人と接する時に極度に緊張してしまうというお話を聞かせていただくことがあります。
極度に緊張してしまう時はしんどいですね。
しかし緊張しないようにしようと思っても緊張してしまうんですよね・・・。コントロールができないこのような緊張の裏にはどんな心理が働いているのかを紹介していきます。
第一話は恐れという心理が関わっているのではないでしょうか?という切り口から緊張を生み出す背景を紐解いていきます。第二話は恐れの心理を生み出す未完了の痛みと、その解放について書いています。
第三話は自己嫌悪や自己否定が投影される時に生み出す緊張の心理について書いています。そして第四話は自分を責める気持ちや、ミスや失敗を許さない気持ちが生み出す緊張について書いています。
緊張をする方に少しでもお役にたてれば幸いです。
●緊張と恐れ
人と接する時に極度に緊張をしてしまうというご相談をいただくことがあります。
「どう思われているんだろう?と相手の様子が過剰に気になる」、「なにか話さなければと気ばかりが焦ってしまう」、「頭が真っ白になってしまう」というよう話しを聞かせていただきます。
私も昔は人との関係で昔は極度に緊張をするほうだったので緊張のしんどさはわかります。
人と接するシーンというのは学校で、職場で、近所付き合いでなど色々なシーンで求められますから緊張があると疲れてしまいますよね。
緊張から解放されたいですよね。
なぜそうなるのかという原因は、たくさん考えられるのですが、共通する心理として「怖れ」という感情が働いていることが多いようです。
緊張する時は心の中ではどんなことが起きているのでしょうか?
●防衛的な気持ち
人から批判されるのでは?否定的な見方をされのでは?拒絶されるかも?と思う時は、心は怖れを感じます。
「このままでは傷ついてしまうかも」と怖くなり心は身構えて、緊張し、接することに臆病になり、心のシャッターをガラガラガラと下ろしロックをかけ守りに入ろうとします。怖いと心が身構えてしまい緊張を作ってしまうんですね。
※余談ではありますが、心が怖れを感じると、この怖れをかき消すために攻撃的になる人もいます。
怖いから攻撃することで自分を守ろうとするわけですね。
●過去のデータベース
接している相手が批判的だったり、攻撃的だったり、威圧的だったり、意地悪そうだったりすると怖いと感じて心は緊張していくというはわかりやすいですよね?
しかし接している相手が特に批判的なようでも、攻撃的なようでなくても、威圧的でなくても、意地悪そうでなくとも緊張してしまうというお話しを相談していただきます。
そういう場合は、心を緊張させてしまう怖れというものはどこからやってくるのでしょう?
それには過去の経験が影響していることがあります。
私たちの心は過去の否定的な体験を未来に投影することがあります。
例えば過去の友達関係で拒絶をされて上手く行かなかった経験があったとします。
すると心が過去の体験というデーターベースからこの体験を引っ張り出してきて「昔、拒絶をされて上手くいかなかったように今度も拒絶をされるかもしれないぞ!」と訴えかけてきて怖れを作ってしまうのです。
この過去の否定的な体験で伴った痛みが完了されておらず心に残っていると怖れは強くなります。
恐れをやわらげていく為に、過去の痛みを完了さしていくことが鍵になっていきます。
>>>『緊張する心理(2)~未完了な痛み~』へ続く