寂しさに負けたくない

相談者名
ねこ
31歳、独身女性です。
自分の弱さ、寂しさから職場関係の方と関係を持ってしまいました。当初はずっと断り続けていましたが、寂しさ、プライベートや職場での人間関係のもつれ等が重なり、ある日私の方が甘えてしまうという形で始まりました。

気持ちが弱いせいか、常に寂しさがあります。
良い関係とは言えない家族の中で、唯一母親だけがいつも私を見てくれていましたが、その母が3年前に亡くなり、家族が集まることもなくなりました。私の家族状況をよく理解してくれていた彼とも破局しました。
助けてくれる友達がいるのに、自分の事を想ってくれる人が誰もいなくなってしまったと、そんな風に考えてしまうことがあります。
どうしてこんなに寂しいのか、悲劇のヒロインのような気持ちになるのか自分でもよくわかりません。特に楽しい時間を過ごした後や1人暮らしのアパートに帰るとどっと寂しさに襲われる時があります。不倫なんて絶対よくないと思い込んでいましたが、何か変わるんじゃないかという想いで始めてしまいました。(今までのペースを壊したかったというのが強かったです)

でもやはり、不倫をしていること自体がストレスになってしまったので終わりにしましたが、今度はその寂しさにつきまとわれています。会いたい気持ちがありますがきちんとした恋愛、結婚をしたいのでギリギリのところで何とか自分を抑えています。

もう少し寂しさとうまく付き合えるようになりたいです。また、どうしたらぶれない自分を持つことができるでしょうか?
アドバイスよろしくお願いします。

カウンセラー
嶽きよみ
ねこさん、はじめまして。
今回担当させていただきます、嶽きよみと申します。

今回は、「寂しさ」との付き合い方についてのご相談ですね。
何か少しでも ヒントになるようお返事させていただきますね。
どうぞよろしくお願いいたします。

ねこさんのお母さまは、ねこさんのことを 本当に大切に愛してくださっていたんですね。
ねこさんも、お母さまの温かさを いつも心の支えとしていらっしゃったのか
もしれませんね。

だから、そんなお母さまが亡くなられて、ねこさんは本当に辛い思いをされた
ことと思います。
きっと、やさしい思い出や、守られている感覚を思い出せば出すほど、今はい
らっしゃらないお母さまが思い出されて、寂しくなってしまわれるのかもしれ
ませんね。

また、ねこさんのことをとても理解してくださっていた彼ともお別れになった
ということで、「ひとり」になってしまったという感覚が、とても強く感じら
れるようになったのではないかと思いました。

悲しい気持ちや不安な気持ちもたくさん心の中にあるのに、それをひとりでず
っと我慢して来られたのでしょうか。

そしてそんな時に、職場の方との関係を持ってしまわれた、ということですよ
ね。
いつも寂しさを感じて落ち込んでいる自分から、一歩踏み出せるのではないか、と思われたのですね。
だとしたらそれは、不倫という形ではあったけれど、その時点でのねこさんの
どうしようもない寂しさを救ってくれたものだったのかもしれないですよね。
ねこさんの中では、それ以外の選択肢を見つけられなかったのではないでしょうか。

だから、まずは それほどまでに いっぱいいっぱいだったご自分を、責めない
でいてくださいね。

そして、その方との関係にストレスを感じて終わりにされたということは、ね
こさんが、本当の自分の幸せとは何か、ということが考えられるようにまで、少しずつ回復してこられた、ということなのかもしれません。

本当に辛い時は、何でもいいからすがりたい、という気持ちになることは、ね
こさんでなくともあると思います。

でも、寂しさという感情は、代わりの誰かを見つけることではなかなか解消で
きなかったりもするんですよね。

実は、「寂しさ」と上手に付き合っていくには、寂しさとちゃんと向き合って
いく、ということがとても大切なポイントなんです。

向き合っていく、というのは、まずは「寂しさ」という感情を、無視したり、
邪魔にしたりせずに、しっかりと感じてあげる、ということです。
「感情は、感じると消えていく」という言葉に表されているように、感情は
それを抑圧したり我慢したりしなければ、本当はどんどん昇華されていくもの
なんですね。

そのためには、寂しいと感じている自分自身を受け入れる、寂しいと感じてい
る自分自身を嫌わない、というふうに考えてもらってもいいと思います

そして、自分自身がその感情の責任をとる、と決心することです。
逆に、誰かにその感情の責任をとってもらう、というのは、他の人がそれを埋
めてくれるのを待つ、という感じです。

そうすると、代わりに寂しさを埋めてくれる「誰か」に出会うまでは、そのネ
ガティブな感情から離れることが出来ない、ということになってしまうんです
ね。つまり、寂しくなくなるかどうかは、まだ見ぬ誰かの手に委ねられている
、という感じです。

ではここで一つ質問をしてみますね。

『もしも、ねこさんが、「寂しさ」という感情から離れたくない、必要だ、と
思っていらっしゃるとしたら、それは何故だと思いますか?』

ちょっと変な質問ですが、直感で考えてみてくださいね。

例えば、「寂しさを感じることで、大切なお母さまの存在が身近に感じられるから(寂しくなくなるということは、お母さんのことを忘れてしまうというこ
とではないだろうか)」とか、「寂しさから離れないことで、誰かの助けを待
っていられるから(寂しくなくなると、誰も助けてくれなくなるのではないか
)」などの答えが思い浮かぶかもしれません。

もしそういう答えが出てきたとしたら、「寂しさを手放しても、お母さまの存
在は、常に身近にある。」ということを理解することが必要かもしれません。
お母さまの思いは、ねこさんが生まれた時からずっと一緒に、ねこさんの心の
中にあるのですからね。

また、「寂しさ」というのは、わたし達が人との繋がりを回復するために感じ
るよう、プログラムされた感情でもあると思います。
つまり ねこさんに、たくさんの「寂しい」という感情がおありなのだとした
ら、それはねこさんに たくさんの「繋がる」才能がおありだということです

そんなときは、自分の「寂しさ」を誰かに話してみる事や、繋がりを待つので
はなく、ねこさんから他の人に手を差し出してみることが、ひとりの世界の
「寂しさ」から抜け出すヒントとなるかもしれません。

ねこさんの周りに、他にも寂しいと感じている人はいませんか?
もしそんな人が近くにいたら、ねこさんから繋がりを作ってみることにチャレ
ンジしてみてはどうでしょうか。

もし、安心して自分の「寂しさ」を話せる人が近くにいない場合は、カウンセ
ラーなどを使って、やってみられてもいいと思います。

そして、お母さまがねこさんにして下さっていたように、その人を理解し、見
守る力が使えた時、ねこさんは お母さまの存在をよりいっそう近くに感じる
ことが出来るのではないかと思います。

よかったら トライしてみてくださいね。

応援しています。ご相談、ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。