついつい、いい人をしてしまう人。
「大丈夫、大丈夫」が口癖の人。
「私はいいから、あなたの好きなところへ行こうよ」と譲ってしまう人。
「私の事はいいから、あの子のこと、大事にしてあげてよ」と言ってしまう方。
普段はとてもしっかりしていたり、ちゃんとしていたり、周りの信頼も篤く、また、そうありたいと願っている頑張りやさん。
頑張っているね、と言われても「いやいや、そんなことないよ。他の人はもっと頑張ってますよ」と言いながら、夜中まで、そして、休日も削って仕事をしてたり、出来たことは当たり前なことになってしまって、少しも自分を評価できかったりする人。
大人だから、社会人だから、と一般常識や周りの人と自分を比べて、頑張ろうとしてしまう人。
人前で弱みを出せない人、または、出してはいけないと思う人。
実は心の中にとっても大きな寂しさを溜め込んでしまっているのかもしれません。
総称して“いい人”と呼んでしまいますが(多くの方にとって、それは嬉しくない呼び方かもしれませんが)、「私は大丈夫、まだまだ頑張れる」と、自分以外の人に迷惑をかけたくない、心配かけたくない気持ちは確かに“優しさ”です。
でも、知らず知らずのうちに自分よりも他人を優先するが故に、少々しんどくても、辛くてもそれを出せません。
つい、巧妙な作り笑いをして、その気持ちを我慢(抑圧)してしまうのです。
そうすると、外向けにいい顔をして、しんどい感情は自分ひとりで溜め込んでしまうようになります。
それを自覚していればまだいいんです。
でも、無意識的にやってしまうと、麻痺してしまった心の中でどんどん寂しさが募るようになります。
もちろん、それにはなかなか気付けませんし、気付きたくもありません。
だから、徐々に「寂しさ」を感じる線を切ってしまう、つまり、感情を切ってしまうようになるんです。
表面的な付き合いは大変上手いので、周りの人はあなたがそんなに辛い感情を溜め込んでいるなんて露ほどにも思いません。
でも、時限爆弾のように、“意識”とのつながりが切れた感情はどんどん膨らんでいき、あるとき、自分ではどうしようもないような大きな問題を作り出してしまうのです。
そうすると、ふと気付けば「なんか自分はいつも一人だ」とか「誰にも分かってもらえない」という思いを感じていたり、遠くに逃げ出したくなったり、あるいは、死の誘惑に駆られることも少なくないのです。
さらに、ここまで上手に“演じきって”しまうと、今までの癖が邪魔をして助けを求められなくなってしまうことだってあるんです。
思い当たるな・・・と思う方。
恥ずかしさや照れ、そして、プライドを越えて、今、誰かにつながりを求めてみてください。
自分からアポを取り、心の内を、それこそ、誰にも言わなかった自分の本音を聞いてもらってください。
きっとその夜は、今までにないくらいぐっすり眠れるはずですね。
>>>『寂しさとその癒し方(3)~喪失感の裏側に~』へ続く